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'''コールラウシュの法則'''(コールラウシュのほうそく、Kohlrausch's law)は[[フリードリッヒ・コールラウシュ]]によって発見された[[イオン (化学)|イオン]]による[[電気伝導]]に関する以下の2つの法則を指す。
*イオン独立移動の法則
*コールラウシュの平方根則

== イオン独立移動の法則 ==
'''イオン独立移動の法則'''(&mdash;どくりついどう&mdash;ほうそく、Law of independent ionic migration)は、ある[[塩 (化学)|塩]]の[[モル伝導度]]が、無限希釈状態においては[[陽イオン]]と[[陰イオン]]それぞれに定められるある定数の和で表されるというものである。
すなわち、ある塩M<sub>m</sub>X<sub>n</sub>の無限希釈におけるモル伝導率(極限モル伝導率)を&Lambda;<sub>&infin;</sub>とすると、これは陽イオンMに対して定められる定数&lambda;<sub>M&infin;</sub>と陰イオンXに対して定められる定数&lambda;<sub>X&infin;</sub>を用いると
:<math>\Lambda_\infin=m\lambda_{M\infin}+n\lambda_{X\infin}</math>
で表せるというものである。
&lambda;<sub>M&infin;</sub>および&lambda;<sub>X&infin;</sub>はそれぞれMおよびXの無限希釈における[[イオン伝導率]](極限イオン伝導率)と呼ばれる。

[[1875年]]にコールラウシュによって発見された。
この法則の意味するところは無限希釈下においては陽イオンと陰イオンの間の相互作用が消失する、すなわち[[理想溶液]]として振舞うということである。

== コールラウシュの平方根則 ==
'''コールラウシュの平方根則'''(&mdash;へいほうこんそく、Kohlrausch's square root law)は[[強電解質]]のモル伝導率&Lambda;が濃度cが充分に低い範囲においては
:<math>\Lambda=\Lambda_0-A\sqrt{c}</math>
で表されるというものである(Aは比例定数)。
[[1900年]]にコールラウシュによって実験的に発見された。[[1927年]]に[[ラーズ・オンサガー]]が[[デバイ・ヒュッケル理論]]に基づいて同じ形式の式([[デバイ・ヒュッケル・オンサガーの式]])を導出することに成功し、理論的な裏づけを与えた。

{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:こるらうしゆのほうそく}}
[[Category:電気化学]]
[[Category:自然科学の法則]]
[[Category:化学のエポニム]]
{{chem-stub}}

[[en:Conductivity_(electrolytic)#Theory]]