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{{出典の明記|date=2016年7月}} {{整数|noRoman=1}} '''−1'''(マイナスいち)は、最大の[[正の数と負の数|負の整数]]であり、整数を小さい順に並べたとき、[[−2]] の次で [[0]] の前である(0 からマイナス無限大へ数えれば、最初の負の数で、0 の次で −2 の前である)。 == {{math|−1}} に関すること == * {{math|−1}} は最大の負の整数であり、[[絶対値]]が最小の負の整数である。 * {{math|−1}} をかけると[[反数]]になる。つまり、{{math|1=''a'' × (−1) = −''a''}} となる。このような場合 {{math|''a'' × −1}} とは書かないのが一般的である({{math|−1 × ''a''}} という形はよい)。 * {{math|−1}} を2乗すると {{math|[[1]]}}になる。よって {{math|−1}} は {{math|1}} の[[平方根]]のうちのひとつである。一般に {{math|−1}} を[[偶数]]乗すると {{math|1}} になる: {{math|1=(−1)<sup>2''n''</sup> = 1}}. よって {{math|−1}} は全ての {{math|''n'' > 0}} に対し {{math|1}} の {{math|2''n''}} 乗根(のひとつ)である。 * 一般の環において {{math|−1}} を2乗すると {{math|[[1]]}} になることは、以下のように示される。{{math|1=0 = −1 ⋅ 0 = −1 ⋅ (−1 + 1)}} であり、これを[[分配法則]]にしたがって展開すると ::<math>0 = ((-1)\cdot (-1)) + ((-1)\cdot 1) = ((-1)\cdot (-1)) -1</math> :となる。よって {{math|1=((−1) ⋅ (−1)) = 1}} である。 * {{math|−1}} の平方根のうち一つを[[虚数単位]]と呼び {{math|1=''i'' = {{sqrt|−1}}}} と書く。{{math|−1}} の平方根は {{math|''i''}} と {{math|−''i''}} の二つである。{{math|1=''i''<sup>2</sup> = (−''i'' )<sup>2</sup> = −1.}} * <math>-1 = \cos 180^\circ + \mathit{i}\sin180^\circ = \cos\pi + \mathit{i}\sin\pi</math> と複素数平面内の[[単位円]]周上で {{math|1=''θ'' = ''π'' [[ラジアン|rad]]}} の[[点 (数学)|点]]として表すこともできる。 * [[自然数]]の {{math|−1}} 乗の[[総和]]は収束せず、正の[[無限|無限大]]に[[発散級数|発散]]する(→[[調和級数]])。 * {{math|1=1/(−1) = −1}}. 負の整数の[[逆数]]が整数になるのは {{math|1/(−1)}} のときのみである。逆数が自分自身である整数(または実数)は {{math|−1}} と {{math|1}} のみである。 * {{math|1=(−1)<sup>−1</sup> = −1}}. {{mvar|x}} が負の数のとき {{mvar|x<sup>x</sup>}} が整数になるのは {{math|1=''x'' = −1}} のときのみ。 * {{mvar|x}} の[[逆数]]を {{math|''x''<sup>−1</sup>}} で表す。例えば {{math|[[3]]}} の逆数は {{math|1=1/3 = 3<sup>−1</sup>}} となる。一般に {{math|1=''x'' ⋅ ''x''<sup>−1</sup> = ''x''<sup>−1</sup> ⋅ ''x'' = 1}} であり、{{math|1=(''x''<sup>−1</sup>)<sup>−1</sup> = ''x''}} である。 * [[関数 (数学)|関数]] {{mvar|f}} の[[逆関数]]を {{math|''f''<sup>−1</sup>}} で表す。一般に {{math|1=''f''(''f''<sup>−1</sup>(''x'')) = ''f''<sup>−1</sup>(''f''(''x'')) = ''x''}} であり、{{math|1=((''f'' <sup>−1</sup>)<sup>−1</sup>(''x'')) = ''f''(''x'')}} である。 * 関数 {{math|''f'': ''A'' → ''B''}} による {{math|''C'' ⊂ ''B''}} の[[逆像]]を {{math|''f''<sup>−1</sup>(''C'')}} で表す。 * [[行列]] {{mvar|A}} の[[正則行列|逆行列]]を {{math|''A''<sup>−1</sup>}} で表す。