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{{Infobox Scientist | name = トーマス・ゼーベック<br/>Thomas Johann Seebeck | box_width = | image = ThomasSeebeck.jpg | image_width = 225px | caption = | birth_date = 1770年4月9日 | birth_place = {{RUS1883}} [[タリン|レーヴェリ]] | death_date = 1831年12月10日 | death_place = {{PRU1803}} [[ベルリン]]<ref>{{cite book | title = A Scientific German Reader | author = George Theodore Dippold | publisher = Ginn & Co. | year = 1904 | url = https://books.google.co.jp/books?id=_2kBAAAAYAAJ&pg=PA216&dq=%22Thomas+Johann+Seebeck%22&lr=&as_brr=1&ei=WMbuR-D9GY2GtgODuNHyCA&redir_esc=y&hl=ja#PPA212,M1 }}</ref> | field = [[物理学]] | known_for = [[熱電効果]]の発見 }} '''トーマス・ヨハン・ゼーベック'''(Thomas Johann Seebeck, [[1770年]][[4月9日]] - [[1831年]][[12月10日]]<ref>[https://www.britannica.com/biography/Thomas-Johann-Seebeck Thomas Johann Seebeck German physicist] [[ブリタニカ百科事典|Encyclopædia Britannica]]</ref>)は、[[ドイツ]]の[[物理学者]]、[[医師]]。[[1821年]]に[[ゼーベック効果]]を発見した。 == 生涯 == レヴァル(現在の[[エストニア]]、[[タリン]])で[[バルト・ドイツ人]](ドイツ系エストニア人)商人の家庭に生まれる。[[ギムナジウム]]卒業後は[[フンボルト大学ベルリン|ベルリン大学]]と[[ゲオルク・アウグスト大学ゲッティンゲン|ゲッティンゲン大学]]で医学を学び、[[1802年]]にはゲッティンゲン大学から医学博士の[[学位]]を受けた。ゼーベックは医業のかたわら物理実験を行なった。最初[[イェーナ]]で[[光学]]の研究を始め、太陽[[スペクトル]]の異なる色における熱効果や化学作用を調べた。また[[圧力]]を受けたガラス片中での[[偏光]]の問題を研究、[[1814年]]にはベルリン・アカデミー会員に選ばれた。その後[[ベルリン]]に移り、磁気現象の研究を行い、[[アラゴー]]の減衰法則や[[ヒステリシス]]の初期兆候を見いだした。また[[銅]]と[[ビスマス]]のような異なる2種類の金属ワイヤの両端を繋いでリングにして、接続部の片方を熱するとワイヤ中に[[電流]]が発生して[[磁場]]が発生することを発見した。これは彼の名を冠してゼーベック効果と呼ばれる。ゼーベック効果は[[熱電対]]や[[サーモパイル]]、[[熱電発電]]などに応用されている。 ゼーベックは同時代人の[[ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ|ゲーテ]]や[[ゲオルク・ヴィルヘルム・フリードリヒ・ヘーゲル|ヘーゲル]]とも親交があった。 == ゼーベック効果 == 1821年、ゼーベックは2つの異なる[[金属]]を使った回路で、金属同士の2箇所の接点に温度差を設けると[[磁石|方位磁針]]が振れることを発見した。当初ゼーベックは温度差によって金属が[[磁性]]を帯びたのだと考えた。しかし間もなく[[電流]]が発生していることがわかり、[[アンペールの法則]]によって方位磁針が振れたのだとわかった。より正確に言えば、温度差によって電位差([[電圧]])が生じ、それによって閉回路に電流が流れたのである。今日ではこれを[[ゼーベック効果]]と呼ぶ。 発生する電圧は、2箇所の接点の温度差に比例する。その比例定数 (a) を[[ゼーベック効果|ゼーベック係数]]と呼ぶ。この電位差は接点以外での金属における温度勾配には依存しない。この効果が熱電対の物理学的基礎であり、温度測定によく使われている。 <math>V = a(T_h - T_c)\,\!</math> 異なる金属を2つ繋げた回路で、金属同士の2箇所の接点に温度差 ''T''<sub>h</sub> - ''T''<sub>c</sub> を設けると、電位差 ''V'' が生じる。 == カラー写真の先駆け == 1810年、ゼーベックは[[イェーナ]]で銀の塩化物における光スペクトルの挙動について研究していた。彼は、銀の塩化物を露光すると、当てた光の色が若干ながらその物質に残ることを発見。また、[[スペクトル]]上で紫より遥かに波長の短いところでも光が作用していることを記録している<ref>{{cite book | title = The Encyclopædia Britannica: A Dictionary of Arts, Sciences, Literature and General Information | author = Hugh Chisholm, editor | year = 1911 | edition = Eleventh ed. | volume = XXI | pages = 485 | url = https://books.google.co.jp/books?id=hGgEAAAAYAAJ&pg=PA485&dq=%22Thomas+Johann+Seebeck%22&lr=&as_brr=1&ei=WMbuR-D9GY2GtgODuNHyCA&redir_esc=y&hl=ja }}</ref>。ゼーベックは[[ヨハン・ヴォルフガング・フォン・ゲーテ]]と共に色の理論についても研究した。 == その他 == 1808年、ゼーベックは世界で初めて[[カリウム]]の[[アマルガム]]を作り、記録を残している。1810年、[[ニッケル]]と[[コバルト]]の磁気特性について記録を残した。1818年、砂糖の水溶液の[[旋光|光学活性]]を発見した。 == 脚注・出典 == {{Reflist}} == 関連項目 == * [[ゼーベック効果]] - [[ゼーベック素子]] * [[ペルティエ効果]] - [[ペルティエ素子]] == 外部リンク == * [http://chem.ch.huji.ac.il/~eugeniik/history/seebeck.html A Biography of Seebeck, includes references] {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:せえへつく とおます}} [[Category:ドイツの物理学者]] [[Category:19世紀の自然科学者]] [[Category:ドイツの医師]] [[Category:プロイセン科学アカデミー会員]] [[Category:国立科学アカデミー・レオポルディーナ会員]] [[Category:バイエルン科学アカデミー会員]] [[Category:バルト・ドイツ人]] [[Category:ロシア帝国のドイツ人]] [[Category:タリン出身の人物]] [[Category:1770年生]] [[Category:1831年没]]
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