ジオイドのソースを表示
←
ジオイド
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
{{測地学}} [[File:Geoid_undulation_10k_scale.jpg|リンク=https://en.wikipedia.org/wiki/File:Geoid_undulation_10k_scale.jpg|サムネイル|擬似色、陰影起伏、高さ方向の強調(10000倍に拡大)によって表されたジオイドのうねり。]] [[File:Geoid_undulation_to_scale.jpg|リンク=https://en.wikipedia.org/wiki/File:Geoid_undulation_to_scale.jpg|サムネイル|疑似色で表された縮尺通りのジオイドのうねり。]] '''ジオイド'''({{Lang-en|geoid}})とは、[[地球]]の[[平均海水面]]に極めて良く一致する等[[ジオポテンシャル]]面を言う<ref>[[#萩原(1982)|萩原(1982)]] p.71</ref>{{efn2|[[ジオポテンシャル]]とは地球の[[重力ポテンシャル]]のことを指す。これには[[地球の自転]]による遠心力が含まれている。}}。 [[File:Geoida.svg|thumb|right|300px| {{番号付きリスト |1=平均海水面 |2=[[地球楕円体]] |3=その地点の鉛直線 |4=地表面 |5=ジオイド }} 5のジオイドから4の地表面までの距離が「標高」であり、2の地球楕円体と5のジオイドとの距離が「ジオイド高」である。]] == 概要 == ジオイドの定義、すなわち[[地球]]の[[平均海水面]]に一致する等[[ジオポテンシャル]]面は、[[地球]]の[[重力]]以外の影響を取り去った場合の全[[地球]]を覆う仮想的な[[海面]]に一致する。この場合の[[平均海水面]]は[[陸地]]にまで延長、すなわち、[[運河]]や[[トンネル]]を掘ってその場所まで[[海水]]を導いたとして考える<ref>[https://www.gsi.go.jp/sokuchikijun/datum-main.html#p4 日本での位置の基準となる測地系] 国土地理院</ref>。 したがって、ジオイドとは、[[ジオポテンシャル]] によって形づくられる一種の「[[地球]]の形」を表現している。 地球のジオイドは、[[地球楕円体]]と呼ばれる回転楕円体でその形を近似されるが、正確には細かく複雑に歪んだ「[[セイヨウナシ]]」のような形をしていて、[[地球楕円体]]モデル[[GRS80]]の楕円体面を基準にすると最大で約85mの突出と約105mの凹みを持つ。このジオイド面の相対的高さ(差)を「ジオイド高」と呼ぶ。 == ジオポテンシャル基準値 == ジオイド面は[[ジオポテンシャル]]<math>\Phi(\boldsymbol{r})</math>の空間分布に加えて、地球の平均海水面に良く一致するよう正規重力ポテンシャル基準値<math>W_0</math>を定めることによって決まる(したがってジオイド面上の点<math>\boldsymbol{r}</math>では<math>\Phi(\boldsymbol{r}) \equiv W_0 </math>)。国際的な値として、[[GRS80]]モデルによる値は、<math>W_0 = 62636860.850\,\textrm{m}^2\textrm{s}^{-2} </math>、[[国際地球回転・基準系事業]](IERS)では <math>W_0 = 62636856.000\,\textrm{m}^2\textrm{s}^{-2}</math>を用いている。 ただし測量用に定めるジオイドは、<math>W_0</math>の値を定めるのではなく、基準地点の[[平均海水面]]に基づいて決める場合が多い。 日本では「日本のジオイド2011(GSIGEO2011){{efn2|「日本のジオイド2011」のジオイド高の全国での誤差はほぼ10 cmに収まっている。}}」が測量用に定められており、東京湾平均海面{{efn2|東京湾平均海面に基づいて原点[[水準測量]]を行い標高を定めた[[日本水準原点]]が日本の標高の基準となっている。}} が基準である(したがってその標高は0となる)。 <!--日本では、[[日本水準原点#東京湾平均海面|東京湾の平均海面]]を「ジオイド」と定め、[[標高]]の基準としている(本土から遠く離れた離島を除く)。したがって、東京湾の平均海面のジオイド高は 0m であり、標高は「ジオイド」から測った高さである<ref> [http://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/geoid/geoid.html] ジオイドとは、国土地理院</ref>。--> == ジオイド面と平均海水面 == {{main|平均海水面}} <!--「[[平均海面]]がジオイド面である」との説明は正確ではないことに注意する必要がある。