一般に {{math|1=''A'' ⋅ ''A''<sup>−1</sup> = ''A''<sup>−1</sup> ⋅ ''A'' = [[単位行列|''I'']]}}(単位行列)であり、{{math|1=(''A'' <sup>−1</sup>)<sup>−1</sup> = ''A''}} である。 * [[直交座標系|座標平面]]上で直交する2本の直線の[[一次関数#定義と簡単な説明|傾き]]を掛け合わせると {{math|−1}} になる。 * {{math|1=''k''<sup>''n''</sup> − 1 = (''k'' − 1)(''k''<sup>''n''−1</sup> + ''k''<sup>''n''−2</sup> + ⋯ + ''k''<sup>2</sup> + ''k'' + 1)}} と[[因数分解]]できる({{mvar|k}}, {{mvar|n}} は整数で {{math|''k'', ''n'' ≥ 2}})。{{math|''k'' ≥ 3}} のとき {{math|''k''<sup>''n''</sup> − 1}} は {{math|''k'' − 1}} を[[約数]]にもつ[[合成数]]である。したがって {{math|1=''k'' = 2}} のときのみ {{math|''k''<sup>''n''</sup> − 1}} は[[素数]]になる可能性がある(→[[メルセンヌ数|メルセンヌ素数]])。 * 異なる {{mvar|n}} 個のものを円形に配置する並べ方は {{math|(''n'' − 1)[[階乗|!]]}} 通りである([[円順列]])。 * {{math|1=(−1)!! = 1}}: {{math|−1}} の[[階乗|二重階乗]]は {{math|1}} である。 * [[三角関数]]において、{{math|0 ≤ ''x'' < 2''π''}} のとき、{{math|sin ''x''}} は {{math|1=''x'' = 3''π''/2}} のとき[[最大と最小|最小値]] {{math|−1}} をとり、{{math|cos ''x''}} は {{math|1=''x'' = ''π''}} のとき最小値 {{math|−1}} をとる。 * {{math|log ''x''}} の[[微分]]は {{math|''x''<sup>−1</sup>}} である。 * {{math|1=''e{{sup|iπ}}'' = −1}}. [[オイラーの公式]]と呼ばれるもので {{math|1=''e{{sup|iπ}}'' + 1 = 0}} とも書かれる。数学で最も基本的な定数である、[[ネイピア数]] {{mvar|e}}, [[虚数単位]] {{mvar|i}}, [[円周率]] {{mvar|π}}, {{math|1}}, {{math|0}} がこのような単純な関係式で表現できるのは非常に興味深く、この式に美しさを感じるという数学者も少なくない。 ** (−1){{sup|i}} = {{sfrac|1|e{{sup|π}}}} = 0.04321391… ({{OEIS|A093580}}) * [[空集合]]の[[帰納次元]] は {{math|−1}} である。 ==その他 −1 に関すること== * 10<sup>−1</sup> を表す[[SI接頭語]]は d([[デシ]])である。例: 1 dl = 10<sup>−1</sup> l. * 10<sup>−1</sup> を表す日本の[[単位]]は[[割]]もしくは[[分 (数)|分]]である。 * [[統計学]]では、[[相関係数]]を −1 から 1 の間の値で表し、−1 に近い相関係数ほど'''負の相関'''が強いと表現する。 * [[ファミリーコンピュータ|ファミコン]]ゲーム『[[スーパーマリオブラザーズ]]』には、「'''−1ワールド'''」なる裏面が存在する。詳細は[[スーパーマリオブラザーズ#アンダーカバーにまつわる経緯]]を参照。 * 『[[ゴジラ-1.0]]』は[[ゴジラシリーズ]]の実写映画30作目。 * [[フリーセル]]には −1 ステージが存在する(最初からすべてのAが一番後ろにあるので、絶対クリアできない)。 * [[C言語]]などのコンピュータ言語において -1 は多くの関数で実行の失敗を意味する返り値である。 * [[Microsoft Visual Basic|Visual Basic]]などのコンピュータ言語の[[ブーリアン型|Boolean型]]の[[トゥルー|True]] ([[真理値|真]])である。 * [[西暦]]マイナス1年は[[紀元前2年]]、マイナス1世紀は[[紀元前2世紀]]にあたる。 ==関連項目== * [[:Category:数]](数の一覧) * [[−9]], [[−8]], [[−7]], [[−6]], [[−5]], [[−4]], [[−3]], [[−2]], '''−1''', [[0]], [[1]], [[2]], [[3]], [[4]], [[5]], [[6]], [[7]], [[8]], [[9]] * [[座標軸]] [[Category:1]]
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