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ベリリウム8
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{{Infobox 同位体 | alternate_names =ベリリウム8 | symbol =Be | mass_number =8 | mass =8.00530510(4) | num_neutrons =4 | num_protons =4 | abundance =0 | halflife =(6.7 | error_halflife =1.7) × 10<sup>-17</sup>秒 | background =#EEE | text_color = | image =Triple-Alpha Process.svg | image_caption =[[トリプルアルファ反応]]では、<sup>8</sup>Beは[[ヘリウム4|<sup>4</sup>He]]が[[炭素12|<sup>12</sup>C]]に[[核融合]]する中間に位置する。 | decay_product =ヘリウム4 | decay_symbol =He | decay_mass =4 | decay_mode1 =[[アルファ崩壊|<sup>4</sup>He]] | decay_energy1 =0.0937 | decay_mode2 = | decay_energy2 = | decay_mode3 = | decay_energy3 = | decay_mode4 = | decay_energy4 = | parent =ホウ素8 | parent_symbol =B | parent_mass =8 | parent_decay =[[陽電子放出|β<sup>+</sup>]] | parent2 =ホウ素12 | parent2_symbol =B | parent2_mass =12 | parent2_decay =[[ベータ崩壊|β<sup>-</sup>]],[[アルファ崩壊|α]] | spin =0+ | excess_energy =4941.67 | error1 =0.04 | binding_energy = | error2 = }} '''ベリリウム8''' (Beryllium-8・<sup>8</sup>Be) とは、[[ベリリウムの同位体]]の1つ。 == 不安定性 == <sup>8</sup>Beは、極めて不安定な[[ベリリウム]]の[[放射性同位体]]である。その[[半減期]]は(6.7±1.7)×10<sup>-17</sup>秒である。[[同重体]]である他の[[核種]]と比較しても、例えば隣同士である[[リチウム8|<sup>8</sup>Li]]と[[ホウ素8|<sup>8</sup>B]]は、<sup>8</sup>Beより安定な事が予測されるが、さらに1つ飛んで、[[陽子]]2個に対し[[中性子]]が6個という[[中性子過剰核]]である[[ヘリウム8|<sup>8</sup>He]]でも0.1秒以上の半減期を持つことからも、<sup>8</sup>Beは極めて不安定である事が分かる<ref group="注">核種の安定性は一般的に、ある核種が比較的安定である場合、その隣り合う核種がより不安定であり、1つ飛ばしたものがより安定である。ただし核種の状態によって例外もある。</ref><ref group="注">先述した3つの核種の半減期は0.001秒以上であるのに対し、<sup>8</sup>Beは0.00000000000000067秒であり、文字通り安定性は桁違いである。</ref>。なお、同重体の中では[[炭素8|<sup>8</sup>C]]は2.0×10<sup>-21</sup>秒と、<sup>8</sup>Beより更に不安定であるが、これは<sup>8</sup>Cが中性子が2個なのに対して陽子6個という[[陽子過剰核]]であるからである<ref name="NNDC">[http://www.nndc.bnl.gov/amdc/nubase/Nubase2003.pdf The NUBASE evaluation of nuclear and decay properties ''National Nuclear Data Center''] {{webarchive|url=https://web.archive.org/web/20080923135135/http://www.nndc.bnl.gov/amdc/nubase/Nubase2003.pdf |date=2008年9月23日 }}</ref><ref group="注">中性子と異なり、陽子は[[電荷]]を帯びており、[[クーロンの法則|クーロン力]]により陽子同士が反発するためである。</ref>。 {| class="wikitable" |+<sup>8</sup>Beとの[[半減期]]の比較<ref name="NNDC"/> |- ! rowspan="2"| !! colspan="3"|質量数 |- ! 7 !! 8 !! 9 |- ! [[ヘリウムの同位体|He]] | 2.9×10<sup>-21</sup>秒 || 0.1190秒 || 7×10<sup>-21</sup>秒 |- ! [[リチウムの同位体|Li]] | 安定 || 0.8403秒 || 0.1783秒 |- ! [[ベリリウムの同位体|Be]] | 53.22日 || '''6.7×10<sup>-17</sup>秒''' || 安定 |- ! [[ホウ素の同位体|B]] | 3.50×10<sup>-22</sup>秒 || 0.770秒 || 8.00×10<sup>-19</sup>秒 |- ! [[炭素の同位体|C]] | (未発見) || 2.0×10<sup>-21</sup>秒 || 0.1265秒 |} <sup>8</sup>Beがこれほど不安定なのは、陽子と中性子がそれぞれ4個ずつという[[原子核]]の構造によるものである。これはすなわち2個の[[ヘリウム4|<sup>4</sup>He]]によって構成されていることを示す。<sup>4</sup>Heは陽子と中性子がそれぞれ2個ずつであり、これは[[魔法数]]を二重で満たすために安定な魔法核となる。