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'''ヘテロティック弦理論'''(ヘテロティックげんりろん、{{lang-en|heterotic string theory}})とは、[[ボース粒子|ボゾン]]的な[[弦理論]]と[[超弦理論]]を組み合わせて作られた理論である。弦理論では、弦の右巻きの自由度の励起と左巻きの自由度の励起はほとんど独立であるため、左巻きの自由度はボゾン弦の定義される26次元の時空に存在し、右巻きの自由度は超対称な弦の定義される10次元に存在すると考えて理論を構築することが出来る。 16次元分の差は、自己双対な偶格子(線形空間の離散部分群)による商空間としてコンパクト化されなければならない。16次元の自己双対な偶格子としては2つの可能性があり、それが2種類のヘテロティック弦理論となる。これらは10次元時空上の理論としては、ゲージ群が異なる。一つはSO(32)(HO弦)で、もう一つはE<sub>8</sub>×E<sub>8</sub>(HE弦)である。 10次元で <math>\mathcal{N}=1</math> の超重力理論と結合できるアノマリーのないゲージ群として許されるのは、この2つしかないこともわかる。 ヘテロティック超弦理論は、1985年に[[デイビッド・グロス|グロス]]、ハーヴィー、マーティネック、ローム([[プリンストン大学|プリンストン]]ストリングカルテットと呼ばれる<ref>[https://www.nytimes.com/2004/12/07/science/07stri.html?pagewanted=2&fta=y NY Times]</ref>)によって最初に考え出され、[[超弦理論#第1次ストリング革命|第1次ストリング革命]]を刺激する仕事の一つとなった。翌年の1986年、ストロミンジャーは超対称性に関する必要十分条件であるストロミンジャー方程式を導出した。1990年代には、HO弦理論(摂動論の範囲では、閉じた弦のみの理論)の強結合極限が{{仮リンク|タイプI超弦理論|en|Type I string theory}}(開弦を含む理論)となるが明らかにされた。この関係はS双対性と呼ばれる。一方、HE弦理論の強結合極限は[[M理論]]を[[線分]](境界にホジャヴァ=[[エドワード・ウィッテン|ウィッテン]]ドメインウォールが存在)でコンパクト化した理論となる。 == 脚注 == {{Reflist}} == 参考文献 == * {{Cite book|author=Michael B. Green, John H. Schwarz, Edward Witten|title=Superstring Theory|publisher=Cambridge University Press|year=1988|id=ISBN 978-0521357524}} * {{Cite book|author=Joseph Polchinski|title=String Theory Vol. 2|publisher=Cambridge University Press|year=2005|id=ISBN 978-0521672276}} {{弦理論}} {{Physics-stub}} {{DEFAULTSORT:へてろていつくちようけんりろん}} [[Category:統一場理論]] [[Category:弦理論]]
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