Πのソースを表示

{{Otheruseslist|ギリシャ文字の π |円周率 {{π}} |円周率|映画|π (映画)|キリル文字|П}}
{{簡易区別|漢字の「[[wikt:兀|兀]]」}}
{{ギリシア文字|letter=pi uc lc}}
{{el|'''Π''', '''π'''}}（パイ、ピー、{{lang-grc|πεῖ}} {{smaller|ペー}}、{{Lang-el|πι}} {{smaller|ピ}}、{{Lang-en|pi}} {{IPA|paɪ}} {{smaller|パイ}}）は、[[ギリシア文字]]の第16番目の文字。{{ipa|p}}音を表す。[[ギリシアの数字|数価]]は80。

[[ラテン文字]]の [[P]] 、[[キリル文字]]の [[П]] はこの文字に由来する。

== 音価 ==
通常 {{IPA|p}} 音を表す。また現代ギリシア語で {{lang|el|μπ}} の組み合わせは 、{{ipa|b}} （語頭において）または {{ipa|mb}} （その他の場所において）を表す。

== 起源 ==
[[フェニキア文字]] {{larger|{{unicode|𐤐}}}} [[File:Phoenician pe.svg|20px]]（ペー）に由来する。

文字名称も古くはセム語名に由来するペーだったが、紀元前4世紀末ごろに{{IPA|eː}}から{{IPA|iː}}への変化が起きたために{{lang|grc|πῖ}}（ピー）と呼ばれるようになった<ref>Allen (1987) p.170</ref>。

== 記号としての用法 ==
*一般に小文字で書いて'''[[円周率]]'''を表す。[[ギリシア文字|ギリシア語]] {{Lang|el|'''π'''ερίμετρος}}{{sfn|日本数学会|2007|pp=94–95}}<ref name="Boeing">{{cite journal |last=Boeing |first=Niels |date=14 March 2016 |url=http://www.zeit.de/zeit-wissen/2016/02/pi-tag-mathematik-pi-kreiszahl |title=Die Welt ist Pi |language=de |journal=Zeit Online}}</ref><ref name="kotobank">[[世界大百科事典]] 第2版『[https://kotobank.jp/word/{{urlencode:円周率}}#E4.B8.96.E7.95.8C.E5.A4.A7.E7.99.BE.E7.A7.91.E4.BA.8B.E5.85.B8.20.E7.AC.AC.EF.BC.92.E7.89.88 円周率]』 - [[コトバンク]]。2016年6月19日閲覧。</ref>（ペリメトロス）あるいは {{Lang|el|'''π'''εριφέρεια}}<ref>Simon Singh [https://books.google.co.jp/books?id=uYs-AAAAQBAJ&pg=PT30 The Simpsons and Their Mathematical Secrets]</ref>（ペリペレイア、ペリフェーリア）の[[頭文字]]から取られた{{efn2|ただし、これは明らかな根拠がない話であり、適切に表現すれば定まらないというのが正しい、という主張も見られる<ref>{{Cite web|和書|url=http://xn--w6q13e505b.jp/define/pi.html|title=πの文字使用について|website=円周率.jp|accessdate=2016-6-18}}</ref>。}}。いずれも周辺・円周・周などを意味する。
*[[基点付き空間]] (''X'', ''x'') の ''n'' 次[[ホモトピー群]]を {{pi}}<sub>''n''</sub>(''X'', ''x'') と表す。
*数学で、{{π}}(''N'') のように書いて、[[素数計数関数]]を表し、''N'' 以下の素数の個数を示す。
*数学で、大文字で用いて集合族の'''[[直積集合|直積]]'''や数列の'''[[総乗|積]]''' (product) を表す。 例：
*:<math>\prod_{i=1}^n a_i =a_1 \times a_{2} \times \cdots \times a_n</math>
*大文字で[[ルート系]]の単純ルートの集合。
*数学で、p進体の素元を表す。
*数学で、保型表現を表す。
*[[素粒子物理学]]で、'''[[パイ中間子]]'''を表す。
*場の理論（[[場の古典論]]、[[場の量子論]]）では、場に共役な[[運動量]]を表す。
*[[化学]]で、'''[[浸透圧]]'''を表す。
*「'''[[π結合]]'''」（化学）
*数文字としては、'''80''' を表す。
*ミクロ経済学で、Πは[[利潤最大化|利潤関数]]などで[[利潤]]を表す。
*マクロ経済学で、πは[[実質金利|フィッシャー方程式]]などで期待インフレ率を表す。
なお、[[径|直径]]を表す記号⌀（[[ファイル:Boundy diameter.svg]] ）（まる）の[[代用記号]]で一般に「パイ」と呼称されている記号には [[Φ]] が用いられているため、混用に注意する必要がある（「パイ」は「ファイ」の転[[訛]]）。

==異字体==
{{節スタブ}}
{{pi}} の異字体 <math>\varpi</math> ([[TeX|{{TeX}}]] では <code>\varpi</code>) は、以下のような値を表す記号として使われる。
* {{仮リンク|近日点黄経|en|Longitude of the periapsis}} - [[天体力学]]で使用する。
* [[レムニスケート周率]]
* （基本）[[ウェイト (表現論)|ウェイト]]
* [[uniformizer]]

== 符号位置 ==
{| class="wikitable"
|- style="text-align: center"
!大文字!![[Unicode]]!![[JIS X 0213]]!![[文字参照]]!!小文字!!Unicode!!JIS X 0213!!文字参照!!備考
{{ULu|03A0|928|&amp;Pi;|1-6-16|03C0|960|&amp;pi;|1-6-48|}}
|}
{| class="wikitable" style="text-align: center"
!記号!![[Unicode]]!![[JIS X 0213]]!![[文字参照]]!!名称
{{CharCode|982|03D6|-|GREEK PI SYMBOL|piv}}
{{CharCode|8719|220F|-|（数学記号）|prod}}
|}

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
'''注釈'''
{{Notelist2}}
'''出典'''
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{cite book|author=W. Sidney Allen|title=Vox Graeca|year=1987|origyear=1968|edition=3rd|publisher=Cambridge University Press|isbn=0521335558}}

== 関連項目 ==
* ギリシア小文字は[[Unicode]][[CJK部首補助]] (CJK Radicals Supplement) の「'''[[wikt:兀|兀]]'''」（U+2E8E）に酷似する場合がある。

{{デフォルトソート:はい}}
[[Category:ギリシア文字]]