ファラデー定数のソースを表示

{{物理定数
| 名称 =ファラデー定数
| 英語 =Faraday constant
| 画像 =
| 記号 ={{Mvar|F}}
| 値 ={{val|96485.3321233100184|u=C/mol}}
| 不確かさ = 定義値
| 定義 =[[電気素量]]と[[アボガドロ定数]]の積
| 語源 =[[マイケル・ファラデー]]
}}
'''ファラデー定数'''（ふぁらでーていすう、{{lang-en-short|Faraday constant}}）は、[[電子]]の[[物質量]]あたり[[電荷]]（の[[絶対値]]）にあたる[[物理定数]]である。なお電子に限らず、[[陽子]]、[[陽電子]]、1価[[イオン (化学)|イオン]]など、電荷の絶対値が[[電気素量]]に等しい ( |''Q''| = ''e'') 粒子なら何を使っても同様に定義できる。この定数は[[電気化学]]の[[化学量論]]的計算に用いられる。

[[イギリス]]の[[科学者]]、[[マイケル・ファラデー]]に因む。記号 {{Mvar|F}} で表す。

== 定義と数値 ==
[[電気素量]]と[[アボガドロ定数]]の積に等しい。2019年5月以降の[[国際単位系]](SI)の定義では、[[電気素量]]も[[アボガドロ定数]]も正確な値をもつ定義値なので、ファラデー定数は、正確に、{{val|96485.3321233100184|u=C/mol}}　である。
[[科学技術データ委員会|CODATA]]（2018年）が掲げる数値は、上記の値を有効数字10桁とした、
:<math>F=N_\mathrm{A}e=96\ 485.332\ 12... \;\hbox{C}/\hbox{mol}</math>
である<ref>[[#nist|CODATA Value]]</ref>。

ときおり「電子 1 [[モル|mol]] 当たりの電荷」と説明されることがある<!--が、それはファラデー定数 ''N''{{sub|A}} ''e'' = ''F'' ではなく ''N''{{sub|A}} ''e'' mol = ''F'' mol になる。''F'' mol は人為的に決められた[[物理単位|単位]] mol の大きさに依存するので、物理定数ではない。またファラデー定数の[[次元]]は物質量あたり電荷 (''QN''{{sup-|1}}) であるのに対し、''F'' mol の次元は電荷 (''Q'') で、[[ファラデー (単位)|ファラデー]] (Fd) という電荷の単位である-->。[[ファラデー (単位)|単位のファラデー]] (Fd) を使えばファラデー定数は厳密に
:{{Math|''F'' {{=}} 1 Fd/mol}}
となる。ただし単位のファラデーは現在では使われない。

== エネルギーとの関係 ==
電荷（電気量）の単位である[[クーロン]]が[[ジュール|J]]/[[ボルト (単位)|V]]の単位を持つことから明らかなように，ファラデー定数は([[ジュール|J]]/[[モル|mol]])/[[ボルト (単位)|V]]の単位を持つ．すなわちファラデー定数は電圧（電位差）とエネルギーの変換係数でもある．実際には，ギブスエネルギー変化<math>\Delta G</math>と
:<math>\Delta G=ZF\Delta E</math>
の関係にある．これは電荷<math>Z</math>の粒子1 molを電位差<math>\Delta E</math>の場所に移動するのに必要な仕事（エネルギー）に相当する．

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}
; 出典
{{reflist}}

== 関連項目 ==
* [[ファラデーの電気分解の法則]]
* [[気体定数]] - アボガドロ定数と[[ボルツマン定数]]の積。
* [[モルプランク定数]] - アボガドロ定数と[[プランク定数]]の積。
* [[モル質量定数]] - アボガドロ定数と[[原子質量定数]]の積。

== 外部リンク ==
* {{Cite web|url=http://physics.nist.gov/cgi-bin/cuu/Value?f|title=CODATA Value: Faraday constant|publisher=[[アメリカ国立標準技術研究所|NIST]]|accessdate=2019-05-31|ref=nist}}
* {{Kotobank|2=ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典}}

{{DEFAULTSORT:ふあらていていすう}}
[[category:化学定数]]
[[Category:電荷の単位]]
[[Category:物理学のエポニム]]
[[Category:マイケル・ファラデー]]