--> 平均海面は、[[ジオポテンシャル]]だけではなく定常的な[[海流]]および[[海水温]]等の影響を受けるので、ジオイド面とは最大で2m程度の差がある。 <!--実際に観測される平均海面に基づく場合には厳密に正しいとは言えないことに注意する必要がある。実際に観測される平均海面は、定常的な[[海流]]の存在や各海域の[[海水温]]の違いなどの影響により、ジオイドに対する定常的な差が生じている。これは地球の形状を記述するという目的からすれば余計な要素である。そのためジオイドの厳密な定義においてはこれらに影響されない[[ジオポテンシャル]]によってなされる。こうして厳密に定義されたジオイド面と、実際に観測される平均海面との間には最大で2m程度の差がある。--> == ジオイド面と標高 == {{main|標高}} <!-- ジオイドとは、狭義には、定義された[[質量]]と[[自転]][[角速度]]を持つ、[[地球楕円体]]の表面と同じ重力ポテンシャルの値(正規重力ポテンシャル)を持つ等ポテンシャル面である。しかし、多くの国で測量用に定めるジオイドは、[[地球楕円体]]から定まる重力ポテンシャル値ではなく、基準地点の[[平均海水面]]に基づいて決める場合が多い。 ジオイドは地球の形の基本となるもので、この面は、常に[[鉛直線]]([[重力]]の働く方向)に垂直である。ほぼ[[地球楕円体]]と同形であるが、平滑な[[地球楕円体]]に対して最大で85m程度の突出と105m程度のくぼみがある。 --><!--[[地球楕円体]](ジオイドに最も近い[[回転楕円体]])にはいくつかの異なる定義があり、どの定義を選ぶかによって定義されるジオイドも異なる。しかし、[[地球楕円体]]自体が観測される平均海面上の[[重力ポテンシャル]]値を良く再現できるように定義されるため、ジオイドが大きく[[平均海面]]からずれることはない。[[地球楕円体]]として[[GRS80]]を使用している[[測地系]]が多い。(→日本の測地系:[[世界測地系]])--> ジオイド上のある点から[[地球楕円体]]に垂直な線分を地球楕円体表面まで伸ばしたときのその線分の長さをその点の'''ジオイド高'''、ジオイド上のある点からジオイド面に垂直な線分を地表まで伸ばしたときのその長さを'''[[標高]]'''と呼ぶ。 地表から地球楕円体に垂直な線分を地球楕円体表面まで伸ばしたときのその線分の長さを「'''楕円体高'''」と呼ぶ。良い近似で、標高 = 楕円体高 - ジオイド高 である(厳密にはジオイド面と地球楕円体は平行ではないから、わずかに差がある)<ref>[https://www.gsi.go.jp/buturisokuchi/geoid.html] ジオイド測量、ジオイドとは、図-2 楕円体・ジオイド・標高の関係</ref>。 日本の緯度・経度が分かっている地点のジオイド高は、次で知ることができる([https://vldb.gsi.go.jp/sokuchi/surveycalc/geoid/calcgh/calcframe.html ジオイド高計算] 国土地理院)。例えば、[[日本水準原点]](緯度 35度40分37.9899秒、経度139度44分52.2492秒)のジオイド高は、36.7071m であり、その標高は、24.3900m であるから、楕円体高は、36.7071m + 24.3900m = 61.0971m となる。 また、二等三角点「[[富士山]]」(緯度35度21分38.2608秒、経度138度43分38.5153秒)のジオイド高は、42.5075m であり、その標高は、3775.51m であるから<ref>[https://sokuseikagis1.gsi.go.jp/ 基準点成果等閲覧サービス] 国土地理院、2014年3月13日改測 </ref>、楕円体高は、42.5075m + 3775.51m = 3818.02m となる。 == ジオイド面の凹凸 == [[File:Earth Gravitational Model 1996.png|thumb|right|300px|地球重力モデルのEGM96によるジオイドとWGS-84[[地球楕円体]]との高さの差(ジオイド高)]] ジオイドの凹凸は周囲の地形や地下の[[岩石]]の[[密度]]の影響によるものである。[[山脈]]がある場合や、平地であっても地下に密度の高い岩石がある場合は、その周囲では[[ジオポテンシャル]]がより低くなり、ジオイドは地球楕円体表面よりも突出する。 日本列島においても、中部地方から東北地方までの山間部でジオイドが盛り上がっており<ref>[https://www.gsi.go.jp/buturisokuchi/geoid_model.html ジオイドモデル、「日本のジオイド2011」(Ver. 2.1)] 国土地理院</ref>、そのジオイド高は+40m~50m程度である。東京近辺では+30m程度である。 == うねり == '''ジオイドのうねり'''({{Lang-en|undulation of the geoid|links=no}})とは、与えられた{{Ill|参照楕円体|en|ellipsoid of reference}}に対するジオイドの相対的な高さのことである。