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'''コア''' ({{lang-en-short|core}}) とは[[協力ゲーム理論]]における代表的な解の概念である{{Sfn|岡田|2008|p=224}}。 [[1953年]]にGilliesの学位論文の中で初めて定義された{{Sfn|鈴木|1999|p=191}}。[[アルバート・タッカー]]らによる編著書『ゲーム理論論文集第4巻』([[1959年]])の中で[[マーティン・シュービック]]が[[一般均衡理論]]における[[契約曲線]]をコアとして一般化できることを証明して以来、経済学におけるコアの重要性が広く知られるようになった{{Sfn|鈴木|1999|p=191}}。 == 定義 == [[提携形ゲーム|提携形''n''人ゲーム]]<math>(N, v)</math>を考える{{Refnest|group="†"|集合<math>N=\{1, 2,..., n\}</math>はプレイヤーの集合を表している。また、特性関数<math>v: 2^N \to \mathbb{R}</math>において、各提携<math>S \subseteq N</math>に対して実数値<math>v (S)</math>は提携<math>S</math>のメンバーが協力することにより獲得できる便益の合計を表している{{Sfn|岸本|2015}}。}}。このゲームにおける実現可能な利得ベクトル<math>\mathbf{x} =(x_1, ..., x_n)</math>の内で[[提携合理性]]と呼ばれる条件を満たすベクトルの集合を'''コア'''という{{Sfn|岡田|2008|p=224}}。 * '''提携合理性''' <math>\Sigma_{i \in S} x_i \geq v (S)</math> なお、提携合理性は以下に定義される[[パレート最適性]]や[[個人合理性]]と呼ばれる条件を一般化したものであるから、コアに属する配分はそれらの条件を満たす{{Sfn|岡田|2008|pp=222-224}}。 * '''パレート最適性''' <math>\Sigma_{i \in N} = v (N)</math> * '''個人合理性''' 任意の<math>i \in N</math>に対して<math>x_i \geq v({i})</math> したがって、<math>n=2</math>のとき、提携合理的な配分は「パレート最適かつ個人合理的な配分」として定義することも可能である{{Sfn|奥野|2008|p=166}}{{Refnest|group="†"|<math>n=2</math>すなわち<math>N=\{1, 2\}</math>のとき、提携全体<math>2^N</math>の非空な部分集合は<math>\{1\}, \{2\}, \{1, 2\}</math>である。<math>S=\{1\}</math>のとき<math>\Sigma_{i \in S} x_i \geq v (S)</math>はプレイヤー1にとっての個人合理性<math>x_1 \geq v(\{1\})</math>を表しており、<math>S=\{1, 2\}</math>のとき<math>\Sigma_{i \in S} x_i \geq v (S)</math>はパレート最適性<math>x_1 + x_2\geq v(\{1, 2\})</math>を表している。}}。 == ワルラス均衡とコア == [[一般均衡理論]]において、ワルラス均衡がコアに含まれることが知られている{{Sfn|奥野|2008|p=167}}。<!--詳細は奥野・鈴村(1988)の第18章--> == 投票理論におけるコア == {{出典の明記|section=1|date=2009年10月}} 選択肢が配分 (消費バンドルのリスト) であるときは、どのような非空の提携も配分をブロック (拒否) できると仮定するのは自然である。 しかし選択肢が (公共財の供給レベルなど) 社会的に決定すべきものであるときは、十分に人数の多い提携のみが与えられた選択肢をブロックできると仮定するのが適切である。そのような多人数の (「勝利」) 提携の集まりを「シンプルゲーム」([[協力ゲーム#単純ゲーム | 単純ゲーム]],投票ゲーム) と呼ぶ。「選好プロファイルにおけるシンプルゲームの'''コア'''」は、勝利提携のみが選択肢 <math>x</math> を拒否して<math> y</math> を実現することができるという考えに基づく概念である。このコアがすべての選好プロファイルに対して非空となる必要十分条件は、そのシンプルゲームの[[中村ナンバー]]によって与えられている。<ref group="†">この節は、英語版ウィキペディア記事のCore(game_theory). ''Wikipedia: Free Encyclopedia.'' [[:en:Core (game_theory)]] - [http://en.wikipedia.org/w/index.php?title=Core_%28game_theory%29&oldid=429634155|22:30, 17 May 2011]からの抄訳に基づいて作成された。</ref> ==脚注 == === 注釈 === {{Reflist|group=†}} === 出典 === <references/> == 引用文献 == * {{Cite|和書 | first=章 | last=岡田 | author-link=岡田章 | title=ゲーム理論・入門:人間社会の理解のために | publisher=有斐閣 | series=有斐閣アルマ | year=2008 | isbn=978-4-641-12362-5 }} * {{Cite | 和書 |first=正寛 |last=奥野 |authorlink=奥野正寛 |year=2008| title=ミクロ経済学 |publisher=東京大学出版会 |isbn=978-4130421270 }} * {{Cite|和書 | first=信 | last=岸本 | author-link= | title=協力ゲーム理論入門 | publisher= | pages=343-350 | periodical=オペレーションズ・リサーチ | vol=2015年6月号 | year=2015 }} * {{Cite| 和書 |first=光男 |last=鈴木 |year=1999 |title=ゲーム理論の世界 |isbn=978-4326550371 |publisher=勁草書房 }} {{ゲーム理論}} {{DEFAULTSORT:こあ けえむりろん}} [[Category:ゲーム理論]] [[Category:数学に関する記事]]
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