ダンドラン球面のソースを表示
←
ダンドラン球面
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[ファイル:Dandelin_spheres.svg|右|サムネイル|397x397ピクセル|ダンドラン球面(水色の[[円錐]]と黄色く示された[[円錐曲線|円錐断面]]に接する2つの球P1とP2)]] '''ダンドラン球面'''もしくは'''ダンドラン球'''とは、円錐面および円錐面と交わる1つの平面に[[接する]]1つもしくは2つの[[球]]である。ただし、ここでいう円錐面とは線分ではなく直線の集合であり、1点(円錐の頂点)を挟んで2方向に限りなく広がる2葉1対の曲面である。円錐面と交わる平面を円錐断面、断面に現れる曲線を円錐曲線という。ダンドラン球面は円錐曲線の[[焦点 (幾何学)|焦点]]で接する。そのため、ダンドラン球面は焦点球('''focal spheres''')とも呼ばれる<ref name="Taylor">Taylor, Charles. </ref>。 ダンドラン球面は1822年に発見され<ref>{{Cite journal|last=Dandelin|first=G.|date=1822|title=Mémoire sur quelques propriétés remarquables de la focale parabolique|url=https://www.biodiversitylibrary.org/item/101263#page/349/mode/1up|journal=Nouveaux mémoires de l'Académie royale des sciences et belles-lettres de Bruxelles|volume=2|pages=171–200|language=French}}</ref>、[[ベルギー]]の[[数学者]][[ジェルミナル・ピエール・ダンドラン]]にちなんで名付けられた。[[アドルフ・ケトレー]]の名前がつくこともある<ref>Kendig, Keith. </ref><ref>Quetelet, Adolphe (1819) [https://books.google.com/books?id=x2pJAAAAcAAJ&pg=PP1#v=onepage&q&f=false "Dissertatio mathematica inauguralis de quibusdam locis geometricis nec non de curva focali"] (Inaugural mathematical dissertation on some geometric loci and also focal curves), doctoral thesis (University of Ghent ("Gand"), Belgium). (in Latin)</ref><ref>{{Cite journal|last=Godeaux|first=L.|date=1928|title=Le mathématicien Adolphe Quetelet (1796-1874)|url=http://adsbit.harvard.edu//full/1928C%26T....44...60G/0000060.000.html|journal=Ciel et Terre|volume=44|pages=60–64|language=French}}</ref> 。 円錐曲線の諸定理は古代ギリシアの数学者たちによって研究され証明されてきた。例えば「閉じた円錐曲線([[楕円]])は2つの点(焦点)からの[[距離]]の和が一定である[[軌跡 (数学)|軌跡]]である」は[[古代ギリシア]]の数学者、[[ペルガのアポロニウス]]らによって、「任意の円錐曲線において、焦点からの距離とある直線([[準線]])からの距離の比([[離心率]])が一定となる」は[[パップス|アレキサンドリアのパップス]]によって知られていたが、ダンドラン球面を用いることで後述の通り簡潔に証明することができる。 円錐曲線は焦点に対してそれぞれ1つの球を持つ。楕円は1葉の円錐内に2つのダンドラン球面を持ち、[[放物線]]は1葉の円錐内にただ1つのダンドラン球面を持ち、[[双曲線]]は頂点を挟んだ2葉の円錐内にそれぞれ1つのダンドラン球面を持つ。 == 閉じた円錐曲線が、2定点からの距離の和が一定である点の集合であることの証明 == 直円錐を平面で切断して閉じた円錐曲線ができる場合を考える。いま、図のように頂点を<math>S</math>とする円錐面の1葉の内部に2つの球面<math>G_1</math>,<math>G_2</math>が接しているとする(<math>G_1</math>と<math>G_2</math>は交点を持たない)。各球面と円錐面の接する部分は円である(図の白線)。これらを<math>k_1</math>,<math>k_2</math>とする。円錐面を<math>G_1</math>,<math>G_2</math>の両方に接するような平面<math>e</math>で切断し、球<math>G_1</math>,<math>G_2</math>と平面<math>e</math>との接点をそれぞれ<math>F_1</math>,<math>F_2</math>とするとき、その円錐曲線上の任意の点<math>P</math>について距離の和<math>F_1P + F_2P</math>''が''一定であることを証明する。 円錐曲線上の任意の点<math>P</math>に対し直線<math>SP</math>を考え、円<math>k_1</math>,<math>k_2</math>との交点をそれぞれ<math>P_1</math>,<math>P_2</math>とする。