アレシボ・メッセージのソースを表示
←
アレシボ・メッセージ
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[Image:Arecibo message.png|200px|thumb|アレシボメッセージ。<br/>この画像や以降の画像では、2進数列を図形に並べ替える際に、左から右へ並べている。また、色は各図形を区別するために便宜的に付けられたもので、実際に送信された信号には色の情報はない。]] '''アレシボ・メッセージ'''({{lang|en|Arecibo message}})とは、[[1974年]]に[[アメリカ合衆国]]・[[プエルトリコ]]にある[[アレシボ天文台|アレシボ電波望遠鏡]]の改装記念式典において宇宙に送信された[[電波]]によるメッセージである。 このメッセージは[[地球]]から約2万5000[[光年]]の距離にある[[ヘルクレス座]]の[[球状星団]][[M13 (天体)|M13]]に向けて送信された。太陽系外の天体をターゲットとしたものとしては電波によるMETI(Messaging to Extra-Terrestrial Intelligence)、すなわち[[Active SETI]](能動的[[地球外知的生命体探査]])の最初の例である。 == 概要 == メッセージは1,679個の[[ビット]]から成り、解読者が信号の2進数列を2次元の[[四角形]]に並べ替えることを意図して作られている。 この1,679というビット数は、「23 × 73」という2つの[[素数]]の積であり、これを[[素因数分解]]し四角形に並べ替えようとすると、「23 × 73(23行 × 73列)」または「73 × 23(73行 × 23列)」 の2通りにしかできないことから選ばれた。このメッセージは、23行×73列に並べ替えても意味のある図形にはならないが、73行×23列に並べ替えると右図のように意味を持った図形となる。これは、宇宙からの電磁波を受信して解析しようとする技術と知能があれば、この解読方法に気づくだろうという前提のもとでデザインされている。 このメッセージを左から右へ、また上から下へ読むと、以下のような情報が記述されている。 * 1から10までの数字。 * [[水素]]・[[炭素]]・[[窒素]]・[[酸素]]・[[リン]]の[[原子番号]]。 * [[デオキシリボ核酸|DNA]]の[[ヌクレオチド]]に含まれる[[糖]]と[[塩基]]の[[化学式]]。 * DNAに含まれるヌクレオチドの数。 * DNAの[[二重螺旋構造]]の絵。 * 人間の絵と平均的な身長。 * [[世界人口|地球の人口]]。 * [[太陽系]]の絵。 * アレシボ電波望遠鏡の絵と[[パラボラアンテナ]]の[[口径]]。 アレシボ・メッセージが目標であるM13の星に到着するまでには、約2万5000年かかる<ref group="注">返事が地球に返ってくるまではさらに2万5000年かかる。</ref>ため、このメッセージは実際に[[地球外生命]]との交信を試みたと言うよりは、人類の技術的到達点を示したものという意味合いが強い。 このメッセージは当時[[コーネル大学]]に在籍し、有名な[[ドレイクの方程式]]を考案した[[フランク・ドレイク]]によって作られ、他に[[カール・セーガン]]など数人も作成に関わっている。 == 解説 == === 数字 === [[Image:Arecibo message part 1.png|thumb|125px|数字]] メッセージの冒頭には1から10までの数字が[[二進法|2進数]]で書かれている(上から4列目のビットが各2進数の始まり(最下位桁)の方向を表す)。 仮に2進数を知っていたとしても、この数字は表記法がやや特殊なため、符号化方法が分かりにくい。最初の7個の数字を読むためには、一番下の行のビットを無視して3桁の2進数として下から上に読む。8, 9, 10の読み方はこれらとは少し異なり、4ビット目以降のために右側にもう1列使っている。これはおそらく、1列に収まりきらないような大きな数は順次隣の列を使って表記できることを示すためにこう書かれたものと思われる。1列目に続くビットを表す列には最下行を表すビットが立っていない。 0 0 0 1 1 1 1 00 00 00 0 1 1 0 0 1 1 00 00 10 1 0 1 0 1 0 1 01 11 01 X X X X X X X X X X ←最下位桁の方向を表すマーカー === DNA の構成元素 === [[Image:Arecibo message part 2.png|thumb|125px|DNA の構成元素]] 続く図形には 1, 6, 7, 8, 15 という数字が現れており、これは[[水素]] (H)、[[炭素]] (C)、[[窒素]] (N)、[[酸素]] (O)、[[リン]] (P) の[[原子番号]]を示す。これらは [[デオキシリボ核酸|DNA]] を構成する[[元素]]である。 === ヌクレオチド === [[Image:Arecibo message part 3.png|thumb|125px|ヌクレオチド]] 続く行には上記の5種類の元素の数を表す数列で[[ヌクレオチド]]の[[化学式#組成式|組成式]]が書かれている。 例えば、最初に登場する[[デオキシリボース]] (C<sub>5</sub>OH<sub>7</sub>) は次のように書かれている。 11000 10000 11010 XXXXX これは水素原子が7個(2進数で 111)、炭素原子が5個(2進数で 101)、窒素原子が0個、酸素原子が1個、リン原子が0個から成っていることを示している。 このようにして以下の12個の構成物質の組成式が書かれている。 {| class="wikitable" |--- | [[デオキシリボース]] (<math>\rm C_5OH_7</math>) | [[アデニン]] (<math>\rm C_5H_4N_5</math>) | [[チミン]] (<math>\rm C_5H_5N_2O_2</math>) | デオキシリボース (<math>\rm C_5OH_7</math>) |--- | [[リン酸]] (<math>\rm PO_4</math>) | | | リン酸 (<math>\rm PO_4</math>) |--- | デオキシリボース (<math>\rm C_5OH_7</math>) | [[シトシン]] (<math>\rm C_4H_4N_3O</math>) | [[グアニン]] (<math>\rm C_5H_4N_5O</math>) | デオキシリボース (<math>\rm C_5OH_7</math>) |--- | リン酸 (<math>\rm PO_4</math>) | | | リン酸 (<math>\rm PO_4</math>) |} === DNA の二重螺旋 === [[Image:Arecibo message part 4.png|thumb|125px|DNAの二重螺旋]] ヌクレオチドの化学式の下には DNA の[[二重らせん|二重螺旋]]を表す絵が描かれている。