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スピン-フォノン相互作用
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[[磁性体]]においては、[[スピン角運動量|スピン]]間の[[交換相互作用]]やスピンに対する[[異方性エネルギー]]は、原子間距離は格子の[[対称性]]に依存するので、[[格子振動]]によって変化する。このことからスピンと[[フォノン]](格子振動の[[量子]])の間に相互作用が生じる。これを一般に'''スピン-フォノン相互作用'''(スピン-フォノンそうごさよう)と呼ぶ。狭義には、[[スピン-格子緩和]]に必要なスピン系とフォノン系の間のエネルギーの流れを引き起こす相互作用を指すことがある。 スピン系のエネルギー状態は、一般に[[スピンハミルトニアン]]を使って記述され、その中には[[結晶場]]の効果として<math>DS_z^2</math>などの項があるが、格子振動によって局所的に[[配位子]]の対称性が壊されると、これ以外に<math>S^+S^+</math>、<math>S^-S^-</math>、<math>S^+S^z</math>、<math>S^-S^z</math>のような型の演算子を持つ項が現れる。これらの項はスピンのエネルギー準位間の遷移を促すから結局フォノンによってスピン状態が変えられたことになり、スピン格子緩和に寄与する。 スピンフォノン相互作用の[[ハミルトニアン]]は :<math>\hat{H}_{sp}=\mathbf{S}(\tilde{G}\cdot \tilde{\varepsilon})\mathbf{S}</math> で表され、<math>\tilde{G}</math>は結合の強さを与える四階の[[テンソル]]で、<math>\tilde{\varepsilon}</math>は[[ひずみテンソル]]である。結晶の対称性に応じてこれを展開すればよいが一般に複雑である。 == 参考文献 == * 『物理学辞典』 培風館、1984年 {{DEFAULTSORT:すひんふおのんそうこさよう}} [[Category:量子力学]] [[Category:固体物理学]] [[Category:物性物理学]] [[Category:インタラクション]]
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