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[[数学]]において、'''ほとんど''' (almost) という語は、ある厳密な意味で用いられる[[専門用語]]のひとつである。主に「[[測度論|測度]] 0 の集合を除いて」という意味であるが、それ単体で用いることはあまりなく、「ほとんど至るところで (almost everywhere)」「ほとんど全ての (almost all)」などの決まり文句でひとつの意味を形成する。 == ほとんど至るところで == [[測度論|測度空間]]において、ある性質 ''P'' を満たさない点の集合の測度が 0 である (正確には、ある測度0の集合にそれが含まれる) 場合、'''ほとんど至るところで'''([[英語|英]]: almost everywhere、略して a.e.、[[フランス語|仏]]: presque partout、略して p.p.)''P'' を満たす、という<ref name="250D">岩波数学辞典第4版 250.D</ref>。[[実数]]上で考えている場合は、通常[[ルベーグ測度]]を用いる。 === 使用例 === * ''f'' を[[ディリクレの関数]]とすると、ほとんど至るところで ''f''(''x'') = 0 である。このことを ''f''(''x'') = 0 a.e. などと表す。その一方、''f''(''x'') ≠ 0 なる ''x'' も無数に存在する。 * [[単調写像|単調関数]] ''I'' → '''R'''(''I'' は実数の[[区間 (数学)|区間]]) は、ほとんど至るところで有限の[[微分係数]]を持つ<ref>岩波数学辞典第4版 465.A</ref>。 * [[有界]]な関数 ''f'' : (''a'', ''b'') → '''R''' が[[積分法#リーマン積分|リーマン可積分]]であるための必要十分条件は、ほとんど至るところで ''f'' が[[連続 (数学)|連続]]であることである<ref>岩波数学辞典第4版 226.A</ref>。 == ほとんど確実に == 本質的に「ほとんど至るところで」と同等の意味であるが、[[確率論]]において、測度として[[確率測度]] ''P'' を考えている場合は、'''ほとんど確実に'''(almost surely、略して a. s.、または almost certainly とも)という用語を用いる。すなわち、[[事象 (確率論)|事象]] ''E'' に対して、''P''(''E'') = 1 であるとき、「ほとんど確実に ''E'' が起こる」とか「''E'' の起こる確率が 1 である」という<ref>岩波数学辞典第4版 60.B</ref>。 初等的な確率論では考えられないことであるが、確率が 1 であるとは、そうならない事象が存在しない、という意味ではない。例えば、[[コイントス]]を繰り返していつかは表が出る確率は 1 であるが、延々と裏が出続けるという事象も概念上は存在する。しかしその確率は 0<ref>{{math|{{underset|''n'' → ∞|lim}}({{frac|1|2}}){{sup|''n''}} {{=}} 0}}</ref>であって、「ほとんど確実にいつかは表が出る」といえる。 == ほとんど全ての == '''ほとんど全ての'''(almost all、略して a. a.)という表現は、いくつかの意味で用いられるため、明示的に説明がなければ、どの意味であるかは文脈から判断しなければならない。 第1に、「ほとんど全ての点で」という表現が「ほとんど至るところで」と同じ意味で用いられる<ref name="250D" />。 第2に、「有限個の…を除いて」という意味で用いられる([[補有限]])。例えば、「[[自然数]] ''n'' はほとんど全ての[[素数]]と[[互いに素 (整数論)|互いに素]]である」といった場合、それは「''n'' と互いに素ではない素数(すなわち ''n'' を割り切る素数)は[[高々 (数学)|高々]]有限個しかない」という意味である。 この意味で「ほとんど全ての」と表現する場合、必ず無限[[集合]]が背景にある。先の例では素数全体の集合 '''P''' が無限集合であり、''n'' と互いに素である素数の集合を ''S'' とした場合、[[差集合]] '''P''' − ''S'' が有限集合であることを意味したのであった。もしも '''P''' が元々有限集合であったならば、「ほとんど全ての」とは表現しない。 第3に、主に[[数論|整数論]]で用いられる用法として、その性質を持つ[[自然数]]の「割合」が 1 であることを意味する<ref>{{MathWorld|urlname=AlmostAll|title=Almost All}}</ref>。より正確に述べるならば、''x'' 以下で性質 ''P'' を持つ自然数の個数を ''P''(''x'') で表したとき、 :<math>\lim_{x \to \infty}\frac{P(x)}{x}=1</math> である場合に、「ほとんど全ての自然数は性質 ''P'' を持つ」という。例えば[[素数定理]]より、(素数は無数に存在するにもかかわらず)ほとんど全ての自然数は[[合成数]]である。 == 関連項目 == * [[高々 (数学)]] == 脚注 == {{reflist}} == 参考文献 == {{Wiktionary|ほとんど}} * [[日本数学会]]編『[[岩波数学辞典]]』第4版、[[岩波書店]]、2007年 ISBN 978-4000803090 {{DEFAULTSORT:ほとんと}} [[Category:数学の慣用表現]] [[Category:数学に関する記事]] [[de:Fast alle]]
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