グラフェンのソースを表示

{{出典の明記|date=2015年7月}}
'''グラフェン''' ({{lang-en-short|graphene}}) とは、1[[原子]]の厚さの[[混成軌道|sp<sup>2</sup>結合]][[炭素]]原子の[[ナノシート|シート状物質]]。炭素原子とその[[化学結合|結合]]からできた[[ハニカム構造|蜂の巣のような六角形格子構造]]をとっている。名称の由来は[[グラファイト]] (Graphite) から。グラファイト自体もグラフェン[[シート]]が多数積み重なってできている。

グラフェンの炭素間[[結合距離]]は約0.142 [[ナノメートル|nm]]。炭素[[同素体]]（[[グラファイト]]、[[カーボンナノチューブ]]、[[フラーレン]]など）の基本的な構造である。

[[Image:Graphen.jpg|middle|thumb|250px|グラフェンの分子構造モデル]]

== 説明 ==
[[ダイヤモンド]]以上に炭素同士の結合が強く、平面内では[[ダイヤモンド]]より強い物質と考えられている。物理的にもとても強く、世界で最も引っ張りに強い。熱伝導も世界で最も良いとされ、電気の伝導度もトップクラスに良い物質である。

完全なグラフェンは、六角形[[セル]]の集合のみからなり、[[五角形]]や[[七角形]]のセルは[[格子欠陥]]となる。五角形のセルが孤立して存在するときには、平面は[[円錐|コーン]]状にとがってしまう（12個の五角形セルは[[フラーレン]]を作る）同じように七角形のセルが孤立したものはシートを[[サドル]]型に曲げる。五角形や七角形セルの導入を制御することで[[カーボンナノバッド]]のような様々な形状を生み出すことができる。1層からなるカーボンナノチューブは筒型のグラフェンとみることができる（6個の五角形セルからなるグラフェンの半球キャップが末端についていることもある）。二次元物質グラフェンに関する先駆的実験により2010年に[[アンドレ・ガイム]]（Andre Geim）と[[コンスタンチン・ノボセロフ]]（Konstantin Novoselov）は[[ノーベル物理学賞]]を受賞した{{R|news039}}。

== 製法 ==
2000年代になるまでグラフェンを入手することが困難で長年この分野の研究が進まなかった。2004年に[[セロハンテープ]]（[[スコッチテープ]]）に[[グラファイト]]（黒鉛）のかけらを貼り付けて剥がすことでグラフェンを得られるようになったことで、グラフェンの応用研究が進んだ{{R|news039}}。

[[グラファイト]]は二次元状のグラフェンが複数積層した物でグラフェン同士が結合力の弱い[[ファンデルワールス力]]によって上下に結び付き、層状の構造を形成しているため、[[セロハンテープ]]の粘着力で剥がすことでグラフェンを得る『[[スコッチテープ#スコッチテープ法|スコッチテープ法]]』、[[炭化珪素]](SiC)を[[熱分解]]する手法や触媒金属層を形成した基板に炭素を含むガスを供給する『[[化学的気相成長法]]』(CVD)がある{{R|news039}}。

== 特性 ==
=== 導電性 ===
実験結果から、グラフェン中の[[電子]]の[[電子移動度|移動度]]は、室温で15,000 cm<sup>2</sup>V<sup>-1</sup>s<sup>-1</sup>と驚くほど高い。加えて実験から[[電気伝導度]]が対称であることが分かっており、これは電子と[[ホール]]の移動度がほぼ同じであることを示唆している。移動度が10 [[ケルビン|K]]から100 Kの範囲で[[温度]]にほとんど依存しないことから、格子欠陥が[[散乱]]の主な原因であると思われる。グラフェン中の音響[[フォノン]]による散乱のために、[[室温]]での移動度は200,000 cm<sup>2</sup>V<sup>-1</sup>s<sup>-1</sup>（キャリア密度が10<sup>-12</sup>cm<sup>-2</sup>のとき）に制限されるが、これに対応する[[抵抗値|抵抗]]は10<sup>-6</sup>&Omega;・cmである。この値は、室温での抵抗が最も小さい物質である[[銀]]よりも小さい抵抗値である。しかし[[二酸化ケイ素]]基板上のグラフェンでは、室温でグラフェン自身の音響フォノンによる散乱よりも、基板の[[光学フォノン]]による電子散乱の影響が大きく、移動度は40,000 cm<sup>2</sup>V<sup>-1</sup>s<sup>-1</sup>まで制限される。

