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[[画像:Fresnel Integrals (Unnormalised).svg|250px|thumb|{{color|#b30000|''S''(''x'')}} と {{color|#00b300|''C''(''x'')}}。''C''(''x'') の最大値は約 0.977451424。''t''{{sup|2}} の代わりに {{sfrac|1|2}}π''t''{{sup|2}} を使うと、図は水平および垂直方向に縮小される(下図)]] '''フレネル積分'''(フレネルせきぶん、{{lang-en-short|Fresnel integrals}})とは、[[オーギュスタン・ジャン・フレネル]]の名を冠した2つの[[超越関数]] ''S''(''x'') と ''C''(''x'') であり、[[光学]]で使われている。[[エバネッセント場|近接場]]の[[フレネル回折]]現象を説明する際に現れ、以下のような[[積分法|積分]]で定義される。 :<math>S(x)=\int_0^x \sin(t^2)\,dt,\quad C(x)=\int_0^x \cos(t^2)\,dt</math> ''S''(''x'') と ''C''(''x'') を[[パラメトリック方程式]]として描画したものが[[クロソイド曲線]]である。 == 定義 == [[画像:Fresnel Integrals (Normalised).svg|250px|thumb|正規化したフレネル積分 {{color|#b30000|''S''(''x'')}} と {{color|#00b300|''C''(''x'')}}。三角関数の引数を上図での ''t''{{sup|2}} ではなく、{{sfrac|1|2}}π''t''{{sup|2}} にしている。]] フレネル積分は、全ての ''x'' について収束する次の[[冪級数]]展開式で表せる。 :<math>S(x)=\int_0^x \sin(t^2)\,dt=\sum_{n=0}^{\infin}(-1)^n\frac{x^{4n+3}}{(4n+3)(2n+1)!}</math><br /> :<math>C(x)=\int_0^x \cos(t^2)\,dt=\sum_{n=0}^{\infin}(-1)^n\frac{x^{4n+1}}{(4n+1)(2n)!}</math> [[Abramowitz and Stegun]] (式 7.3.1 – 7.3.2) などの書籍では、''S''(''x'') と ''C''(''x'') を定義する積分に <math>t^2</math> ではなく <math>\frac{\pi}{2}t^2</math> を使っている。これをしばしば'''正規化された''' (normalized) フレネル積分といい、こうすると無限大における極限値は <math>\frac{1}{2}\sqrt{\frac{\pi}{2}}</math> でなく <math>\frac{1}{2}</math> に、螺旋の最初の一周の弧長は <math>\sqrt{2\pi}</math> (at <math>t=\sqrt{2\pi}</math>)でなく 2 (at ''t''=2) に変わる。 == オイラーの螺旋 == {{Main|クロソイド曲線}} [[ファイル:Cornu Spiral.svg|250px|thumb|オイラーの螺旋 (''x'', ''y'') = (''C''(''t''), ''S''(''t''))。''t'' が正および負の無限大に近づくと、曲線は2つの穴の中心に収束していく。]] '''オイラーの[[渦巻|螺旋]]'''は、'''コルニュ螺旋'''または'''クロソイド'''とも呼ばれ、''S''(''t'') と ''C''(''t'') をパラメトリックにプロットした曲線である。コルニュ螺旋は[[マリー・アルフレッド・コルニュ]]が回折の計算用に[[ノモグラム]]として考案したものである。 ここで、 :<math>C'(t)^2 + S'(t)^2 = \sin^2(t^2) + \cos^2(t^2) = 1 \,</math> であるから、この曲線の[[接ベクトル空間|接ベクトル]]は[[単位ベクトル|単位長]]で、''t'' は原点 (0,0) からの曲線に沿った[[線積分|弧長]]である。したがって、どちらの方向の曲線も[[無限]]の長さがある。 この曲線は、任意の点の[[曲率]]が原点からの曲線に沿った長さに比例するという特徴がある。このため、高速道路や鉄道で[[緩和曲線]]として用いられる。この曲線上で乗り物が一定速度で走行すると、[[角加速度]]が一定のレートとなる。クロソイド曲線(の一部)は例えば[[ローラーコースター]]のループの形状にも使われている。 == 属性 == * ''C''(''x'') と ''S''(''x'') は ''x'' の[[偶関数と奇関数|奇関数]]である。 * ''C'' と ''S'' は[[整関数]]である。 * 上述の冪級数展開式を使うと、フレネル積分は定義域を[[複素数]]に拡張でき、複素数値の[[解析関数]]となる。フレネル積分は[[誤差関数]]を使って以下のように表現できる。 **<math>S(x)=\frac{\sqrt{\pi}}{4} \left( \sqrt{i}\,\operatorname{erf}(\sqrt{i}\,x) + \sqrt{-i}\,\operatorname{erf}(\sqrt{-i}\,x) \right)</math> **<math>C(x)=\frac{\sqrt{\pi}}{4} \left( \sqrt{-i}\,\operatorname{erf}(\sqrt{i}\,x) + \sqrt{i}\,\operatorname{erf}(\sqrt{-i}\,x) \right)</math> * ''C''(''x'') と ''S''(''x'') を定義している積分式は、特別な場合を除いては、[[初等関数]]を使って閉形式で評価することができない。''x'' が無限大に漸近したときのこれらの関数の[[極限]]は次のようになることが知られている。 **<math>\int_{0}^{\infty} \cos t^2\,dt = \int_{0}^{\infty} \sin t^2\,dt = \frac{\sqrt{2\pi}}{4} = \sqrt{\frac{\pi}{8}}</math> *上式と等価なガウス型の積分をフレネル積分と呼ぶ場合もある。 **<math>\int_{-\infty}^{\infty} e^{\frac{i}{2} t^2}\,dt = \sqrt{2\pi i\,}</math> === 評価 === [[画像:Fresnel Integral Contour.svg|250px|thumb|扇形の輪郭線を使い、フレネル積分の極限を計算する。<!--x軸とy軸が逆-->]] 引数が無限大に漸近したときの ''C'' と ''S'' の極限は、[[複素解析]]の手法で求められる。それには、正の''x''軸、半直線 ''y'' = ''x'', ''x'' ≥ 0、原点を中心とした半径 ''R'' の円で囲まれた[[複素数|複素平面]]での[[扇形]]の領域の境界線に沿って、次の関数の[[扇形積分]]を使う。 :<math>\oint \mathrm{d}z ~ e^{iz^2} = 0</math> この[[周回積分]]が0になるのは領域内に[[極 (複素解析)|極]]がないためである。''R'' が無限大の極限を考えると、<math>\gamma_2</math>(円弧部分)上の積分は0になり、<math>\gamma_3</math>上の積分は[[ガウス積分]]から :<math>\int_{\gamma_3} \mathrm{d}z ~ e^{iz^2} = \int_0^R \mathrm{d}t ~ \frac{1+i}{\sqrt{2}} e^{-t^2} \to \sqrt{\frac {\pi}{8}} (1+i) \quad (R \to \infty)</math> となる。よって、<math>\gamma_1</math>(実軸)上の積分の実部と虚部を取ることで、<math>C(\infty) = S(\infty) = \sqrt{\pi/8}</math>が求められる。 == 参考文献 == * {{MathWorld|title=Fresnel Integrals|urlname=FresnelIntegrals}} * {{MathWorld|title=Cornu Spiral|urlname=CornuSpiral}} * R. Nave, [http://hyperphysics.phy-astr.gsu.edu/hbase/phyopt/cornu.html#c1 The Cornu spiral], ''Hyperphysics'' (2002) ''(t{{sup|2}} の代わりに {{sfrac|1|2}}πt{{sup|2}} を使っている) * Milton Abramowitz and Irene A. Stegun, eds. ''[[Abramowitz and Stegun|Handbook of Mathematical Functions with Formulas, Graphs, and Mathematical Tables.]]'' New York: Dover, 1972. ''[http://www.math.sfu.ca/~cbm/aands/page_297.htm (See Chapter 7)]'' == 関連項目 == {{ウィキプロジェクトリンク|数学|[[画像:Nuvola apps edu mathematics blue-p.svg|34px|Project:数学]]}} {{ウィキポータルリンク|数学|[[画像:Nuvola apps edu mathematics-p.svg|34px|Portal:数学]]}} * [[オーギュスタン・ジャン・フレネル]] * [[クロソイド曲線]] * [[回折レンズ]] == 脚注 == {{Reflist}} == 外部リンク == * {{高校数学の美しい物語|832|フレネル積分(sin x^2の積分)}} {{DEFAULTSORT:ふれねるせきふん}} [[Category:積分法]] [[Category:幾何学]] [[Category:曲線]] [[Category:光学]] [[Category:特殊関数]] [[Category:数学に関する記事]] [[Category:人名を冠した数式]] [[Category:数学のエポニム]]
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