スイッチトキャパシタのソースを表示

{{出典の明記|date=2015年3月28日 (土) 01:04 (UTC)}}
'''スイッチトキャパシタ'''（Switched capacitor）は、[[コンデンサ]]と[[開閉器|スイッチ]]を組み合わせることによって、[[抵抗器]]のように電流または電圧を制限する[[電子回路]]。調整した[[電力]]を[[熱]]として放出する抵抗器とは異なり、電力を消費しないように見えるが、後述のとおり理想的な状態でも電力の消費は発生する。電源電圧を変換する[[電源回路]]や信号処理回路に使用される。電源回路としての用途では、入力電圧より高い電圧を出力する電子回路として[[チャージポンプ]]があるが、類似の回路をすべてMOS-FETなどのゲート信号等で制御可能なスイッチング素子に置き換えて作られたスイッチトキャパシタ電源回路もある。

==原理==
[[ファイル:Switching capacitor schematic.PNG|サムネイル]]
[[コンデンサ]]の一端の、[[充電]]側（入力側）と[[放電]]側（出力側）にそれぞれ[[開閉器|スイッチ]]を設けた回路を考える。これは最も簡単なスイッチトキャパシタの一例である。

まず、充電側のスイッチをオン、放電側のスイッチをオフにする。充電によってコンデンサの電圧が上昇する。次に、放電側のスイッチをオン、充電側のスイッチをオフにする。放電によってコンデンサの[[電圧]]が低下する。これを繰り返す。バックコンバータ等のスイッチング電源回路とは異なり、コンデンサに流入する電流を制限する要素がないため、PWM等でスイッチングのデューティ比を変更しても等価抵抗値は変わらない。スイッチング周波数を<math>f</math>、コンデンサの静電容量を<math>C</math>としたとき、等価抵抗値を<math>R</math>とおくと、
:<math>R = \dfrac{1}{fC}</math>
である<ref>{{Cite web|和書|url=https://xtech.nikkei.com/dm/article/LECTURE/20150810/431541/|title=Ｅ検定 ～電気・電子系技術検定試験～スイッチトキャパシタフィルタの抵抗値|publisher=日経BP社|accessdate=2018-04-02}}</ref>。
スイッチを高速で切り替え、出力側の信号を[[ローパスフィルタ]]によって、スイッチ切り替えの影響を取り除くと、入力電圧より出力電圧が低い状態を維持することができる。すなわち[[抵抗器]]による電圧の降下と同じ機能を電力のロスがない形で作ることができそうである。しかし実際には、{{要追加記述範囲|1=キャパシタの電圧変動分の2乗に比例するロスが発生する|date=2015年3月28日 (土) 01:04 (UTC)}}。このロスは、スイッチの導通抵抗が仮に0であっても、{{要追加記述範囲|1=無限小の時間内にピークが無限大のロスが発生する|date=2015年3月28日 (土) 01:04 (UTC)}}という形で表れることになる。これは導通損（スイッチの導通抵抗による損失）ではないため、一種のスイッチング損と見ることもできる。

<!-- 回路はバックコンバータに類似するようにも見えるが、コイルがないため、大きな電力を伝達する用途には殆ど使われない。また、スイッチング電源とは異なり、スイッチング周波数を制御しない限り、出力電圧を制御することができない。 -->
この原理を使用し、複数のコンデンサに蓄えられた電荷を[[直列]]にして出力する事により、入力電圧より高い電圧を出力する回路に関しては「'''[[チャージポンプ]]'''」を参照。

== 脚注 ==
<references/>

== 関連項目 ==
* [[チャージポンプ]]
* [[コッククロフト・ウォルトン回路]]

{{Electronic components|state=collapsed}}
{{Tech-stub}}
{{デフォルトソート:すいつちときやはした}}
[[Category:アナログ回路|すいつちときやはした]]
[[Category:電力変換]]