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[[File:UM8C-41 【エム・ティ・ビー】Containers of Japan Rail.jpg|thumb|250px|right|アルキルアルミニウムの鉄道輸送用に[[JR貨物]]より承認登録されて、エム・ティ・ビー(現・三井化学物流)が所有している[[鉄道私有コンテナ]] '''[[UM8C]]-41'''。([[大阪貨物ターミナル駅]]にて、[[2003年]][[5月17日]]撮影)]] '''アルキルアルミニウム''' (alkylaluminium) とは[[アルミニウム]]に[[アルカン#命名法|アルキル基]]が結合した[[有機アルミニウム化合物]]の総称である。[[チーグラー・ナッタ触媒]]など、高分子合成の助触媒として重要な化合物群である。 == 主なアルキルアルミニウム == * [[トリエチルアルミニウム]] (''Triethylaluminum'':略称TEAL) <chem>Al(C2H5)3</chem> * トリイソブチルアルミニウム (''Triisobutylaluminum'':略称TIBA) <chem>Al(C4H9-\mathit{i})3 </chem> * ジエチルアルミニウムクロリド (''Diethylaluminum chloride'':略称DEAC) <chem>(H5C2)2AlCl </chem> * エチルアルミニウム セスキクロリド (''Ethylaluminum sesquichloride'':略称EASC) <chem>(H5C2)3Al2Cl3 </chem> * エチルアルミニウムジクロリド (''Ethylaluminum dichloride'':略称EADC) <chem>(H5C2)AlCl2</chem> * トリ-n-オクチルアルミニウム (''Tri-n-octylaluminum'':略称TNOA) <chem>Al(C8H17-\mathit{n})3</chem> == 性質 == 常温ではエチルアルミニウムジクロリドは無色の固体、その他は無色透明の液体である。[[空気]]中の[[酸素]]に触れると自然発火し、[[水]]に触れると激しく反応し可燃性の強いガスを出す。燃焼熱は[[ガソリン]]と同程度とされる<ref name=":0">{{Cite web|和書|title=アルキルフォーム™が消防防災科学技術賞「優秀賞」を受賞|2017|ニュースリリース||url=https://jp.mitsuichemicals.com/jp/release/2017/2017_1211.htm|website=jp.mitsuichemicals.com|accessdate=2020-12-31|publisher=三井化学株式会社|date=2017-12-11}}</ref>。 重合[[触媒]]として優秀な性質を持っており、[[ポリプロピレン]]や[[ポリエチレン]]といった[[プラスチック]]や[[ポリブタジエンゴム]]といった[[合成ゴム]]の製造に用いられる。また、[[コンピュータ]]の[[ヒートシンク]]に用いられる[[窒化アルミニウム]]の原料にもなっている。 == 危険物として == 日本の[[消防法]]における[[危険物]]としては第3類(自然発火性物質及び禁水性物質)に分類される<ref>{{Cite web|和書|title=消防法危険物の判定(第三類)|消防法危険物確認試験|危険性評価・防災物性||url=https://www.scas.co.jp/services/materialscience/hazard-protection/hazardous-materials/category-3.html|website=www.scas.co.jp|accessdate=2020-12-31|publisher=株式会社住化分析センター}}</ref>。前述の通り空気・水共に激しく反応し、ガスは引火性があると同時に有毒で吸引すると[[肺]]を冒す。一旦引火すると消火は非常に困難なため、特に規制の厳しい危険物の一つである。 容器は専用の密封容器で、[[窒素]]などの不活性ガスを充填させる必要がある。また輸送は事前に[[消防署]]に輸送量・輸送ルートを届け出る必要があるなど厳重に行われる(法律では第3類の混載規定に沿うが、実務上では専用車両による単体輸送が主)。 日本では現在水消火は厳禁だが、アメリカ合衆国で霧状の水を噴射させて爆発的な反応を抑えて緩やかかつ速やかに反応し尽させて消火させる手法が取り入れられている。 [[日本アルキルアルミ]]([[三井化学]]と{{仮リンク|アルベマール・コーポレーション|en|Albemarle Corporation|label=}}の合弁会社)と[[ヤマトプロテック]]が合同でアルキルアルミ類用消火剤『アルキルフォーム』を開発している。同商品では、空気の遮断・科学的分解・[[蒸発熱|蒸発潜熱]]による冷却の3つの機能により、燃焼・爆発的反応・ガスの発生の抑制が期待される<ref name=":0" />。 == 脚注 == {{Reflist}} == 外部リンク == * {{Kotobank}} {{DEFAULTSORT:あるきるあるみにうむ}} {{Chem-stub}} [[Category:有機アルミニウム化合物]] [[Category:第3類危険物]]
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