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{{物理量 | 名称 = シート抵抗 | 英語 = sheet resistance | 画像 = | 記号 = <math>R_\mathrm{s}</math>, <math>\rho_\mathrm{s}</math> | 次元 = | L = 2 | M = 1 | T = −3 | I = −2 | Θ = | J = | N = | 階 = スカラー | SI = [[オーム]] (Ω) | CGS = | MTS = | DKS = | FPS = | emu = | esu = | MKSG = | CGSG = | FPSG = | プランク = | 原子 = | 天文 = }} '''シート抵抗''' (シートていこう、{{lang-en|sheet resistance, sheet resistivity}}) とは、一様の厚さを持つ薄い膜やフィルム状物質の[[電気抵抗]]を表す[[物理量|量]]のひとつ。'''表面抵抗率'''、'''面抵抗率'''とも呼ばれる<ref name="dins"/><ref name="aist"/>。 == 定義 == [[ファイル:Sheet resistance.jpg|thumb|346px|三次元の試料の寸法]] 一般に三次元の導電性を表す場合、抵抗は次の式で表される。 :<math>R=\rho\frac{L}{A} = \rho\frac{L}{W t}</math> ただし、<math>\rho</math>は抵抗率で、<math>A</math>は試料の断面積、<math>L</math>は試料の長さである。試料の断面積は、試料の幅<math>W</math>と試料の厚さ<math>t</math>の積で表される。 抵抗率に厚さを含めて考えると、抵抗は、次の式で表すことが可能である。 :<math>R = \frac{\rho}{t} \frac{L}{W} = R_s \frac{L}{W}</math> <math>R_s</math>がシート抵抗である<ref name="colorado"/>。 ==単位と次元== シート抵抗の次元は電気抵抗の[[量#量の演算と次元|次元]]と同じであるため、単位はΩになる。しかし、電気抵抗との混同を避けるために、慣例的に[[オーム|Ω]]スクウェア(Ω□, ohms square)、または[[オーム|Ω]]毎スクウェア(Ω/□ または Ω/sq., ohms per square)を使用する<ref name="aist"/>。これは、この値が任意の大きさの正方形の領域を電流が片方の端から対向する端へ流れる際の抵抗と解釈できるためである。 ==意義== シート抵抗<math>R_s</math>を使う実用上の意義は次の通りである。ある厚さ<math>t</math>を持つ試料のシート抵抗<math>R_s</math>が既知であれば、試料の幅<math>W</math>の値と試料の長さ<math>L</math>の値を上の式に代入することにより、その試料の実際の抵抗<math>R</math>を推定することができる。 具体的には、下記のようなケースで用いられる。 *一様な厚さを持った[[透明導電膜]]([[酸化インジウムスズ]]など) *[[ドープ|ドーピング]]を行った[[半導体]]において。ドーピングにより導入される不純物が進入する深さは有限であり、ある厚さをもった膜とみなせる。 == 脚注 == <references> <ref name="dins">{{Citation | 和書 |url=http://www.dins.jp/dins_j/3seihin/genri/ghlup2.htm |title=抵抗率の測定方法 表面抵抗率と体積抵抗率 |publisher=三菱化学アナリティック |year=2008 }}</ref> <ref name="colorado">{{Citation |last=Van Zeghbroeck |first=Bart J. |chapter=2.9 Mobility - Resistivity - Sheet Resistance |chapter-url=http://ecee.colorado.edu/~bart/book/mobility.htm |url=http://ecee.colorado.edu/~bart/book/book/index.html |title=Priciples of Semiconductor Devices |year=1997 |publisher=University of Colorado }}</ref> <ref name="aist">{{Citation | 和書 |url=https://www.aist.go.jp/aist_j/press_release/pr2007/pr20070305/pr20070305.html |title=シリコン半導体デバイスの高集積化を可能にするイオン注入技術 |date=2007-03-05 |publisher=独立行政法人産業技術総合研究所 }}</ref> </references> ==関連項目== *[[電気抵抗率]](体積抵抗率) {{DEFAULTSORT:しいとていこう}} [[Category:半導体]] [[Category:物質の性質]] {{tech-stub}} [[de:Schichtwiderstand]]
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