ハンドル体のソースを表示
←
ハンドル体
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
{{Expand English|date=2024年2月}} [[画像:Sphere with three handles.png|right|thumb|(図1)種数3のハンドル体]] [[画像:Triple torus illustration.png|right|thumb|(図2)種数3のハンドル体]] '''ハンドル体'''(ハンドルたい、{{lang-en-short|Handlebody}})とは、[[位相幾何学]]において、[[球体]]にいくつかのハンドル(取っ手)を貼り付けて得られる[[向き]]付け可能な[[閉集合|閉]][[多様体]]。一次元以外の任意の次元でハンドル体を考えることができるが、三次元の場合を指すことが多い。 「球体にいくつかのハンドルをつけたもの(図1)」と考えてもよいし、「(1つとは限らない)いくつかの穴があいたドーナツ(図2)」と考えてもいい([[粘土]]のような柔らかい素材でできていると思えば片方からもう片方へ変形できるため、位相幾何学においては両者は同一視される)。 ハンドルの個数、あるいは穴の個数のことを[[種数]]という。特に種数0のハンドル体は[[球体]]であり、種数1のハンドル体は[[トーラス|トーラス体]]である。 また、種数 ''g'' のハンドル体の[[境界 (位相空間論)|境界]]は種数 ''g'' の向き付け可能閉[[曲面]](穴が ''g'' 個のトーラス)となる。 ==3次元のハンドル体== 3次元のハンドル体は以下のように構成される<ref>『3次元多様体入門』27-28頁。</ref>。 まず、3次元球体 ''B''<sup>3</sup> と''g''個のハンドル ''D''<sup>2</sup>×''I'' を用意する(''g''は[[自然数]])。ハンドルとは、2次元円板 ''D''<sup>2</sup> と単位[[閉区間]] ''I'' = [0,1] の[[直積]]であり、(ゴムのように曲げられる中身の詰まった)[[円柱 (数学)|円柱]]のようなものだと考えればよい。 次に、''B''<sup>3</sup> の境界(2次元[[球面]])上に、どの2つをとっても互いに[[共通部分]]を持たないような 2''g'' 個の2次元円板をとる。''B''<sup>3</sup> と 各ハンドル''D''<sup>2</sup>×''I'' に向きをつけておけば、''B''<sup>3</sup> の境界上の各円板や各ハンドルの両端(''D''<sup>2</sup>×{0} と ''D''<sup>2</sup>×{1})にも自然に向きが付く。 ここで、各ハンドルをU字型に曲げて、両端の円板を ''B''<sup>3</sup> の境界上の2つの円板に1つずつ貼り付ける。つまり ''B''<sup>3</sup> とハンドルの[[合併 (集合論)|和集合]]をとって、ハンドルの片端の円板から''B''<sup>3</sup>の境界の円板への(向きを逆にする)同相写像によって移りあう点を同一視した[[商位相空間|商空間]]を考えることになる。これを ''g'' 個すべてのハンドルに対して行えば、''B''<sup>3</sup> の境界上のすべての円板にハンドルが取り付けられたことになり、このようにして得られた3次元多様体を種数 ''g'' の'''ハンドル体'''という。 ==完備メリディアン円板系== [[画像:Hanbod2.PNG|right|thumb|小さく描かれた円板が完備メリディアン円板系。]] 種数 ''g'' の3次元ハンドル体 ''H''<sub>g</sub> は、次の条件を満たす ''g'' 個の2次元円板を持つ<ref>『3次元多様体入門』36-39頁。</ref>。 #どの円板も ''H''<sub>g</sub> に適切に埋め込まれている。つまり各円板が ''H''<sub>g</sub> に含まれており、各円板の境界が ''H''<sub>g</sub> の境界に含まれている。 #どの2つの円板をとっても互いに共通部分を持たない。 #''H''<sub>g</sub> を各円板で切り開くと、3次元球体と同相になる。 これらの円板のことを'''完備メリディアン円板系'''(complete meridian disk system)という。''H''<sub>g</sub> を 3次元球体に ''g'' 個のハンドルがついた状態で想像したとき、各ハンドル ''D''<sup>2</sup>×''I'' をまっぷたつに分ける円板(''D''<sup>2</sup>×{0.5} )たちは完備メリディアン円板系となる。