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[[Image:faraday_cup.jpg|thumb|right|200px|Faraday cup with an electron-supressor plate in front]]
'''ファラデーカップ''' (Faraday cup) は、金属製（導電性）のカップで、帯電した粒子を[[真空]]中で捕捉する装置である。荷電粒子や[[電子]]を検出する時に使用される<ref name='1.1715674'>{{cite journal |title=Faraday-Cup Monitors for High-Energy Electron Beams |journal=Review of Scientific Instruments |date=September 1956 |first=K. L. |last=Brown |coauthors=G. W. Tautfest |volume=27 |issue=9 |pages=696-702 |id={{doi|10.1063/1.1715674}} |url=http://scitation.aip.org/getpdf/servlet/GetPDFServlet?filetype=pdf&id=RSINAK000027000009000696000001&idtype=cvips&prog=normal |format=PDF |accessdate=2007-09-13}}</ref>。

ファラデーカップは1830年、[[イオン (化学)|イオン]]について理論づけた[[マイケル・ファラデー]]に因んで名づけられた。

[[宇宙探査機]]などに搭載されている。

==作動原理==
イオンや電子などの電荷を持った荷電粒子が金属に当たると、金属には電荷がたまる。この時、金属に電流計をつないでおくと、電流計には入射した荷電粒子の数に応じた電流が流れる。この金属の事をファラデーカップと呼ぶ。ファラデーカップは真空内も含めた電気回路の一部といえ、真空中では荷電粒子が電荷を運び、ファラデーカップから電流計などの導線部分では導線内の[[電子]]が電荷を運んでいる。電流は単位時間あたりに回路内を移動する電子の数を表しており、ファラデーカップに流れ込む電流を測る事で、ファラデーカップに入射した荷電粒子の単位時間あたりの数''N''を決定できる。連続的な1価イオンのイオンビームの場合、以下の式で''N''は表される。

:<math> N = \frac {I}{e}</math>

ここで，''I'' は観測された[[電流]]値（[[アンペア]]）、''e''は[[電気素量]]（約 1.60 × 10<sup>−19</sup> [[クーロン|C]]）である。測定された電流値が1ナノアンペア (10<sup>−9</sup> A) であった場合，1秒あたり約60億個のイオンがファラデーカップに入射したことになる。

ファラデーカップは[[電子増倍管]]の様な1個の荷電粒子に対して敏感な検出器ではないが，入射する荷電粒子の数と電流値の関係が直接的であるため，精度の面で高く評価されている．

==関連==
* [[電子増倍管]]
* [[マイクロチャンネルプレート]]
* [[ダーリー検出器]]
* [[ファラデーカップ電流計]]
* [[ファラデーケージ]]
* [[ファラデー定数]]

==脚注==
{{reflist}}

==外部リンク ==
* [http://www.faraday-cup.com/what_is_a_faraday_cup.htm What is a Faraday Cup? at faraday-cup.com]

{{質量分析法}}

{{DEFAULTSORT:ふあらてかつふ}}
[[Category:質量分析]]
[[Category:電気・電子計測機器]]
[[Category:プラズマ]]
[[Category:マイケル・ファラデー]]