そのため、<sup>8</sup>Beは[[アルファ崩壊]]、すなわち2個の<sup>4</sup>Heに分裂することによって[[放射性崩壊|崩壊]]する<ref name="NNDC"/>。 なお、<sup>8</sup>Beの親核種には[[ホウ素8|<sup>8</sup>B]]と[[ホウ素12|<sup>12</sup>B]]がある。<sup>8</sup>Bは[[陽電子放出]]によって、<sup>12</sup>Bはその1.6%が[[アルファ崩壊]]と[[ベータ崩壊]]が同時に起こって<sup>8</sup>Beに崩壊する。しかし、<sup>8</sup>Beが極めて不安定であるため、[[中間体]]である<sup>8</sup>Beを抜かし、直接複数の<sup>4</sup>Heに崩壊すると説明されることもある<ref name="NNDC"/>。 == トリプルアルファ反応との関連 == 上記の通り<sup>8</sup>Beは極めて不安定な核種であるが、[[トリプルアルファ反応]]の中で重要な地位にある核種である。全ての[[恒星]]は[[核融合]]によってエネルギーを発生させている。しかしやがて核融合が行われている恒星中心部の[[水素]]が消費尽くされると、恒星の中心部が[[自己重力]]で収縮する。そして恒星の中心部の温度が1億[[ケルビン|K]]以上になると、[[陽子-陽子連鎖反応]]や[[CNOサイクル]]によって生成された[[ヘリウム]]が核融合を起こす。このとき、2個の<sup>4</sup>Heが核融合して生ずる<sup>8</sup>Beは、6.7×10<sup>-17</sup>秒という短い半減期をもって再び2個の<sup>4</sup>Heにすぐ崩壊してしまう<ref name="B2FH">[http://rmp.aps.org/abstract/RMP/v29/i4/p547_1 Synthesis of the Elements in Stars ''Reviews of Physics'']</ref>。 : <chem>{^{4}_{2}{He}} + ^{4}_{2}{He} <-> ^{8}_{4}{Be}</chem> しかし、ヘリウム燃焼が起きている過程では、この短命核種である<sup>8</sup>Beが常にわずかながら生成されるため、2個の<sup>4</sup>Heと<sup>8</sup>Beの両反応が[[平衡状態]]となり、さらに1個の<sup>4</sup>Heが核融合して、[[安定同位体]]である<sup>12</sup>Cが形成される。そして<sup>12</sup>Cから更に重い元素が作られる<ref name="B2FH"/>。 : <chem>{^{8}_{4}{Be}} + ^{4}_{2}{He} -> ^{12}_{6}{C}</chem> 短命な中間体である<sup>8</sup>Beを除けば、3個の<sup>4</sup>He、すなわちアルファ粒子が核融合する反応と見なせるため、これをトリプルアルファ反応と呼ぶのである。しかし、直接3個のアルファ粒子が同時に核融合をする可能性は極めて低く、中間体である<sup>8</sup>Beも短命であるため、反応確率は非常に低い。[[ビッグバン原子核合成|ビッグバンでの元素合成]]では数分で核融合が可能な温度から下がったため、わずかに生成した<sup>8</sup>Beから炭素などのベリリウム以上の元素が作られることはなかった<ref name="B2FH"/>。 == その他 == {{See also|トリプルアルファ反応|人間原理}} なお、トリプルアルファ反応が実現するのは、<sup>4</sup>He、<sup>8</sup>Be、<sup>12</sup>Cがそれぞれほぼ同じエネルギー共鳴準位を持っている必要があるが、[[フレッド・ホイル]]がその問題を指摘するまで、<sup>12</sup>Cにそのような準位が存在することは考えられていなかった。ホイルは宇宙に多量の炭素が存在するという「証拠」からそのような準位が存在するということを[[1952年]]に提唱し、ホイルにその節を示唆された[[ウィリアム・ファウラー]]は、実際にそのような準位が存在することを示し、[[B2FH論文|B<sup>2</sup>FH論文]]と呼ばれる世界的な論文を[[1957年]]に発表した<ref name="B2FH"/>。今日ではこのような考え方を[[人間原理]]と呼び、その例として挙げられることもあるが、[[2010年]]に出された論文では、少なくともホイルは炭素を基盤とした生命体である人間の存在を仮定してこの説を唱えたわけではないとするものが出された<ref>[http://philsci-archive.pitt.edu/5332/ When is a prediction anthropic? Fred Hoyle and the 7.65 MeV carbon resonance ''PhilSci'']</ref>。 == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} === 注釈 === {{Reflist|group="注"}} === 出典 === {{Reflist}} == 関連項目 == * [[ベリリウムの同位体]] * [[恒星内元素合成]] {{Isotope|element=ベリリウム |lighter=[[ベリリウム7|<sup>7</sup>Be]] |heavier=[[ベリリウム9|<sup>9</sup>Be]] |before=[[ホウ素8|<sup>8</sup>B]] ([[陽電子放出|β<sup>+</sup>]])<br/>[[ホウ素12|<sup>12</sup>B]] ([[ベータ崩壊|β<sup>+</sup>]],[[アルファ崩壊|α]]) |after=[[ヘリウム4|<sup>4</sup>He]] (<sup>4</sup>He) }} {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:へりりうむ8}} [[Category:ベリリウムの同位体|8]] [[Category:宇宙論]] [[Category:核融合]] [[Category:天文学に関する記事]]
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