右図の種数3のハンドル体の図の場合は、小さく描かれている3つの円板がこの条件を満たす(大きく描かれている円板は3番目の条件を満たさないので不適当である)。 また、逆に[[コンパクト空間|コンパクト]]で向き付け可能な3次元多様体が上の条件を満たす ''g'' 個の円板を持てば、それは種数 ''g'' のハンドル体となる。 ハンドル体の[[基本群]]は、<math>\pi_{1} (H_{g}) = \{ x_{1} , x_{2} , ... ,x_{g} | - \}</math>となる(階数 ''g'' の[[自由群]])。ここで x<sub>i</sub>は、ハンドル体の上のある1点を基点としてi番目のメリディアン円板と1回だけ交差するループ(の[[ホモトピー]]類)である。<ref>『3次元多様体入門』52頁。</ref> ==n次元のハンドル体== 3次元のハンドルは <math>D^2\times I=B^3</math> であり、「3次元球体にうまく貼り合わせののりしろ(<math>D^2\times \partial I</math>)を定めたもの」とみなせる。これを一般化することで ''n'' 次元のハンドル体の概念が導かれる。 ''n'' 次元球体 <math>B^n</math> を <math>B^{n-k} \times B^k</math> と書き、「のりしろ」を <math>B^{n-k}\times \partial B^k</math>としたものを ''n'' 次元の''' ''k''-ハンドル''' と呼ぶ。この「のりしろ」<math>B^{n-k}\times \partial B^k</math> を ''n'' 次元多様体 <math>M</math> に埋め込んで(この埋め込みを'''接着写像'''と呼ぶ)貼り合わせることで <math>M</math> に ''k''-ハンドルを追加した多様体を構成することができる。 * 0-ハンドルは ''n'' 次元球体そのもの。 * 1-ハンドルは <math>B^{n-1}\times I</math> であり、いわゆる「取っ手」の形をしている。非連結な多様体に 1-ハンドルを追加すると、その境界の[[連結和]]を実現できる。 * ''n''-ハンドルの「のりしろ」は <math>\partial B^n</math> である。0-ハンドルに ''n''-ハンドルを貼り合わせることで ''n'' 次元球面 <math>S^n</math> がつくられる。 0ハンドルから出発して、順番にハンドルを追加してできる多様体を'''ハンドル体'''と呼ぶ。逆に、''n'' 次元多様体 ''M'' に適切な標高関数が定められているとき、''M'' をハンドル体として表示することができる([[モース理論]])。 ''n'' 次元多様体 ''M'' にハンドルを二通りの接着写像で貼り合わせるとき、その像が異なる(''M'' の連続変形でも移りあわない)にもかかわらず、貼り合わせた結果が同相になることがある。特に 4次元の 2-ハンドルの場合はその必要十分条件が'''[[カービー計算]]'''(Kirby calculus)として定式化されている。 ==関連項目== * {{仮リンク|ハンドル分解 | en | handle decomposition | label = 把手分解}} *[[ヒーガード分解]] - 3次元多様体を種数の等しい2つのハンドル体の和で表すこと。 == 脚注または引用文献 == {{reflist}} ==参考文献== *[[森元勘治]] 『3次元多様体入門』 [[培風館]]、1996年。ISBN 978-4563002404。 *松本幸夫『Morse理論の基礎』(岩波講座現代数学の基礎 27)[[岩波書店]]、1997年。ISBN 4-00-010638-4。 {{DEFAULTSORT:はんとるたい}} [[Category:幾何学的トポロジー]] [[Category:手術理論]] [[Category:数学に関する記事]] [[Category:多様体論]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Expand English
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Reflist
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:仮リンク
(
ソースを閲覧
)
ハンドル体
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報