カテナリー曲線のソースを表示
←
カテナリー曲線
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
{{redirect|カテナリー'''及び'''カテナリ|鉄道の架線|架空電車線方式}} {{Redirect|懸垂線|モノレールの形式|モノレール#懸垂式}} {{出典の明記|date=2015年10月}} [[画像:CatenaryCurve.svg|thumb|320px|right|媒介変数 ''a'' のいくつかの異なる値に対するカテナリー曲線の例]] [[画像:catenary_parabola.svg|thumb|320px|right|カテナリー(赤)と放物線(青)]] '''カテナリー曲線'''(カテナリーきょくせん、{{lang-en-short|''catenary''}})または'''懸垂曲線'''(けんすいきょくせん)または'''懸垂線'''(けんすいせん)とは、[[ロープ]]や[[電線]]などの両端を持って垂らしたときにできる[[曲線]]である。カテナリーの名は[[クリスティアーン・ホイヘンス|ホイヘンス]]によるもので、{{lang|la|"catena"}} (カテーナ、[[ラテン語]]で「鎖、絆」の意) に由来する。カテナリー曲線をあらわす式を最初に得たのは[[ヨハン・ベルヌーイ]]、[[ゴットフリート・ライプニッツ|ライプニッツ]]らで、[[1691年]]のことである。 == 曲線の方程式 == 懸垂線の意味から、それは唯一の[[頂点]]を持ち、頂点における[[法線]]を軸として[[線対称]]であるものと仮定することになる。そのうえで、曲線は一様な質量の[[密度|線密度]]を持ち、それに伴って曲線自身の自重が各点の[[張力]]を決定するものとして、[[微分方程式]]をつくり、その解曲線としてカテナリーの数学モデルを定式化することができる。 カテナリー上で頂点( ''x'' 座標を0とする)からの[[弧長]]が ''s''<sub>0</sub> であるような点 (''x''<sub>0</sub>, ''y''<sub>0</sub>) において、その接線が ''x'' 軸の正の向きと成す角を θ<sub>0</sub> と置くとき、頂点から点(''x''<sub>0</sub>, ''y''<sub>0</sub>) までの弧に掛かる力の釣り合いを考える。重力加速度を ''g''、曲線の線密度を ''w'' とすれば、点(''x''<sub>0</sub>, ''y''<sub>0</sub>)における張力 ''T''<sub>0</sub> の鉛直成分 ''T''<sub>0</sub>sin(θ<sub>0</sub>) は、頂点から点(''x''<sub>0</sub>, ''y''<sub>0</sub>)までの弧にかかる重力''wgs''<sub>0</sub>と釣り合う。また、頂点における張力は水平成分のみであり、この大きさを ''k'' とすると、点 (''x''<sub>0</sub>, ''y''<sub>0</sub>) における張力の水平成分''T''<sub>0</sub>cos(θ<sub>0</sub>)と釣り合う。 :<math>\begin{cases} T_0\sin \theta_0=wgs_0\\ T_0\cos\theta_0=k\\ \tan \theta_0 = \left.\frac{dy}{dx}\right|_{x=x_0}\\ s_0 = \int_0^{x_0} ds & (ds = \sqrt{dx^2 + dy^2}) \end{cases}</math> という条件が得られる。ここで ''k / wg = a'' とおき、頂点の座標を (0, ''a'') として上記を解くと、 : <math>y = a\,\mathop{\rm cosh}\!\left( \frac{x}{a} \right) = a\!\left({e^{x/a} + e^{-x/a} \over 2}\right)</math> となる。これが[[双曲線関数]] ''y'' = cosh(''x'') と相似であることは直ちにわかる。 == 特徴 == [[Image:Evolute2.gif|thumb|250px|right|トラクトリックスの縮閉線としてのカテナリー]] [[Image:Involute.gif|thumb|250px|right|カテナリーの[[伸開線]]としてのトラクトリックス]] *懸垂線の接線測度は、懸垂線の高さと合致する。 懸垂線の高さ :<math>y=\cosh x</math> 懸垂線の接線測度 :<math>u=\sqrt{1+\left(\frac{\mathrm{d}y}{\mathrm{d}x}\right)^2}=\sqrt{1+\sinh^2 x}=\cosh x=y</math> ここで、双曲線関数の基本関係式 :<math>\cosh^2 x - \sinh^2 x = 1</math> :<math>\frac{\mathrm d}{\mathrm{d}x} \cosh x = \sinh x</math> を用いた。 * [[トラクトリックス]]の[[縮閉線]]に相当し、''y'' 軸を対称の軸とし、この軸と頂点 (0, ''a'') で[[直交]]する。 * 頂点 (0, ''a'') の十分近くでは <math>y=a + \frac{x^2}{2a}</math> という[[放物線]]によって近似される。 == 実例 == [[Image:St Louis Gateway Arch.jpg|thumb|250px|[[セントルイス]]の[[ジェファーソン・ナショナル・エクスパンション・メモリアル#ゲートウェイ・アーチ|ゲートウェイ・アーチ]]]] 重力下で左右2つの支持物によって張られた、柔軟な線状のもののたるみ(弛度)をあらわす曲線であり、送電線など日常の多くのものに見ることができる。空中架線方式の電気鉄道においてはカテナリーという語でトロリ線(パンタグラフやポールなどに直接接触し給電する裸電線のこと。詳細は[[架空電車線方式]]の記事を参照)を指す場合がある。 [[斜張橋]]のケーブルもカテナリーになる。[[吊橋]]に多く見られる、メインケーブルからハンガーロープで構造を吊ったものでは、メインケーブルは、カテナリーと放物線の中間の形状になる。 アーチ橋のような構造について考える。アーチ橋を、カテナリーを重力方向について上下逆向きにした形状にすると、通常のカテナリーの逆に、全ての部材に圧縮力がかかることになり、力学的に安定する。このためカテナリーを逆にした形状もまた、建築・橋梁において用いられる。著名なものでは[[アントニ・ガウディ|ガウディ]]の建築が、しばしば「放物線状」としてそのスタイル(風体)を指して言及されているが、これは布と石を用いた逆さ吊り模型を設計図としており、部分的にカテナリー曲線を用いてはいるが、そのほとんどは放物線が構成しているので間違いではない。線材や、面材の中心線が垂れればカテナリー曲線、面材の中心点がたわめば放物線となる。 自然界では、[[クモの網|蜘蛛の巣]]のそれぞれの糸も、両端の接点で支持されて張られており、カテナリーになっている。 === 電線 === 電力線などを敷設する場合、使用する電線の長さは電線は自重によるたるみを考慮し、実際の径間よりも長い電線を用意する必要がある。 径間 ''S'' [m]、たるみ ''D'' [m]、電線の水平張力を ''T'' [N]、電線 1 [m]あたりの[[重さ|重量]]を ''W'' [N/m]としたとき、それぞれの関係は、次のようになる。ここで、sinh, cosh などは[[双曲線関数]]である。 * <math>D = C \left(\cosh\frac{S}{2C} - 1\right)</math> [m] (厳密解) * <math>D \fallingdotseq \frac{S^{2}}{8C} = \frac{WS^{2}}{8T}</math> [m] (近似式(上記の2次までの[[テイラー展開]])) ここで、''C'' は'''カテナリ数'''と呼ばれ、''T'', ''W'' を用いて次式で定義される。 * <math>C = \frac{T}{W}</math> [m] 電線長 ''L'' [m]は次のようになる。 * <math>L = 2C \sinh\frac{S}{2C}</math> [m] (厳密解) * <math>L \fallingdotseq S + \frac{S^{3}}{24C^{2}} = S + \frac{8D^{2}}{3S}</math> [m] (近似式(上記の3次までのテイラー展開)) 以上より、電線長 ''L'' とたるみの長さ ''D'' は、径間 ''S'' だけでなく、支持点からの引張力 ''T'' や、電線の重さ ''W'' によっても変化する。 <gallery> ファイル:Kette Kettenkurve Catenary 2008 PD.JPG|吊られている'''チェーン'''は懸垂線になる。 ファイル:SpiderCatenary.jpg|クモの巣では、複数の懸垂線 (あるいはそれに近い形状) が見られる。 ファイル:LaPedreraParabola.jpg|スペイン、バルセロナのガウディの'''[[カサ・ミラ]]'''の屋根の上のアーチ<ref>{{Cite book| last = Sennott| first = Stephen| title = Encyclopedia of Twentieth Century Architecture| year = 2004| publisher = Taylor & Francis| isbn = 978-1-57958-433-7| page = 224 }}</ref> ファイル:CatenaryKilnConstruction06025.JPG|設置工事中の懸垂線アーチ窯。型枠を使って作られている (2007年)。 ファイル:CapilanoBridge.jpg|[[カナダ]]、[[ノースバンクーバー (地区)|ノースバンクーバー]]の[[キャピラノ吊り橋]] (2005年、[[:en:Capilano Suspension Bridge|en]])。 <!--このようなシンプルな吊橋において、重さがケーブルと平行になる所で、ケーブルは懸垂線のカーブを描く。--> </gallery> == 脚注 == <references/> == 関連項目 == * [[曲線]] * [[放物線]] * [[双曲線関数]] * [[トラクトリックス]] * [[アントニ・ガウディ]] * [[錦帯橋]] {{DEFAULTSORT:かてなりいきよくせん}} [[Category:物理学の曲線]] [[Category:指数関数]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Cite book
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Redirect
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:出典の明記
(
ソースを閲覧
)
カテナリー曲線
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報