また、球面<math>G_1</math>,<math>G_2</math>の中心をそれぞれ<math>M</math>,<math>M'</math>,半径を<math>r_1</math>,<math>r_2</math>(<math>r_1<r_2</math>)とすると、 <math>\bigtriangleup MF_1P</math>は直角三角形なので、 <math>F_1P^2=MP^2-MF_1^2=MP^2-r_1^2</math> <math>\bigtriangleup MP_1P</math>は直角三角形なので、 <math>P_1P^2=MP^2-MP_1^2=MP^2-r_1^2</math> よって<math>F_1P=P_1P</math> <math>\bigtriangleup M'F_2P</math>,<math>\bigtriangleup M'F_2P</math>についても同様にして、<math>F_2P=P_2P</math> よって、<math>F_1P+F_2P=P_1P+PP_2=P_1P_2</math> <math>P_1P_2=\sqrt{MM'^2-(r_2-r_1)^2}</math>なので、この値は球面<math>G_1</math>,<math>G_2</math>が与えられたときに決定している。 よって、この円錐曲線は2定点からの距離の和が一定である点の集合である。 この証明はペルガのアポロニウスの証明とは異なる流れである。 (楕円は円錐断面と軸のなす角や離心率によっても定義できるが)もし楕円の定義を「2定点からの距離の和が一定である点の集合」とするならば、上記の証明はこの円錐曲線が楕円であることを示している。 この証明は双曲線、放物線に対しても応用できる。 さらに平面と[[円柱 (数学)|円柱]]との交差としての楕円についても応用できる。 == 焦点と準線との性質の証明 == 円錐断面の準線はダンドランの作図を用いて作図できる。各ダンドラン球面は円錐と円で接する。その円を含む2つの平面を考える。その2つの平行な平面は円錐断面と2つの直線で交わる。この直線が準線である。しかし、放物線は1つのダンドラン球面しか持たないため、準線も1本しか持たない。 ダンドラン球面を用いれば、任意の円錐断面は、点(焦点)からの距離が準線からの距離に比例する点の軌跡であることも証明できる<ref>Brannan, A. et al. </ref>。古代ギリシアの数学者、パップスはこの性質に気付いていたが、ダンドラン球面は簡潔な証明を与えた<ref name="Heath">Heath, Thomas. </ref>。 しかしこの証明はダンドランもケトレーも行っておらず、最初に行ったのは、1829年の[[パース・モートン]]、か1758年のヒュー・ハミルトンが、「円錐と接する球は、円錐断面と準線を定義する円で接する」と述べた<ref>Morton, Pierce. </ref><ref>{{Cite journal|last=Morton|first=Pierce|date=1830|title=On the focus of a conic section|url=https://babel.hathitrust.org/cgi/pt?id=nyp.33433004518340;view=1up;seq=223|journal=Transactions of the Cambridge Philosophical Society|volume=3|pages=185-190}}</ref><ref>{{Cite book|last=Hamilton|first=Hugh|title=De Sectionibus Conicis. Tractatus Geometricus. In quo, ex Natura ipsius Coni, Sectionum Affectiones facillime deducuntur. Methodo nova.|url=https://archive.org/stream/desectionibusco01hamigoog#page/n154|date=1758|publisher=William Johnston|language=Latin|pages=122–125|location=London, England|trans-title=On conic sections. A geometric treatise. In which, from the nature of the cone itself, relations of sections are most easily deduced. By a new method.}}</ref>。焦点と準線との性質は、ケプラーの法則の証明に不可欠である<ref>Hyman, Andrew. </ref>。 [[ファイル:Dandelin_spheres_and_ellipse.gif|ダンドラン球面と楕円と準線(青色)]] == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} <references /> == 外部リンク == * [http://www.clowder.net/hop/Dandelin/Dandelin.html Dandelin Spheres page by Hop David] * Weisstein, Eric W. [http://mathworld.wolfram.com/DandelinSpheres.html "Dandelin Spheres"]. ''[[MathWorld]]''. * [http://www.mathacademy.com/pr/prime/articles/dandelin/index.asp Math Academy page on Dandelin's spheres] * [http://xavier.hubaut.info/coursmath/2de/belges.htm Les théorèmes belges] by Xavier Hubaut (in French). {{DEFAULTSORT:たんとらんきゆうめん}} [[Category:円錐曲線]] [[Category:球面]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Cite book
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Cite journal
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:脚注ヘルプ
(
ソースを閲覧
)
ダンドラン球面
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報