クーロンの破壊関数のソースを表示

'''クーロンの破壊関数'''（クーロンのはかいかんすう、{{Lang-en|Coulomb failure function|links=no}}, '''CFF'''）、あるいは'''クーロン破壊応力'''（{{lang-en|Coulomb failure stress|links=no}}, '''CFS'''）とは、断層面にかかる[[せん断応力]]<math>\tau</math>に、法線応力<math>\sigma</math>と内部摩擦係数<math>\mu_i</math>を掛けた値を足したものである{{Sfn|長谷川ほか|2015|p=125}}。すなわち、クーロンの破壊関数を<math>C</math>とするとき、以下の式で表現される。
:<math>C = \tau + \mu_i \sigma</math>

地震の発生が促進されるときはクーロンの破壊関数の値が増加し、一方、地震の発生が抑制されるときはこの値は減少するとみなせる{{Sfn|長谷川ほか|2015|p=125}}。

== クーロンの破壊関数変化 ==
地震の前後におけるクーロンの破壊関数変化（ΔCFF）は、地震発生地の周辺の断層の滑りやすさの変化を表現する{{Sfn|長谷川ほか|2015|pp=125-126}}。ΔCFFの値が大きい地域において地震活動が活発化した事例がある{{Sfn|宇津|2001|p=220}}。ΔCFFは、大地震の発生に起因する静的誘発作用（{{en|static triggering}}）の程度を把握するうえで利用することができる{{Sfn|長谷川ほか|2015|p=149}}。ただし、ΔCFFが大地震の後における微小地震の原因にはならない場合も存在はする{{Sfn|宇津|2001|p=221}}。

== 脚注 ==
{{Reflist}}

== 参考文献 ==
* {{Cite book|和書|author=宇津徳治|authorlink=宇津徳治|year=2001|title=地震学|edition=第3版|publisher=共立出版|isbn=978-4-320-04637-5|ref={{SfnRef|宇津|2001}}}}
* {{Cite book|和書|author1=長谷川昭|authorlink1=長谷川昭 (地震学者)|author2=佐藤春夫<!--既存独立記事とは別人-->|author3=西村大志<!--既存独立記事とは別人-->|year=2015|title=地震学|series=現代地球科学入門シリーズ|publisher=共立出版|isbn=978-4-320-04714-3|ref={{SfnRef|長谷川ほか|2015}}}}
==関連項目==
*[[モール・クーロンの破壊規準]]
{{Earth-sci-stub}}
{{DEFAULTSORT:くうろんのはかいかんすう}}
[[Category:地震学]]