国ごとに異なる平均海面レベルを参照点として採用しているため、うねりは標準されていないが、最も一般的には{{Ill|EGM96|en|EGM96}}ジオイドを指す。 === GPS/GNSSとの関係 === 楕円体の高さは[[グローバル・ポジショニング・システム|GPS]]システムや同様の[[GNSS]]から得られるが、地図や一般的な利用方法では、標高の高さを示すために海面上の平均高さ({{Ill|正標高|en|Orthometric height}}など)が使われる。 {{Ill|測地座標|en|Geodetic coordinates|label=楕円体の高さ}}<math>h</math>と正標高<math>H</math>の間の偏差<math>N</math>は、次のように計算できる。 : <math>N=h-H</math> 同様に、楕円体の高さ<math>h</math>と{{Ill|正規高|en|normal height}}<math>H_N</math>の間の偏差<math>\zeta</math>は、次のように計算できる。 : <math>\zeta=h-H_N</math> === 重力異常 === [[File:Gravity,_geoid_anomaly_synthetic_cases_with_local_isostasy_2.gif|リンク=https://en.wikipedia.org/wiki/File:Gravity,_geoid_anomaly_synthetic_cases_with_local_isostasy_2.gif|サムネイル|[[重力異常|重力]]とジオイド異常は、参照の構成に対するさまざまな地殻やリソスフェアの厚さの変化によって引き起こされる。すべての構成は、ローカルな[[アイソスタシー]]補正の下にある。]] {{Main|重力異常}} ジオイド表面の高さの変動は、地球内の異常な密度分布に関連している。そのため、ジオイドの測定は、惑星の内部構造を理解するのにも役立つ。肥厚がリソスフェア全体に影響を与える場合に予想されることとは反対に、合成計算は、厚くなった地殻のジオイドの特徴(たとえば、{{Ill|大陸衝突|en|Continental collision}}によって生成された[[造山帯]])が正しいことを示している。マントルの対流も、時間の経過とともにジオイドの形状を変化させる<ref>Richards, M. A., and B. H. Hager, 1984. Geoid anomalies in a dynamic mantle, J. Geophys. Res., 89, 5987–6002, doi:10.1029/JB089iB07p05987.</ref>。 == 脚注 == === 注釈 === {{notelist2}} === 出典 === {{reflist|2}} == 参考文献 == * {{cite book | 和書 | author=萩原 幸男 | title=測地学入門 | publisher=東京大学出版会 | year=1982 | ref=萩原(1982) }} * {{cite book | 和書 | author=萩原 幸男 | title=地球重力論 | publisher=共立全書 | year=1978 | ref=萩原(1978) }} == 関連項目 == * [[重力異常]] * [[測地系]] * [[地球楕円体]] * [[GRS80]] == 外部リンク == * [https://www.gsi.go.jp/buturisokuchi/grageo_index.html 重力・ジオイドのページ] - [[国土地理院]] {{DEFAULTSORT:しおいと}} [[Category:地球物理学]] [[Category:重力]] [[Category:測量]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Cite book
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Efn2
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Ill
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Main
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Notelist2
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Reflist
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:測地学
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:番号付きリスト
(
ソースを閲覧
)
ジオイド
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報