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'''ディラック共役'''(ディラックきょうやく, {{lang-en-short|Dirac adjoint}})とは、[[場の量子論]]において[[ディラック・スピノル|ディラック・スピノール]]に対して定められる[[双対]]操作である。ディラック共役は、スピノールを組み合わせて作った量がよい振る舞いを示すよう、上手く形式化するために作られた。普通の[[エルミート共役]]は系の[[ローレンツ対称性]]を欠くため、代わりにディラック共役が用いられる。 <!-- エルミート共役との混同を避けるため、幾つかのテキストではディラック共役の名を出す代わりに、単純にこれを「{{mvar|ψ}}バー」のように呼ぶ。 --> == 定義 == ディラック・スピノール {{mvar|ψ}} のディラック共役 {{math|{{overline|''ψ''}}}} は、次のように定義される: :<math>\bar\psi \equiv \psi^\dagger \gamma^0</math> ここで {{math|''ψ''{{sup|†}}}} は {{mvar|ψ}} の[[エルミート共役]]、{{math|''γ''{{sup|0}}}} は[[ガンマ行列]]。 == ローレンツ変換の下でのスピノール == [[特殊相対性理論|特殊相対論]]の[[ローレンツ群]]は[[コンパクト群|コンパクト]]ではない。 そのためディラック・スピノール空間における[[ローレンツ変換]]の{{仮リンク|ローレンツ群の表現|label=表現|en|Representation theory of the Lorentz group}}は[[ユニタリ作用素|ユニタリー]]ではない。これは一般に :<math>\lambda^\dagger \ne \lambda^{-1}</math> として表される。ここで {{mvar|λ}} は、次のようにスピノールに対して作用するローレンツ変換である: :<math>\psi \to \psi' = \lambda \psi</math>. この時スピノール {{mvar|ψ}} のエルミート共役 {{math|''ψ''{{sup|†}}}} は、次のように変換される: :<math>\psi^\dagger \to \psi'^\dagger = \psi^\dagger \lambda^\dagger</math>. そのため、通常のエルミート共役を用いた {{math|''ψ''{{sup|†}}''ψ''}} は{{仮リンク|ローレンツ・スカラー|en|Lorentz scalar}}とならない。また {{math|''ψ''{{sup|†}}''γ{{sup|μ}}ψ''}} も[[エルミート作用素|自己共役]]にならない。 ここでディラック共役の定義を用いると、{{math|{{overline|''ψ''}}}} は次のように変換されることが分かる: :<math>\bar\psi \to \bar\psi' = \psi'^\dagger \gamma^0 = \left(\lambda \psi\right)^\dagger \gamma^0 = \psi^\dagger \lambda^\dagger \gamma^0</math>. ここでガンマ行列の公式 {{math|1 {{=}} ''γ''{{sup|0}}''γ''{{sup|0}}}} とローレンツ代数の公式 {{math|''γ''{{sup|0}}''λ''{{sup|†}}''γ''{{sup|0}} {{=}} ''λ''{{sup|−1}}}} を用いると、ディラック共役の次のような変換性が得られる: :<math>\bar\psi \to \bar\psi' = \bar\psi \lambda^{-1}</math>. この結果、ディラック共役 {{math|{{overline|''ψ''}}}} を用いた {{math|{{overline|''ψ''}}''ψ''}} は :<math>\bar\psi\psi \to \bar\psi'\psi' = \bar\psi \lambda^{-1} \lambda \psi = \bar\psi\psi</math> とローレンツ・スカラーの変換性を満足する。また {{math|{{overline|''ψ''}}''γ{{sup|μ}}ψ''}} も自己共役となる: :<math>\left( \bar\psi\gamma^\mu\psi \right)^\dagger = \bar\psi\gamma^\mu\psi</math>. == 利用法 == ディラック共役を用いて、スピン1/2の粒子場に関する4元[[確率の流れ]] {{mvar|'''J'''}} を次のように表すことが出来る: :<math>J^\mu = c \bar\psi \gamma^\mu \psi</math> ここで {{mvar|c}} は[[光速]]、{{mvar|'''J'''}} の成分は密度 {{mvar|ρ}} と3元確率の流れ {{mvar|'''j'''}} を表す: :<math>\boldsymbol J = (c \rho, \boldsymbol j)</math>. {{math|''μ'' {{=}} 0}} と取り、再びガンマ行列の公式 {{math|1 {{=}} ''γ''{{sup|0}}''γ''{{sup|0}}}} を用いると、確率密度は次のようになる: :<math>\rho = \psi^\dagger \psi</math>. == 参考文献 == * {{Cite book | author = B. Bransden | coauthors = C. Joachain | title = Quantum Mechanics | edition = 2nd | year = 2000 | publisher = Pearson | isbn = 0-582-35691-1 }} * {{Cite book | author = M. Peskin | coauthors = D. Schroeder | title = An Introduction to Quantum Field Theory | edition = 2nd | year = 1995 | publisher = Westview Press | isbn = 0-201-50397-2 | chapter = Chapter.3 The Dirac Field }} * {{Cite book | author = A. Zee | title = Quantum Field Theory in a Nutshell | edition = 2nd | year = 1995 | publisher = Princeton University Press | isbn = 0-691-01019-6 | chapter = Dirac bilinears | page = 97 }} == 関連項目 == * [[ディラック方程式]] ** [[ディラック場]] {{math|ℒ {{=}} {{overline|''ψ''}}(''iγ{{sup|μ}}∂{{sub|μ}}'' - ''m'')''ψ''}} * [[ラリタ=シュウィンガー方程式]] * [[エルミート共役]] {{デフォルトソート:ていらつくきようやく}} [[Category:場の量子論]] [[Category:スピノル]] [[Category:数学の表記法]] [[Category:ポール・ディラック]]
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