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{{出典の明記|date=2016年12月10日 (土) 16:42 (UTC)}} [[フォノン]]は物質を伝搬する際にいくつかのメカニズムによって[[散乱]]する。 これらの散乱メカニズムは、[[ウムクラップ散乱]]、不純物散乱、フォノン-電子散乱、および境界散乱である。 それぞれの散乱メカニズムは、対応する緩和時間の逆数である緩和速度 {{math|1/''τ''}} によって特徴付けることができる。 [[マティーセンの規則]]を用いてすべての散乱プロセスを考慮に入れることができる。このとき全緩和時間 {{math|''τ''<sub>C</sub>}} は、次のように書くことができる。 :<math>\frac{1}{\tau_\mathrm{C}} = \frac{1}{\tau_\mathrm{U}}+\frac{1}{\tau_\mathrm{M}}+\frac{1}{\tau_\mathrm{B}}+\frac{1}{\tau_\mathrm{ph-e}}</math> ここで {{math|''τ''<sub>U</sub>, ''τ''<sub>M</sub>, ''τ''<sub>B</sub>, ''τ''<sub>ph-e</sub>}} はそれぞれウムクラップ散乱、質量数が異なる不純物による散乱、境界散乱、フォノン-電子散乱によるものである。 ==フォノン-フォノン散乱== フォノン-フォノン散乱では、ノーマル過程(フォノン波数ベクトルが保存する過程、N過程)を無視し、ウムクラップ過程(U過程)を考える。 ノーマル過程は {{mvar|ω}} に比例し、ウムクラップ過程は {{math|''ω''<sup>2</sup>}} に比例するため、振動数が大きいときはウムクラップ散乱が支配的である<ref name=Mingo>{{Cite journal| last = Mingo | first = N| year = 2003| title = Calculation of nanowire thermal conductivity using complete phonon dispersion relations| journal = Physical Review B| volume = 68| issue = 11| pages = 113308| arxiv = cond-mat/0308587|bibcode = 2003PhRvB..68k3308M |doi = 10.1103/PhysRevB.68.113308 }}</ref> 。 {{math|''τ''<sub>U</sub>}} は次のように与えられる。 :<math>\frac{1}{\tau_\mathrm{U}}=2\gamma^2\frac{k_\mathrm{B} T}{\mu V_0}\frac{\omega^2}{\omega_\mathrm{D}}</math> ここで {{mvar|γ}} は[[グリュナイゼン定数|グリュナイゼン非調和性パラメータ]]、{{mvar|μ}} は[[剛性率]]、 {{math|''V''<sub>0</sub>}} は単位原子あたりの体積、 {{math|''ω''<sub>D</sub>}} は[[デバイ振動数]]である<ref name=ZouBalandin>{{Cite journal| last = Zou| first = Jie| author2 = Balandin, Alexander| year = 2001| title = Phonon heat conduction in a semiconductor nanowire| journal = Journal of Applied Physics| volume = 89| issue = 5| pages = 2932| doi = 10.1063/1.1345515| url = http://www.ndl.ee.ucr.edu/jap-zou-1.pdf| bibcode = 2001JAP....89.2932Z| archiveurl = https://web.archive.org/web/20100618011126/http://ndl.ee.ucr.edu/jap-zou-1.pdf| archivedate = 2010年6月18日| deadurldate = 2017年9月}}</ref>。 ==不純物散乱== 質量数の異なる不純物による散乱は次で与えられる。 :<math>\frac{1}{\tau_\mathrm{M}}=\frac{V_0 \Gamma \omega^4}{4\pi v_\mathrm{g}^3}</math> ここで {{math|Γ}} は不純物散乱長の尺度。{{mvar|v<sub>g</sub>}} は分散曲線に依存する。 ==境界散乱== 境界散乱は低次元の[[ナノ構造]]において特に重要であり、緩和時間は次で与えられる。 :<math>\frac{1}{\tau_\mathrm{B}}=\frac{V}{D}(1-p)</math> ここで {{mvar|D}} は系の次元、{{mvar|p}} は表面粗さパラメータを表す。 {{math|1=''p'' = 1}} の場合は完全に滑らかな表面を意味し、散乱は純粋な鏡面反射で、緩和時間は∞である。よって境界散乱は熱輸送に影響しない。 {{math|1=''p'' = 0}} は非常に粗い表面を意味し、散乱は純粋に拡散的で、次のように表せる。 :<math>\frac{1}{\tau_\mathrm{B}}=\frac{V}{D}</math> この式はカシミール極限として知られている<ref name=Casimir>{{Cite journal| last = Casimir | first = H.B.G| year = 1938| title = Note on the Conduction of Heat in Crystals| journal = Physica| volume = 5| bibcode = 1938Phy.....5..495C| issue = 6| doi = 10.1016/S0031-8914(38)80162-2| pages = 495}}</ref>。 ==フォノン-電子散乱== 物質が高濃度にドープされたときには、フォノン-電子散乱の寄与も重要になる。 これに対応する緩和時間は次で与えられる。 :<math>\frac{1}{\tau_\mathrm{ph-e}}=\frac{n_e \epsilon^2 \omega}{\rho V^2 k_\mathrm{B} T}\sqrt{\frac{\pi m^* V^2}{2k_\mathrm{B} T}} \exp \left(-\frac{m^*V^2}{2k_\mathrm{B} T}\right)</math> パラメータ {{math|''n''<sub>e</sub>}} は伝導電子濃度、{{mvar|ε}} は[[変形ポテンシャル]]、{{mvar|ρ}} は質量密度、{{math|''m''<sup>*</sup>}} は電子の有効質量である<ref name = ZouBalandin /> 。 通常はフォノン-電子散乱による熱伝導への寄与は無視できると仮定される。 ==関連項目== * [[格子散乱]] ==参考文献== {{Reflist}} {{デフォルトソート:ふおのんさんらん}} {{Physics-stub}} [[Category:物性物理学]] [[Category:散乱]]
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