{{ill|ディラック点|en|Dirac point}}近傍では[[電荷担体|キャリア]][[密度]]がゼロであるにもかかわらず、グラフェンは<math>{4e^2}/h</math>のオーダーの最小電気伝導度を示す。この最小電気伝導度の起源はいまだにはっきりしていない。しかし、グラフェンシートを引きはがしたり、SiO<sub>2</sub>基板に[[イオン化]]した[[不純物]]を混入したりすることで、キャリアの水溜りを局在させることができ伝導するようになる。いくつかの理論は、最小伝導度が<math>{4e^2}/{h\Pi}</math>であることを説明するが、ほとんどの推定は<math>{4e^2}/h</math>かそれ以上のオーダーである上、不純物の濃度に依存する。

最近の実験により、化学的[[ドーパント]]がグラフェン中のキャリアの移動度に影響を与えることが証明されてきている。Schedinらは、さまざまな気体種（あるものは[[電子受容体|アクセプター]]となり、あるものは[[ドナー]]である）をグラフェンにドーピングし、真空中でグラフェンをゆっくりと加熱することにより、ドープ前のグラフェン構造が再現することを発見した。Schedinらは、ドーパント濃度が10<sup>12</sup>cm<sup>-2</sup>を超える場合でも、キャリアの移動度には目立った変化は無かったと報告している。Chenらは、[[超高真空]]・低温で[[カリウム]]をグラフェンにドープし、予想通り[[カリウムイオン]]がグラフェン中で荷電不純物として振舞い、移動度を20-foldほど減少させることを発見している。グラフェンを熱してカリウムを除去することにより、減少した移動度は元に戻すことが可能である。

=== 光学特性 ===
その独特な電気的特性により、グラフェンは炭素原子の1層構造でありながら予想以上に不透明度が高い。グラフェンの[[白|白色光]]の吸収率は''&pi;&alpha;'' ≒ 2.3 %という驚くほど単純な値になる。ここで''&alpha;''は[[微細構造定数]]である。これは実験的に確かめられている事実ではあるが、微細構造定数の値の改善に使えるほど正確な測定ではない。

=== スピン輸送 ===
グラフェンは、[[スピン軌道相互作用]]が小さく、また炭素の[[核磁気モーメント]]が無視できることから、[[スピントロニクス]]の理想的な材料と考えられている。室温での電気的な[[スピン流]]の導入・検波が最近示された。室温で1マイクロメートル以上の[[コヒーレンス長|スピンコヒーレンス長]]も観測されており、低温ではスピン流の向きを電気的なゲートで制御することもできている。

=== 磁場効果 ===
高い移動度と最小電気伝導度に加えて、グラフェンは[[磁場]]中で非常に興味深い振る舞いをする。グラフェンは通常の[[量子ホール効果]]とは系列が<math>1/2</math>だけずれた[[量子ホール効果|異常量子ホール効果]]を起こす。すなわち[[量子ホール効果|ホール伝導率]]は<math>\sigma_{xy} = \pm {4\left(N + 1/2 \right )e^2}/h </math>である。ここで<math>N</math>は[[ランダウ準位]]のインデックスで、二つの谷とスピンの二重[[縮退]]により<math>4</math>の因子が生ずる。この特徴的な振る舞いは室温でも観測されうる。二重層グラフェンも量子ホール効果を示すが、二重層グラフェンで起こるのは正常量子ホール効果であり、<math>\sigma_{xy} = \pm {4Ne^2}/h </math>である。最初の[[プラトー（科学）|プラトー]]である<math>N=0</math>は存在しないことから、二重層グラフェンは中性点で金属的になっていることが示唆される。

グラフェンでは[[Berry位相|ベリー位相]]として知られる &pi; だけの位相のずれが見られる。ベリー位相はディラックポイント近傍でキャリアの[[有効質量]]がゼロになることから生ずる。グラフェン中のShubnikov-de Haas振動の温度依存性の研究から、[[分散関係|エネルギー-波数分散関係]]では有効質量ゼロとして振舞うキャリアが、有限の[[サイクロトロン質量]]を持つことが分かった。

== 擬相対論 ==
グラフェンの電気的特性は、伝統的な[[タイトバインディング法|タイトバインディングモデル]]で説明される。このモデルでは[[波数]]<math>\mathbf{k}</math>の電子のエネルギーは次のように書ける。

<ref>{{Cite web|title=Band structure of graphene, massless Dirac fermions as low-energy quasiparticles, Berry phase, and all that - phys824|url=https://wiki.physics.udel.edu/phys824/Band_structure_of_graphene,_massless_Dirac_fermions_as_low-energy_quasiparticles,_Berry_phase,_and_all_that|website=wiki.physics.udel.edu|accessdate=2020-07-04}}</ref>{{Indent|<math>E=\pm\sqrt{\gamma_0^2\left(1+4\cos^2{\pi k_ya}+4\cos{\pi k_ya} \cdot \cos{\pi k_x\sqrt{3}a}\right)}</math>}}

