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{{出典の明記| date = 2018-10-12}} [[File:Amidakuji 2022-05-10.gif|thumb]] [[File:Amidakuji ja.svg|thumb|あみだくじの仕組みの説明]] '''あみだくじ'''(阿弥陀籤)とは、線のはしに当たりはずれなどを書いて隠し、各自が引き当てる[[くじ]]のこと。現在は、平行線の間に横線を入れ、はしご状にすることが多い。 もともとは、人数分の線を引き、一端にそれぞれ異なる金額を書いて隠し、各自が引き当てた金額を出させ、集めた金で茶菓子などを買い、平等に分配する仕組みだった<ref> {{Cite book|和書 |title=ことばの泉 : 日本大辞典 21版 |year=1904 |publisher=大倉書店 |page=62 |author=落合直文 |id={{NDLJP|862876}}}} </ref> 。現在では、用途は広がっており、何かの順番を決めたり、何かで言い争った場合に○を引き当てた方が勝ちとしたりして、幅広く利用されている。 == 論理 == [[数学]]的には横線が何本あっても、重複することはない。このことは[[数学的帰納法]]や[[背理法]]で証明できる。 == 由来 == あみだくじは、[[室町時代]]から行われていたが<ref>{{Cite book|和書 |title=言継卿記 第一|year=1914 |publisher=国書刊行会|page=40|author=山科言継|series=国書刊行会刊行書|id={{NDLJP|1919173}}}}大永七年(1527年)五月二十五日。</ref>、現在のあみだくじと違い、真ん中から外に向かって放射線状に人数分の線を書いて、それを引いたものであった<ref>{{Cite book|和書 |title=世界の賭けごと |year=1957 |publisher=東洋経済新報社 |pages=126-127 |author=倉茂貞助 |id={{NDLJP|3036006}}}}</ref>。 これが[[阿弥陀如来]]の後光に似ていたことから、古くは「あみだのひかり」と呼ばれていたが、のちに「あみだくじ」とも呼ばれるようになった<ref>{{Cite book|和書|title=大日本国語辞典 あ-き|year=1915|publisher=富山房ほか |page=126|author=上田万年|author2=松井簡治|id={{NDLJP|1871514}}}}</ref>。 == 方法 == 一般的に行われている方法は以下の通り。 === 用意 === # 紙にクジに参加する人数分だけ縦線を平行に引く。 # 一方の線端(上側)には氏名などを記入するための欄を空けておき、もう一方(下側)にはクジの結果をあらかじめ書いておく。 # 梯子状に横線を書くが、互い違いとなり横線が2つより多くの縦線に触れてはならない。 # 公平性を確認するため、クジの用意者以外の参加者も自由に横線を書き加える。この際、クジの下線端は紙を折るなどして見えないようにする。 # [[ジャンケン]]などで上線端を選ぶ順序を決定する。 === 引き方 === # 順序に従い、重複しないように任意の線端を選んでゆく。 # 全員が上線端を選びしるしなどを付け終わった後、クジの下線端を開く。 # 各々、自分の線を下へ辿ってゆく。辿るルールとしては、必ず下方向へ行く、横線があれば必ず曲がる、がある。 # たどり着いた場所に書いてあることが選んだクジの結果となる。 == 確率 == 隣の縦線を結ぶ横棒のみを書くという標準的なルールでは、横棒がランダムに書かれたとしても、'''あみだくじでそれぞれのくじに当たる[[確率]]は等しくない''' <ref>{{Cite journal|和書|author=森口繁一|date=1984-09|title=あみだくじと酔歩の問題|journal=数学セミナー|issue=9|volume=23|pages=16-21|publisher=日本評論社|id={{NDLJP|2378977}}|ref=harv}}</ref> 。 これは、横棒が非常に少ないケースを考えればわかりやすい。もし横棒が1本もなければ、真下のくじが確率1 (100%) で当たる。1本なら、当たりうるのは真下かその隣のみで(それぞれの確率はくじの本数による)、ほかのくじの確率は0である。 横棒によるくじの入れ替えは1次元[[ランダムウォーク]]なので、横棒の数が十分に多いと、確率分布は[[正規分布]]に漸近し、その[[平均]]は真下、[[標準偏差]]は通過する横棒の本数の[[期待値]]の[[平方根]]となる(ただし、分布の裾野が右か左の端に達すると、より複雑な挙動を見せる)。つまり、真下が最も確率が高く、離れるにつれて確率が低くなる。これは横棒が増えるほど平坦になるが、決して完全に平坦にはならない。 確率をおおよそ(完全にではない)等しくするには、上で述べた標準偏差 ''σ'' が、くじの本数を ''N'' として ''N'' - 1 程度より大きければよい(正確な計算をするには適切な定数[[係数]]を求める必要があるが、ここでは定数係数を省略して[[オーダー (物理学)|おおざっぱな推算]]をする)。1本の横棒に着目すると ''N'' 人中2人がその横棒を通過するので、おおよそ必要な横棒の本数を ''n'' とすると、 : <math>N - 1 \lesssim \sigma = \sqrt \frac {2n} N \approx \sqrt \frac n N</math> となり(ここでも定数係数を省略した)、これから : <math>n \gtrsim N(N - 1)^2 </math> となる。くじが5本でも、100本程度は横棒を引かないと、確率はほぼ等しくはならない。実際のあみだくじではそんなに多くの横棒を引かないので、確率の不均等はかなり残ることになる。 またもうひとつの問題として[[偶奇性]]がある。1人1本ずつの横棒を書くなど横棒の数が決まっているなら、[[偶数]]本なら偶置換、[[奇数]]本なら奇置換しかおこらない。たとえば、横棒が奇数本なら、全員が真下のくじを引くという結果は決して起こらない。ただし、意味が同じくじがある(外れはどれでも同じなど)ケースではこれは問題とはならない。 == あみだくじを題材にした作品など == * [[アミダばばあ]] - [[明石家さんま]]が「[[オレたちひょうきん族]]」で演じた[[キャラクター]]。 * [[アミダー]] - [[コナミホールディングス|コナミ]]が発売した[[ゲームソフト]]。 * [[アミーダくん 阿弥陀]] - [[ココナッツジャパン]]が発売したゲームソフト。 * [[とらきちのトラキッチン]] - [[オインクゲームズ]]が発売したゲームソフト。 * [[阿・弥・陀]] - [[コラビエ|Collavier]]が発売したゲームソフト。 ==出典== {{Reflist}} == 関連項目 == *[[対称群]] *[[置換 (数学)]] *[[置換の符号]] == 外部リンク == *{{Kotobank|あみだくじ(阿弥陀籤)}} *{{Kotobank|あみだくじ|2=[[倉茂貞助]]}} *{{高校数学の美しい物語|1157|あみだくじの確率を計算してみた}} * [http://www.glico.co.jp/pretz/game_2.htm あみだくじゲーム1] * [http://asa.sakura.ne.jp/ranami/ あみだくじゲーム2](自分でセットできる) * [http://www.daiichi-g.co.jp/osusume/forfun/02_amida/02.html あみだくじゲーム3] * [https://amidakuji.net/ あみだくじゲーム4] {{DEFAULTSORT:あみたくし}} [[Category:日本の文化]] [[Category:くじ]] [[Category:阿弥陀如来]]
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