フルード数のソースを表示

{{出典の明記|date=2012年10月31日 (水) 06:46 (UTC)}}
{{物理量
| 名称 = 
| 英語 = Froude number
| 次元 = 1
| 記号 = ''Fr''
| SI = 
}}
'''フルード数'''（フルードすう、{{lang-en-short|Froude number}}）とは、[[流体]]の[[慣性力]]と[[重力]]の比を表す[[無次元量]]。主に[[造波抵抗]]の分析のために用いられる。その名は[[ウィリアム・フルード]]にちなむ。

定数ではなく、[[船]]の[[速度]]、[[重力加速度]]、船の代表寸法から計算される。フルード数に対して造波抵抗係数は一義的に決まる。

== 定義 ==
フルード数''Fr'' は

: <math> Fr=\frac{U}{\sqrt{Lg}} </math>
で定義される。ここで
* ''U'' : 特性速度 [m/s]
* ''L'' : 特性長さ。船の場合は水線長<ref name = "ハイテク兵器の物理学">ハイテク兵器の物理学 （財）防衛技術協会編 2006年3月発行 ISBN 978-4-526-25644-8</ref> [m]
* ''g'' : 重力加速度の大きさ [m/s<sup>2</sup>]
である。

== ナビエ-ストークス方程式からの導出 ==
外力として重力がかかる非圧縮性粘性流れの[[ナビエ-ストークス方程式]]は次式で与えられる。
: <math>\frac{ \partial \boldsymbol{v} }{ \partial t } + ( \boldsymbol{v} \cdot \nabla )\boldsymbol{v}
 = -\frac{ 1 }{ \rho } \nabla p + \nu \nabla^2 \boldsymbol{v} + g\boldsymbol{e}_g</math>
ここで'''''e'''<sub>g</sub>'' は重力方向（[[鉛直]]下向き）を向く単位ベクトルとする。

この式を無次元化すると<ref group="注">無次元化された各変数を、もとの有次元変数と同じ記号を用いて表しているので注意。無次元化の過程については[[レイノルズ数#ナビエ-ストークス方程式]]を参照のこと。</ref>
: <math>\frac{ \partial \boldsymbol{v} }{ \partial t } + ( \boldsymbol{v} \cdot \nabla )\boldsymbol{v}
 = -\nabla p + \frac{1}{Re} \nabla^2 \boldsymbol{v} + \frac{1}{Fr^2}\boldsymbol{e}_g</math>
となり、この流れは[[レイノルズ数]]''Re'' とフルード数''Fr'' のみによって特徴付けられることが分かる。

造波抵抗を扱う場合''Re'' は十分大きく、流れの様子が''Re'' にほとんど依存しないため、流れはフルード数''Fr'' のみによって決まることになる。

== 脚注 ==
{{脚注ヘルプ}}{{reflist|group="注"}}

==参考文献==
{{reflist}}

== 関連項目 ==
* [[流体力学]]
* [[船舶工学]]
* [[跳水]]
{{流体力学の無次元数}}

{{Physics-stub}}

{{DEFAULTSORT:ふるうとすう}}
[[Category:流体力学の無次元数]]
[[Category:水理学]]
[[Category:物理学のエポニム]]