ここで<math>\gamma_0\approx 2{.}8\ \mathrm{eV}</math>は最近接原子にホップするエネルギー、[[格子定数]]<math>a\approx 2{.}46\ \mathrm{\AA}</math>。[[分散関係]]のプラスとマイナスの符号は、それぞれ[[伝導帯]]と[[価電子帯]]に対応している。伝導帯と価電子帯は、K-valuesと呼ばれる6点で接しているが、6点のうち独立なのは2点のみで、残りは対称性から等価である。K点の近傍ではエネルギーは波数に線形となるが、これは[[相対論的粒子]]の分散関係に類似している。さらに、格子の[[単位胞]]が2原子からなるため、波動関数は実効的に2[[スピノル]]構造まで持つ。結果として、低エネルギーで電子は[[ディラック方程式]]と形式的に等価な方程式で書き表せる。さらにこの擬相対論的な記述は[[カイラリティ|カイラル極限]]、すなわち[[静止質量]]<math>M_0</math>がゼロの極限に制限されているため、興味深いさまざまな特性が生ずる。

{{Indent|<math>v_F\vec\sigma\cdot\vec\nabla \psi(\mathbf{r})\,=\,E\psi(\mathbf{r})</math>}}

ここで<math>v_F\approx 10^6\ \mathrm{m/s}</math>はグラフェンの[[フェルミ面#フェルミ速度|フェルミ速度]]であり、[[ディラック理論]]の[[光速]]に代わるものである。<math>\vec{\sigma}</math>は[[パウリ行列]]のベクトルであり、<math>\psi(\mathbf{r})</math>は電子の二成分波動関数。<math>E</math>はエネルギーである。
簡単に言うと、ディラックコーンの頂点における電子は、位置と運動量がある点に決定されるという、[[ハイゼンベルクの不確定性原理]]に相反してしまう状態になる。しかしながら相対論効果で、位置幅と運動量幅を大きくすることで不確定性原理の相反を回避しようとし、そのため電子の速度が急激に大きくなると考えれば良い。

== 用途 ==
[[電界効果トランジスタ]]のような[[半導体素子]]や[[透明導電膜]]などの用途が考えられる<ref name="news039">{{Cite web |author= |url=https://eetimes.itmedia.co.jp/ee/articles/1104/11/news039.html |title=太陽電池やタッチパネルに役立つグラフェン透明導電膜、量産手法がカギ |website=ITmedia japan |publisher= |date=2011-0411|accessdate=2021-10-04}}</ref>。
[[太陽帆]]のように[[マイクロ波]]を照射することによって前進する宇宙船の開発が研究されている<ref>[http://www.spc.jst.go.jp/hottopics/1508/r1508_crcc2.html グラフェン製宇宙船、太陽光による推進も可能]</ref>。

[[熊本大学]]産業ナノマテリアル研究所は、酸化グラフェンによる[[SARSコロナウイルス2]]の除去可能性を公開した<ref>[http://www.sci.kumamoto-u.ac.jp/~hayami/nikkan2020.pdf][[2020年]][[11月13日]]<span>日刊</span>[[日本工業新聞]]</ref>。スーパーキャパシタ バッテリーはグラフェンを使用してエネルギー貯蔵システムの効率を大幅に向上させるため、グラフェン ベースのスーパーキャパシタ バッテリーのセル ライフ サイクルは最大 500,000 回に達します。他のリチウムベースのバッテリーのセルのライフサイクルは比較的短く、約 5000 ～ 6000 のライフサイクルです。さらなる改良が加えられていますが、それでもスーパーキャパシタベースのバッテリーと比較するとかなり低いです。これらのバッテリーは化学反応がなく、リサイクル可能であり、静電気的に電力を蓄えます。<ref name="emtel.group">[https://emtel.group/the-future-of-energy-storage-exploring-supercapacitor-batteries/ Graphene based super capacitor battery are superior to lithium ion batteries ]</ref>

== 商業生産 ==
商業規模でのグラフェン生産を可能とする技術は[[2011年]]に[[ポーランド]]のヴウォジミェシュ・ストゥルピンスキ博士（Dr. Wlodzimierz Strupinski）のチームが開発に成功した{{要出典|date=2020-7}}。

現在は[[ポーランド]]のナノ・カーボン社で本格生産に入っている{{要出典|date=2020-7}}。

米国のStrem社において商業販売が行われている。<ref>{{Cite web |url=https://www.strem.com/catalog/family/Graphene/ |title=Graphene |access-date=2023/8/30 |publisher=Strem.com}}</ref>

