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{{出典の明記|date=2016年6月}} '''ニュートンの運動方程式'''(ニュートンのうんどうほうていしき、{{lang-en-short|Newton's equation of motion}})は、[[古典力学]]において、[[物体]]の非[[相対性理論]]的な[[運動 (物理学)|運動]]を記述する以下のような[[微分方程式]]である{{sfn|松田|1993|pp=20-21}}: {{Indent|<math> m\boldsymbol{a} = m \frac {\mathrm{d}^2 \boldsymbol{r}}{ \mathrm{d} t^2 } = \boldsymbol{F} .</math>}} ここで、<math>m</math> は[[質点]]の[[質量]]、<math>\boldsymbol{r}</math> は質点の[[位置]]、<math>\boldsymbol{a}</math> は質点の[[加速度]]、<math>\boldsymbol{F}</math> は質点にかかる[[力 (物理学)|力]]、<math>t</math> は[[時間]]である。 == 解釈 == この方程式では力が質量と加速度の積に等しいことを示している。しかし、後にこの[[方程式]]は近似的にしか成り立たない事が分かった。[[相対性理論]]によると、物体の速度は[[光速]]を越えることはないが、この方程式では一定の力をかけ続ければいつかは光速を越えることを意味する。したがってニュートンの運動方程式を適用できる範囲は物体の速度が光速に比べて十分に小さいときのみである。とはいっても、我々が日常で会う物体のほとんどは秒速100kmにも満たない速度で運動している<ref group="注">光は秒速約30万km</ref>ため、この式に数値を当てはめて計算しても全く問題がないほど小さな誤差しか生じない。いっぽう物体の速度が光速に近い場合には相対性理論の運動方程式を適用しなければならない。 古典的にニュートンの運動方程式からは、質点に加えられた'''[[力積]]が質点の[[運動量]]変化に等しい'''こと、質点に加えられた'''[[仕事 (物理学)|仕事]]が[[運動エネルギー]]の変化に等しい'''こと、そして力学的[[エネルギー保存の法則]]、[[運動量保存則]]が導かれる。 ニュートンの運動方程式から質量 <math>m \neq 0</math> 且つ力 <math>\boldsymbol{F} = 0</math> ならば加速度 <math>\boldsymbol{a} = 0</math> が導けるが、これは[[運動の第1法則]]の意味を表しているようにも見えるため、運動の第1法則は[[運動の第2法則]]に含まれるといわれることもある。しかし、そもそも運動の第1法則(慣性の法則)が成立する系('''[[慣性系]]''')で無ければ運動の第2法則も成立しない事に注意しなくてはならない<ref group="注">非慣性系をニュートン力学で取り扱う為には、その影響を「慣性力」として(慣性系に対する非慣性系の加速度が分からない場合は経験的に)導入しなくてはならない。ただし、[[慣性力]]は、[[慣性系]]から慣性系に対して加速運動する座標系への[[座標変換]]により、演繹的に直接導き出される。</ref>。そのため、運動の第1法則は、ニュートン力学を適用するための前提となる慣性系<ref group="注">互いに[[ガリレイ変換]]が成り立つ系の集まり</ref>の存在を宣言していると現在では解釈されている。ただし、ニュートンは絶対空間の存在を主張しているため、必ずしもこの法則は必要とされない。 == 脚注 == === 注釈 === {{Reflist|group="注"}} === 出典 === {{Reflist}} == 参考文献 == *{{Cite book |和書 |author=松田哲 |editor=牧二郎・長岡洋介・大槻義彦 |year=1993 |title=力学 |publisher=丸善 |series=パリティ物理学コース |isbn=4621070452|ref = {{SfnRef|松田|1993}}}} == 関連項目 == * [[運動方程式]] * [[運動の第1法則]] * [[運動の第2法則]] * [[運動の第3法則]] * [[物理学]] * [[力学]] * [[ニュートン力学]] * [[変分原理]] * [[力のモーメント]] {{Physics-stub}} {{DEFAULTSORT:にゆとんのうんとうほうていしき}} [[Category:力学]] [[Category:微分方程式]] [[Category:物理学の方程式]] [[Category:人名を冠した数式]] [[Category:アイザック・ニュートン]]
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