ウレタンのソースを表示

{{Otheruses|-NHCOO-結合を有する化合物の総称|[[スポンジ]]などの[[合成樹脂]]|ポリウレタン}}
{{出典の明記|date=2019-09-09}}
[[Image:Carbamate2.svg|thumb|250px|ウレタンの構造式]]
[[Image:PU synthesis2.PNG|thumb|250px|ウレタン結合の例。ジイソシアネートとジオールモノマーが反応し、ウレタン結合を有するポリウレタンになる。]]
'''ウレタン''' (urethane) とは、[[カルボニル基]]を介して[[アミノ基]]と[[アルコール]]基が反応し、[[アミン]]の窒素とカルボニル基の炭素の間で新たな[[共有結合]]を形成した化合物である<ref>[http://goldbook.iupac.org/U06578.html IUPAC Gold Book - urethanes]</ref>。

[[カルバミン酸]]の[[エステル]]に相当し、'''カルバメート'''もしくは'''カルバマート''' (carbamate) とも呼ばれる。2つの部分がウレタン構造を介して連結している場合、その部分を'''ウレタン結合'''と呼ぶ。

動物用[[麻酔薬]]として用いられる[[カルバミン酸エチル]] (ethyl carbamate) や[[ポリウレタン]]（ウレタン樹脂）も、慣用的にウレタンと呼ばれる。

== 生化学におけるウレタン ==
[[生化学]]において、[[ペプチド]]鎖の[[N末端]]または[[アミノ酸]]の[[アミノ基]]と[[二酸化炭素]]が反応することでウレタン結合が形成し、付加したCOOH基（[[カルボキシ基]]）から[[プロトン]] (H<sup>+</sup>) を脱離してカルバミン酸イオンとなる。
[[Image:Carbamate.png|center|500px]]

この反応は可逆的（平衡定数 ''K'' << 1）であり、逆反応である[[脱炭酸]]は容易に起こる。

== 合成、反応 ==
ウレタン結合を含む物質は、通常は相当する[[イソシアネート]]と[[アルコール]]を反応させて合成する（この場合、耐水性はあるが強度が劣るポリエーテルタイプのウレタンが生成される）。

: <chem>{R-N=C=O} + R'OH -> R-NHC(=O)OR'</chem>

[[アミン]]に[[二炭酸エステル]]もしくは[[クロロギ酸エステル]]を作用させるとウレタンに変わる。そのウレタンは酸などで容易に分解させて元のアミンに戻せるため、この反応はアミノ基の[[保護基|保護]]のために利用される。
: <chem>{R-NH2} + R'OC(=O)OC(=O)OR' -> R-NHC(=O)OR'</chem>

: <chem>{R-NH2} + ClC(=O)OR' -> R-NHC(=O)OR'</chem>

: <chem>{R-NHC(=O)OR'} + {H2O} + H^- -> {R-NH2} + {CO2} + {R'OH} + H^+</chem>

R' が [[Tert-ブチル基|''tert''-ブチル基]]の場合、-C(=O)OR' の部分は Boc と略される。この保護は酸で分解される（[[Tert-ブトキシカルボニル基]]を参照）。また、R' が[[ベンジル基]]の場合は Z、または Cbz と略され、加水素分解や酸で脱保護される（[[ベンジルオキシカルボニル基]]を参照）。

== 脚注 ==
<references />

== 関連項目 ==
{{Commonscat|Carbamates}}
* [[ポリウレタン]]
* [[カルバミン酸エチル]]
* [[N-メチルカルバミン酸-2-(1-メチルプロピル)フェニル]]

{{chem-stub}}{{GABAA受容体陽性アロステリック調節因子}}{{DEFAULTSORT:うれたん}}
[[Category:カルバミン酸|*うれたん]]
[[Category:有機窒素化合物]]