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{{確率分布 |名前=ディリクレ分布 |型=密度 |画像/確率関数=[[ファイル:Dirichlet distributions.png|325px]] <br />ディリクレ分布(''K''=3)の、様々なパラメータベクトル''α''における確率密度関数。左上から時計回りに''α''=(6, 2, 2), (3, 7, 5), (6, 2, 6), (2, 3, 4)。 |画像/分布関数=なし |母数=<math>K \ge 2</math> 変量の個数 ([[整数]])<br /><math>\alpha_1, \ldots, \alpha_K</math> {{ill|集中度母数|en|concentration parameter}}, ここで <math>\alpha_i > 0</math> |台=<math>x_1, \ldots, x_K</math> 、ここで、 <math>x_i \in [0,1]</math> かつ <math>\sum x_i = 1</math> |確率関数=<math>\frac{1}{\mathrm{B}(\boldsymbol\alpha)} \prod_{i=1}^K x_i^{\alpha_i - 1} </math><br />ここで、 <math>\mathrm{B}(\boldsymbol\alpha) = \frac{\prod_{i=1}^K \Gamma(\alpha_i)}{\Gamma\bigl(\sum_{i=1}^K \alpha_i\bigr)}</math><br /> <math>\boldsymbol\alpha=(\alpha_1,\ldots,\alpha_K)</math> |分布関数= |期待値=<math>\operatorname{E}[X_i] = \frac{\alpha_i}{\sum_k \alpha_k}</math><br /><math> \operatorname{E}[\ln X_i] = \psi(\alpha_i)-\psi(\textstyle\sum_k \alpha_k)</math><br />(ここで、ψ(・)は[[ディガンマ関数]]) |中央値= |最頻値=<math>x_i = \frac{\alpha_i - 1}{\sum_{i=1}^K\alpha_i - K}, \quad \alpha_i > 1. </math> |分散=<math>\mathrm{Var}[X_i] = \frac{\alpha_i (\alpha_0-\alpha_i)}{\alpha_0^2 (\alpha_0+1)},</math><br/>where <math>\alpha_0 = \sum_{i=1}^k\alpha_i</math><br /><math>\mathrm{Cov}[X_i,X_j] = \frac{- \alpha_i \alpha_j}{\alpha_0^2 (\alpha_0+1)}~~(i\neq j)</math> |歪度= |尖度= |エントロピー=(see [[:en:Dirichlet distribution#Entropy]]) |モーメント母関数= |特性関数= }} '''ディリクレ分布'''(ディリクレぶんぷ、{{lang-en-short|Dirichlet distribution}})は、[[確率分布#確率分布の分類|連続型]]の[[確率分布]]である。[[ベータ分布]]を多変量に拡張して一般化した形をしており、そのため多変量ベータ分布とも呼ばれる。ディリクレ分布の確率密度関数は、同時に発生することのない <math>K</math> 個の事象がそれぞれ <math>\alpha_i-1</math> 回発生したときに、各事象の起こる確率が <math>x_i</math> である確率を与える(ただし、<math>\alpha_i</math>は整数である必要はない)。つまり、試行の回数が無限大なら各事象の発生の相対頻度は <math>x_i</math> になるが、試行回数が有限だと、そこにずれが生じる。そのずれを表すモデルである。 == 定義と性質 == <math>\boldsymbol\alpha=(\alpha_1,\ldots,\alpha_K)</math> をパラメータ、実数ベクトル <math>\boldsymbol{x}=(x_1,\ldots,x_K)</math> を確率変数 とするときの<math>K-1</math>次ディリクレ分布の[[確率密度函数|確率密度関数]]は以下の式で定義される。 :<math>P(\boldsymbol{x};\boldsymbol\alpha)=\frac{1}{B(\boldsymbol\alpha)}\prod_{i=1}^K x_i^{\alpha_i-1}</math> ここで <math>\boldsymbol{x}</math>は''K-1''次元単体上の点であり、<math>x_i \ge 0</math>、<math>\sum x_i=1</math>を満たす。また、<math>\alpha_i > 0</math> であり、<math>B(\boldsymbol\alpha)</math> は多変量に拡張した[[ベータ関数]]で、以下の式で定義される。 :<math>B(\boldsymbol\alpha)=\frac{\prod_{i=1}^K\Gamma(\alpha_i)}{\Gamma(\sum_{i=1}^K\alpha_i)}</math> このとき、<math>x_i</math> の期待値は <math>\frac{\alpha_i}{\sum_{i=1}^K\alpha_i}</math>、同じく分散は <math>\frac{\alpha_i\sum_{j\neq i}\alpha_j}{(\sum_{i=1}^K\alpha_i)^2(1+\sum_{i=1}^K\alpha_i)}</math> である。 ===確率密度関数の台=== ディリクレ分布の確率密度関数の[[関数の台|台]]はK次元ベクトルxの集合であって、xの各要素が(0, 1)の開区間に含まれ、かつその要素の合計が1になるようなもの集合である。これは、[0,1]の区間を互いに交わらず大きさが0でないK個の集合に分割していると見ることができる。この他の見方として、ディリクレ分布の定義域それ自体が確率密度関数であるというものがある。すなわち、K個の分割それ自体が離散分布であるとする考え方である。このような台を専門的にはK-1次元[[単体 (数学)|単体]]((K-1)-simplex)と呼ぶ。 ===特殊な場合=== 最も単純な特殊例として対称ディリクレ分布が挙げられる。対称ディリクレ分布においては、パラメータベクトル<math>\boldsymbol\alpha</math>の要素が全て同じ値である。ここで、パラメータベクトルの要素が全てαであるとすれば、対称ディリクレ分布は次の形で書き表される。 :<math>P(\boldsymbol{x}; \alpha) = \frac{\Gamma(\alpha K)}{\Gamma(\alpha)^K} \prod_{i=1}^K x_i^{\alpha-1}</math> 仮にα=1であるとすると、ディリクレ分布は(K-1)次元単体上の一様分布になる。 ==参考文献== * 蓑谷千凰彦, 統計分布ハンドブック, [[朝倉書店]] (2003). * B. S. Everitt (清水良一訳), 統計科学辞典, 朝倉書店 (2002). == 関連項目 == * [[ベータ分布]] * [[多項分布]] ディリクレ分布は多項分布の[[共役事前分布]]。 * [[確率分布]] * [[ディリクレ過程]] * [[ペーター・グスタフ・ディリクレ]] == 外部リンク == * [[:en:Generalized Dirichlet distribution|Generalized Dirichlet distribution]] * [http://ibisforest.org/index.php?Dirichlet分布 朱鷺の杜Wiki] * [http://www.cbrc.jp/%7Etominaga/translations/gsl/ GSL reference manual Japanese version] {{確率分布の一覧}} {{DEFAULTSORT:ていりくれふんふ}} [[Category:確率分布|ていりくれ]] [[Category:ペーター・グスタフ・ディリクレ]] [[Category:数学のエポニム]] [[Category:数学に関する記事]]
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