螺旋の中心にはヌクレオチドの数を表す42億9,444万1,822という数字が書かれている<ref group="注">ただし、現在[[ヒト]][[ゲノム]]に含まれている[[塩基]]対の総数は約29億個であることが分かっている。</ref>。 === 人間 === [[Image:Arecibo message part 5.png|thumb|125px|人間の形・身長、人口]] DNA の下には人間を表す絵が中央に描かれている。その隣の十字型の図形は人間の平均身長(1,764[[ミリメートル]])を表している。これは、垂直に引かれている人間の身長のスケールは、水平に書かれた2進数の14をキーワードとして、このメッセージの送信電波の波長(126ミリメートル)の14倍、つまり1,764ミリメートルであることを表そうとしている。人間の絵をはさんだ反対側には1974年当時の地球の総人口である42億9,285万3,750人という数が2進数で書かれている。ここでは数字の最下位桁を表すマーカーは図の左上(人間の手の近く)にあり、そこを起点に左から右、上から下へビットが続いている。 === 太陽系 === [[Image:Arecibo message part 6.png|thumb|125px|太陽系]] 人間の下には[[太陽系]]が描かれており、[[太陽]]と各[[惑星]]を表している(送信当時、「第9惑星」であった[[冥王星]]も含まれている)。 地球は太陽から3番目の惑星として他の惑星よりも1行上に描かれ、このメッセージの発信源であることが示されている。 またこの図形では各惑星と太陽がその位置とともにおおよその大きさに従って区別して描かれている。 === 望遠鏡 === [[Image:Arecibo message part 7.png|thumb|125px|アレシボ電波望遠鏡]] アレシボ・メッセージの最後の図形はアレシボ電波望遠鏡の姿を表している。望遠鏡の絵の下にはこのパラボラアンテナの口径を表す2,430という数字が書かれている。2,430にこのメッセージ電波の波長である126[[ミリメートル]]を乗じるとアンテナの口径である 306.18[[メートル]] という値が得られる。ここでは数字の最下位桁マーカーは2行からなる符号列の下の列の右端にあり、ここを起点に右から左へ、続けて上の行へとビットが続いている。数字の両側にある4ドットの直線はこの数字がアンテナの口径を表すものであることを示している。 == パロディ == [[2001年]]にはイギリスの[[チルボルトン電波天文台]]近くの畑に、いわゆる[[ミステリー・サークル]]の作者によってアレシボ・メッセージと同じ形式のメッセージがジョークとして描かれた<ref>{{Cite web|url=http://www.cropcircleresearch.com/articles/arecibo.html|title=The Chilbolton 'Arecibo message' Formation|accessdate=2018-11-06|archiveurl=https://web.archive.org/web/20170808182010/http://www.cropcircleresearch.com/articles/arecibo.html|archivedate=2017-08-08}}</ref>。このメッセージによると「送信者」は頭でっかちな体をしており、3本鎖のDNAを持ち、その生命体の構成物質に[[珪素]]が含まれ、また彼らは惑星系内の3つの惑星に住み、総人口は約213億人であるかのように描かれていた。またメッセージ下端には近傍で発見されたミステリー・サークルの図が描かれていた。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} === 注釈 === {{Reflist|group="注"}} == 出典 == {{Reflist}} == 関連項目 == * [[パイオニア探査機の金属板]] * [[ボイジャーのゴールデンレコード]] * [[地球外知的生命体探査]] (SETI) == 外部リンク == * [http://www.seti.org/site/pp.asp?c=ktJ2J9MMIsE&b=179070 SETI homepage on the message] * [http://www.news.cornell.edu/releases/Nov99/Arecibo.message.ws.html Cornell news: Arecibo message anniversary] * [https://web.archive.org/web/20170808182010/http://www.cropcircleresearch.com/articles/arecibo.html The Chilbolton 'Arecibo message' Formation] * [http://www.zwire.com/site/news.cfm?newsid=15663534&BRD=1395&PAG=461&dept_id=216620&rfi=6 Ithaca Times article on 31st anniversary of Arecibo Message broadcast.] {{地球外生命}} {{デフォルトソート:あれしほめつせえし}} [[Category:SETI]] [[Category:1974年の科学]] [[Category:ヘルクレス座]] [[Category:タイムカプセル]] [[Category:1974年11月]] [[Category:天文学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Cite web
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Reflist
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:地球外生命
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:脚注ヘルプ
(
ソースを閲覧
)
アレシボ・メッセージ
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報