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{{出典の明記|date=2023年2月26日 (日) 09:16 (UTC)}} {{chembox | 出典=[https://www.ilo.org/dyn/icsc/showcard.display?p_lang=ja&p_card_id=0082&p_version=2 国際化学物質安全性カード] | Name=クロロエチレン | 画像ファイル = Vinyl-chloride-2D.svg | 画像サイズ = 100px | ImageFile2 = Chloroethylene-3D-vdW.jpg | ImageSize2 = 125px | ImageAlt = 構造式 クロロエチレン |I UPAC名=クロロエテン(chloroethene) | 別称 = 塩化ビニル(vinyl chloride) | Section1 = {{Chembox Identifiers | CAS番号 = 75-01-4 | KEGG = C06793 }} | Section2 = {{Chembox Properties | 化学式=C<sub>2</sub>H<sub>3</sub>Cl | モル質量=62.5 |モル質量注= <!-- 注意点がございましたら追記お願いいたします。--> | 外観=無色気体 | Odor = 甘ったるい臭気 | 密度=8, 気体(15℃) | 相対蒸気密度=2.2 | 融点=−154℃ | 融点注= | 沸点=−13℃ | 沸点注= }} }} '''クロロエチレン'''(chloroethylene)は、[[塩素]]と[[ビニル基]]からなる有機化合物である。化学式はCH<sub>2</sub>=CHClである。'''塩化ビニル'''(vinyl chloride)とも呼ばれる。IUPAC名は'''クロロエテン'''(chloroethene)である。 [[ファイル:Cloruro di vinile modello.png | thumb | クロロエチレン(塩化ビニル)の構造図。]] [[付加重合]]させると[[ポリ塩化ビニル]]になる。ポリ塩化ビニルを単に塩化ビニルと略称することがあるため、クロロエチレン、すなわち単量体([[モノマー]])の塩化ビニルであることを特に明示したい場合には'''塩化ビニルモノマー'''と呼ばれることがある。 == 製法 == クロロエチレンの工業的製法には、直接塩素化法とオキシ塩素化法がある。 直接塩素化法では、まず[[塩化鉄(III)]]を触媒として[[エチレン]]と[[塩素]]を反応させ、[[1,2-ジクロロエタン]](エチレンジクロリド)を生成する。なお、この際に用いるエチレンは[[ナフサ]]の[[熱分解]]により、塩素は[[塩化ナトリウム]](食塩)の電気分解により得られる。 : <chem>CH2=CH2 + Cl2 -> CH2ClCH2Cl</chem> その後、1,2-ジクロロエタンを500℃、15-30気圧に加熱圧縮すると分解してクロロエチレンと[[塩化水素]]が生成する。 : <chem>CH2ClCH2Cl -> CH2=CHCl + HCl</chem> 工業的生産の場では、このとき副生成物として得られた塩化水素を[[空気]](または[[酸素]])と混合し、[[塩化銅(II)]]を触媒としてエチレンと反応させて更に1,2-ジクロロエタンを生成させる。これを直接塩素化法と同様に熱分解すればクロロエチレンが得られる。これをオキシ塩素化法という。 : <chem>2CH2=CH2 + 4HCl + O2 -> 2CH2ClCH2Cl + 2H2O</chem> この2つの製法を併用すると、反応プロセス全体では結果的に副生成物が発生しないため、環境負荷を抑えることができるという特長を持つ。このため1950年代以降、この2つを併用した製法が広く普及した。 塩化ビニル(モノマー)<!--資料中の呼称に合わせる-->の2016年度日本国内生産量は 2,588,296 t、工業消費量は 435,644 t である<ref>[https://www.meti.go.jp/statistics/tyo/seidou/result/ichiran/08_seidou.html#menu5 経済産業省生産動態統計年報 化学工業統計編]</ref>。 == 歴史 == 1835年に[[ユストゥス・フォン・リービッヒ]]とその教え子である[[アンリ・ヴィクトル・ルニョー]]により発見された。この時はジクロロエタンを[[水酸化カリウム]]の[[エタノール]]溶液で処理して得られた。 == 安全性 == ジクロロエタンは[[引火]]性が強く、水分の存在下で[[鉄]]を侵す。また、特定の条件下で[[過酸化物]]を生成して爆発的に重合する。このため、取り扱いには注意が必要である。 また、塩化ビニルモノマーとしては[[世界保健機関|WHO]]の下部機関[[国際がん研究機関|IARC]]より[[発癌性]]がある(Type1)と勧告されている。これは、1974年に塩化ビニル樹脂製造に関わる労働者から肝血管肉腫(肝がんの一種)による死亡例が報告されたこと、以後の疫学調査で塩化ビニルモノマーへの曝露と肝血管肉腫との関連性が認められたこと、ラット等を用いた動物試験においても用量の増加と共に肝血管肉腫の増加が認められたことから提案された。かつて日本では、[[浮遊粉塵|エアロゾル]]の噴霧助剤として使われていたが、[[1970年]]頃に使用禁止となった。しかし、これ以降も[[ポリ塩化ビニル]]生産のために製造自体は継続されている。 [[労働安全衛生法]]の[[特定化学物質#第2類物質|第2類特定化学物質]]に指定されている。 == 脚注 == <references /> == 関連項目 == *[[ポリ塩化ビニル]] *[[テトラクロロエチレン]] *[[トリクロロエチレン]] *[[エチレン]] {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:くろろえちれん}} {{Chem-stub}} [[Category:有機塩素化合物]] [[Category:アルケン]] [[Category:モノマー]] [[Category:発癌性物質]] [[カテゴリ:肝毒素]]
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