== ポストグラフェン物質 ==
ポストグラフェン物質（post-graphene)<ref>{{cite journal|last1=Garcia|first1=J. C.|last2=de Lima|first2=D. B.|last3=Assali|first3=L. V. C.|last4=Justo|first4=J. F.|title=Group IV Graphene- and Graphane-Like Nanosheets|journal=J. Phys. Chem. C|date=2011|volume=115| page=13242-13246|doi=10.1021/jp203657w}}</ref> とは、グラフェンの炭素原子を14族元素で置き換えたハチの巣格子状に結晶を組んだグラフェン状物質のことである。2012年に入り、[[シリコン]]の[[ハニカム構造]]である[[シリセン]]（silicene）が実験的に合成され、注目を浴びている<ref>{{Cite journal | first1 = P. | last1 = Vogt | first2 = G. | last2 = Le Lay | year = 2012 | title = Silicene: Compelling Experimental Evidence for Graphenelike Two-Dimensional Silicon | journal = Physical Review Letters | volume = 108 | pages = 155501| doi = 10.1103/PhysRevLett.108.155501|}}</ref><ref>{{Cite journal | first1 = A. | last1 = Fleurence | first2 = Y. | last2 = Yamada-Takamura | year = 2012 | title = Experimental Evidence for Epitaxial Silicene on Diboride Thin Films | journal = Physical Review Letters | volume = 108 | pages = 245501| doi = 10.1103/PhysRevLett.108.245501|}}</ref>。シリコンは原子が炭素より大きいために、結晶構造がバックルしており、スピン軌道相互作用が比較的大きくなる。このためシリセンにはグラフェンよりも豊かな物性が潜んでいる事が期待できる。実際、シリセンは最近大きな関心を集めている[[トポロジカル絶縁体]]を実現している物質の有力候補である。またシリセンは従来のシリコンデバイスとの相性も良く、ありふれた物質であるシリコンでトポロジカル絶縁体が出来る事は興味深い。また、[[ゲルマニウム]]のハニカム構造である[[ゲルマネン]]（germanene）、[[スズ]]のハニカム構造である[[スタネン]]（stanene）、[[鉛]]のハニカム構造である[[プランベン]]（plumbene）についても注目されている。これらの物質についても全く同様の[[ハミルトニアン]]で記述される。スタネンとプランベンについては、スピン軌道相互作用が極めて大きくそれぞれ0.1 eVと0.4 eVと大きなエネルギーギャップを形成するとの理論的予測もあり、室温でトポロジカル絶縁体になる事が期待されている。最近、ゲルマネン（2014年）<ref>{{Cite journal | first1 = M. E. | last1 = Dávila | first2 = G. | last2 = Le Lay | year = 2014 | title = Germanene: a novel two-dimensional germanium allotrope akin to graphene and silicene | journal = New Journal of Physics | volume = 16 | pages = 095002| doi = 10.1088/1367-2630/16/9/095002|}}</ref><ref>{{Cite journal | first1 = J. | last1 = Yuhara | first2 = H. | last2 = Shimazu | first3 = G. | last3 = Le Lay | year = 2018 | title = Germanene Epitaxial Growth by Segregation through Ag(111) Thin Films on Ge(111) | journal = ACS Nano | volume = 12 | pages = 11632| doi = 10.1021/acsnano.8b07006|}}</ref>、スタネン（2015年）<ref>{{Cite journal | first1 = F. | last1 = Zhu | first2 = J. | last2 = Jia | year = 2015 | title = Epitaxial growth of two-dimensional stanene | journal = Nature Materials | volume = 14 | pages = 1020 | doi =10.1038/nmat4384|}}</ref><ref>{{Cite journal | first1 = J. | last1 = Yuhara | first2 = Y. | last2 = Fujii | first3 = G. | last3 = Le Lay | year = 2018 | title = Large Area Planar Stanene Epitaxially Grown on Ag(111) | journal = 2D Materials | volume = 5 | pages = 025002 | doi = 10.1088/2053-1583/aa9ea0|}}</ref>、プランベン（2019年）<ref>{{Citation| first1=J. | last1=Yuhara | first2=B. | last2=He | first3 = G. | last3 = Le Lay | title= Graphene's Latest Cousin: Plumbene Epitaxial Growth on a “Nano WaterCube”|journal= Advanced Materials |year=2019 | doi=10.1002/adma.201901017 | }}</ref>についても、実験的に創製することに成功し注目されている。

==脚注==
{{脚注ヘルプ}}
{{Reflist}}

== 関連項目 ==
* [[炭素]]
* [[グラファイト]]
* [[ナノグラフェン]] - ナノスケールサイズのサイズをもつグラフェンの総称。
* [[量子ホール効果]]
* [[ノーベル物理学賞]]
* [[アンドレ・ガイム]]
* [[コンスタンチン・ノボセロフ]]
* [[ボロフェン]]

== 外部リンク ==
* [http://mwcc.jp/market/graphene/ マイクロ波化学株式会社　-未来の新素材グラフェン-]

{{Physics-stub}}
{{炭素の同素体}}
{{新技術|topics=yes|materials=yes}}{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:くらふえん}}
[[Category:炭素の単体]]
[[Category:芳香族炭化水素]]
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[[Category:電気伝導体]]