ニトレンのソースを表示
←
ニトレン
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[Image:Nitrene doublet.svg|150px|thumb|ニトレンの一般構造式]] '''ニトレン''' または '''ナイトレン''' (nitrene) とは、HN: と表される中性分子の名称<ref>[http://goldbook.iupac.org/N04145.html IUPAC Gold Book - nitrenes]</ref>。または HN: を母化合物とする一連の誘導体 R-N: のこと。まれに '''アミニレン''' (aminylene) とも呼ばれる。類縁体にあたる炭素化合物が[[カルベン]]であり、性質が類似する。 == 性質 == ニトレン窒素上の価電子は 6個でオクテット則を満たさないため、基本的には強い求電子性を示す。このことは[[カルベン]]と同様である。通常は不安定で速やかに周りの置換基や分子と反応してしまうのだが、低温ではアルゴンなどをマトリクスとして取り出すことができる<ref>例: Cerro-Lopez, M.; Gritsan, N. P.; Zhu, Z.; Platz, M. S. ''J. Phys. Chem. A'' '''2000''', ''104'', 9681-9686. DOI: [https://doi.org/10.1021/jp0021401 10.1021/jp0021401]</ref><ref name="Smolinsky">例: Smolinsky, G.; Wasserman, E.; Yager, W. A. ''J. Am. Chem. Soc.'' '''1962''', ''84'', 3220-3221. DOI: [https://doi.org/10.1021/ja00875a060 10.1021/ja00875a060]</ref><ref>HN:の分子錯体を得た例: Maas, M.; Gross, Ch.; Schurath, U. ''Chem. Phys.'' '''1994''', ''189'', 217-234. DOI: [https://doi.org/10.1016/0301-0104(94)00265-7 10.1016/0301-0104(94)00265-7]</ref><!--March には Sheridan, R. S. Org. Photochem. 1987, 8, 159-248 が総説とされているが書肆が確認できず-->。また、遷移金属上に配位することで R-N=M の形(ナイトレン錯体、ナイトレノイド、nitrenoid)となれば比較的安定である。 [[2012年]]、[[リン]]と配位させたアジ化物を光分解させることで初めて安定したニトレンの合成に成功した<ref>Fabian Dielmann, Olivier Back, Martin Henry-Ellinger, Paul Jerabek, Gernot Frenking, Guy Bertrand Science 337, 1526 (2012), DOI: [http://www.sciencemag.org/content/337/6101/1526.abstract 10.1126/science.1226022]</ref>。 カルベンと同様に一重項状態と三重項状態が存在し、多くのニトレンは三重項状態が基底状態と見られている。マトリクス法で取り出された例も多くが三重項ニトレンである<ref name="Smolinsky" />。 == 発生法 == ニトレンを発生する方法は2通りに大別できる。 === 脱離反応 === ヒドロキシアミンの O-スルホン酸エステルに塩基を作用させて 1,1-脱離によりニトレンを発生させる。 : <chem>{RNH(OSO_2Ar)} + \mathit{base} -> {RN:} + {\mathit{base}H} + ArSO3^-</chem> === 分解反応 === [[アジ化物]] R-N<sub>3</sub> を光または熱で分解すると窒素分子が遊離してニトレンが発生する。 : <chem>{RN3} + \mathit{(light/heat)} -> {RN:} + N2</chem> == 反応 == ニトレンの反応性はカルベンと同様であり、付加、転位、挿入反応を起こす。 * ニトレンは[[アルケン]]に付加して[[アジリジン]]を与える。 * 分子内で隣接する C-H 結合や C-C 結合に挿入する<ref>実施例: Nelson, J. D.; Modi, D. P.; Evans, P. A. ''Organic Syntheses'', Coll. Vol. 10, p.207 (2004); Vol. 79, p.165 (2002). [http://www.orgsyn.org/orgsyn/prep.asp?prep=v79p0165 オンライン版]</ref>。このときの生成物は H または C が転位したイミンとなる。 : <chem>RR'C(X)N: -> RR'C=NX\ (X = H/C)</chem> * 他の分子の C-H 結合に挿入する。あるいは水素ラジカルを引き抜く。 * 二量化して[[アゾ化合物]]となる。 アジ化物をニトレンの[[前駆体]]としたときは、脱窒素と続く反応が協奏的に起こり、ニトレンが中間体として関与していないかもしれない。前駆体が他の化合物でも同様である。反応化学的に協奏反応と逐次反応を区別するのは非常に困難である。 == 脚注 == <references /> == 参考文献 == * Smith, M. B.; March, J. ''March's Advanced Organic Chemistry'' 6th ed. Wiley, 2007, pp. 293-295.<!-- 初版で、ref タグがついていない所はこの文献による--> ==外部リンク== *[http://www.chem-station.com/blog/2012/12/post-472.html ナイトレン] - 化学者のつぶやき {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:にとれん}} [[Category:有機窒素化合物]] [[Category:反応中間体]] [[Category:フリーラジカル]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Normdaten
(
ソースを閲覧
)
ニトレン
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報