シアン化水銀(II)のソースを表示

{{Chembox
|   Name = シアン化水銀(II)
|   ImageFile = Mercury(II)-cyanide-xtal-3D-SF.png
|   ImageSize = 250px
|   ImageName = シアン化水銀(II)の空間充填モデル
|   IUPACName = シアン化水銀(II)
|   OtherNames = 
| Section1 = {{Chembox Identifiers
|   CASNo = 592-04-1
|   PubChem = 11591
|   SMILES = C(#N)[Hg]C#N
  }}
| Section2 = {{Chembox Properties
|   Formula = Hg(CN)<sub>2</sub>
|   MolarMass = 252.63 g/mol
|   Appearance = 白色粉末
|   Density = 3.996 g/mL
|   MeltingPt = 
|   BoilingPt = 
|   Solubility = 
  }}
| Section3 = {{Chembox Hazards
|   MainHazards = 
|   FlashPt = 
|   Autoignition = 
  }}
}}
'''シアン化水銀(II)'''（シアンかすいぎん に、Mercury(II) cyanide）は、[[化学式]]が Hg(CN)<sub>2</sub> と表される[[水銀]]の[[シアン化物]]で、猛毒の白い粉末である。

実験室レベルでの[[ジシアン]]の合成法の1つは、シアン化水銀(II)の[[熱分解]]である。
: <chem>2 Hg(CN)2 -> {(CN)2} + 2 HgCN</chem>

シアン化水銀(II)は、[[配糖体]]の合成における Koenigs–Knorr reaction ([[:en:Koenigs–Knorr reaction]]) の[[触媒|助触媒]]としても利用される。

シアン化水銀(II)が初の[[殺人]]の[[毒薬]]に使われたのは、[[1898年]]のことである。犯人のローランド・B・モリニュークスは、手紙を使って2人の被害者にシアン化水銀(II)入りの薬を送った。最初の被害者のヘンリー・バーネットは、この毒入りの薬を飲んだ12日後に[[水銀中毒]]で死亡した。2番目の被害者のキャサリン・アダムズは、薬を飲んで30分以内にシアン化物中毒で死亡した。これらの結果の違いは、各被害者の[[胃]]の[[水素イオン指数|酸性度]]によるとされる<ref>{{citation|title=The Elements of Murder|first=John|last=Emsley|publisher=[[オックスフォード大学出版局|Oxford University Press]]|year=2005|isbn=0192805991}}</ref>。

== シアン化水銀(I) ==
'''シアン化水銀'''には、+2価の化学式Hg(CN)<sub>2</sub>と表されるシアン化水銀(II)だけではなく、+1価の化学式Hg<sub>2</sub>(CN)<sub>2</sub>と表される'''シアン化水銀(I)'''も存在する。シアン化水銀(I)は、水銀(I)イオンの[[水溶液]]に[[シアン化カリウム]]水溶液などを滴下したときに生じるが、この物質は不安定であり、ただちに分解してシアン化水銀(II)と水銀になる。
: <chem>Hg2(CN)2 -> {Hg(CN)2} + Hg</chem>

== 脚注 ==
<references />

{{水銀の化合物}}
{{DEFAULTSORT:しあんかすいきん,に}}
[[Category:無機化合物]]
[[Category:シアン化物]]
[[Category:水銀の化合物]]