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{{確率分布 |名前 = ガンベル分布 |型 = 密度 |画像/確率関数 = [[画像:Gumbel pdf.png|325px|Probability density plots of gamma distributions]] |画像/分布関数 = [[画像:Gumbel cdf.png|325px|Cumulative distribution plots of gamma distributions]] |母数 = <math>\mu \in \mathbb{R}</math><br /><math>\eta >0</math> |台 = <math>(-\infty ,\infty )</math> |確率関数 = <math>\frac{1}{\eta} \exp \left\{ -\left( \frac{x-\mu}{\eta} \right) \right\}</math><br /><math>\times \exp \left[ -\exp \left\{ -\left( \frac{x-\mu}{\eta} \right) \right\} \right]</math> |分布関数 = <math>\exp \left[ -\exp \left\{ -\left( \frac{x-\mu}{\eta} \right) \right\} \right]</math> |期待値 = <math>\mu +\gamma \eta</math> |中央値 = <math>\mu -\eta \log (\log 2)</math> |最頻値 = <math>\mu</math> |分散 = <math>\frac{\pi^2 \eta^2}{6}</math> |歪度 = <math>\frac{12\sqrt{6} \, \zeta (3)}{\pi^2}</math> |尖度 = <math>\frac{12}{5}</math> |エントロピー = <math>\log \eta +\gamma +1</math> |モーメント母関数 = <math>e^{\mu t} \Gamma (1-\eta t) \text{ for } t<1/\eta</math> |特性関数 = <math>e^{i\mu t}\Gamma(1-i\eta t)</math> }} [[確率論]]および[[統計学]]において、'''ガンベル分布'''(ガンベルぶんぷ、{{lang-en-short|Gumbel distribution}})は、[[連続確率分布]]の一種である。さまざまな分布に従う確率変数の最大値(または最小値)が漸近的に従う分布であり、[[極値分布]]のタイプI型に相当する。分布の名は極値統計学の先駆的な研究を行ったドイツの数学者[[エミール・ユリウス・ガンベル]]に因む。 == 概要 == ガンベル分布を用いることで、ある河川の水位の年間の最大値のデータが過去10年分あれば、来年の最大水位を確率分布のかたちで予想することができる。 また稀にしか発生しない地震や洪水などの自然災害の発生する確率を予測することができる。 サンプルデータの分布が正規型または指数型である場合に、ガンベル分布は極値理論はこれらの予測に有用である。 ガンベル分布は最大値の分布をモデル化するが、最小値をモデル化するには元の値の負の値を使用するとよい。 ガンベル分布は、一般化極値分布(フィッシャー・ティペット分布とも呼ばれる)の特殊なケースである。 一般化極値分布は他には、対数ワイブル分布や二重指数分布([[ラプラス分布]])などがある。 確率密度分布を原点で反転させ、次に正の半直線に制限すると、[[ゴンペルツ関数|ゴンペルツ分布]]が得られる。 多項ロジットモデル(離散選択理論では一般的)の潜在変数の定式化では、潜在変数の誤差はガンベル分布に従い、ガンベル分布を持つ2つの確率変数の差は[[ロジスティック分布]]になる。 == 定義 == 定数 {{mvar|μ}} と正の定数 {{math|''η'' > 0}} に対し、確率変数 {{mvar|X}} の[[確率分布#累積分布関数|分布関数]] {{math|''F''(''X'')}} が :<math>F(x)=\exp \left[ -\exp \left\{ -\left( \frac{x-\mu}{\eta} \right) \right\} \right] ,\quad -\infty <x<\infty</math> で与えられるとき、確率変数 {{mvar|X}} はガンベル分布に従うという。このとき、対応する[[確率密度関数]] {{math|''f'' (''x'')}} は :<math>f(x)=\frac{1}{\eta} \exp \left\{ -\left( \frac{x-\mu}{\eta} \right) \right\} \exp \left[ -\exp \left\{ -\left( \frac{x-\mu}{\eta} \right) \right\} \right] ,\quad -\infty <x<\infty</math> である。ガンベル分布は[[極値分布]]のタイプIに相当する。 == 性質 == === 標準ガンベル分布 === <math>\mu = 0</math> かつ {{math|''η'' =1}}のとき :<math>F(x) = e^{-e^{(-x)}}\,</math> === グラフの形状 === ・[[最頻値|モード]](最頻値) :<math>\mu</math> ・[[中央値|メジアン]](中央値): <math>\mu-\eta \ln\left(\ln 2\right),</math> === 平均・分散 === ガンベル分布の[[確率変数]]を {{mvar|X}} とするとき、[[平均]] {{math|''E''(''X'')}} および[[分散 (確率論)|分散]] {{math|''V''(''X'')}} は次のように表される。 :<math>E(X)=\mu +\gamma \eta ,</math> :<math>V(X)=\frac{\pi^2\eta^2}{6} .</math> ここで {{math2|''γ'' {{=}} 0.577…}} は[[オイラーの定数]]である。 === モーメント母関数・特性関数 === ガンベル分布の[[確率変数]]を {{mvar|X}} とするとき、[[モーメント母関数]] {{math|''M{{sub|X}}''(''t'')}} は :<math>M_X (t)=e^{\mu t} \Gamma (1-\eta t)\quad \biggl( t<\frac{1}{\eta} \biggr)</math> で与えられる。ここで {{math|Γ(''x'')}} はガンマ関数を表す。 また、[[特性関数]] {{math|''φ{{sub|X}}''(''t'')}} は :<math>\phi_X (t)=M_X (it)=e^{i\mu t} \Gamma (1-i\eta t)</math> で与えられる。 === キュムラント母関数・キュムラント === ガンベル分布の[[確率変数]]を {{mvar|X}} とするとき、[[キュムラント母関数]] {{math|''K{{sub|X}}''(''t'')}} は :<math>K_X (t)=\log M_X (t)=\mu t+\log \Gamma (1-\eta t) \quad \biggl( t<\frac{1}{\eta} \biggr)</math> で与えられる。 このとき、{{mvar|n}} 次の[[キュムラント]] {{mvar|κ{{sub|n}}}} は :<math>\kappa_n =\frac{\partial^n}{\partial t^n} K_X (t)\biggr \vert_{t=0} = \begin{cases} \mu+ \gamma \eta &\,(n=1) \\ \eta^k(n-1)! \zeta (n) &\, (n\geq 2) \end{cases}</math> となる。ここで {{math|''ζ''(''n'')}} は[[リーマンゼータ関数|ゼータ関数]]である。 == 参考文献 == * Gumbel. E. J.:''Statistics of Extremes'', Columbia University Press, 1963. == 関連項目 == * [[極値分布]] * [[順序統計量]] * [[フレシェ分布]] {{確率分布の一覧}} {{DEFAULTSORT:かんへるふんふ}} [[Category:確率分布]] [[Category:数学に関する記事]] [[Category:数学のエポニム]]
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