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{{Redirect|フォーカード}} {{JIS2004|説明=[[ハート (シンボル)|ハートマーク]]、[[クラブ (シンボル)|クローバーマーク]]、[[クイーン (トランプ)|クイーンマーク]]、[[スペード (シンボル)|スペードマーク]]}} [[Image:Poker-Hands.svg|thumb|300px|ポーカーハンドの例(強い順)]] '''ポーカー・ハンドの一覧'''(ポーカー・ハンドのいちらん)は、一般的なルールにおけるポーカー・ハンドを一覧にしてまとめたものである。ここで、'''ポーカー・ハンド'''とは、[[ポーカー]]における5枚のカードの組み合わせの名称であり、日本語では「役」と呼ばれることがある。 多くのルールにおいて、難易度の高い組み合わせのほうが強いとみなされる。ゲームによっては特別な役が採用されたり、役の強弱が変わることもある。 これらの役は基本的にはポーカーで使用されるものだが、他の[[カードゲーム]]でも使用されることがある。[[ポーカーダイス]]でもこれらの役が使用される。 役の相対的な強弱は、1セットのデッキから5枚引いてそれらができる確率によって決定される。 == 基本的なルール == この項のルールは、他に規定がない限り全てのポーカーで適用される。このルールの下で、手札は7462段階の順位付けがされる(同じ役同士の強弱を含む)。 全ての手札の強弱は、役を構成する5枚のみで決定される。[[セブンカード・スタッド]]や[[テキサス・ホールデム]]のように7枚のカードがあっても、役に関係ない2枚は強弱に影響しない。 たとえば、プレイヤーAが {{cards|3s|qd}} を持ちプレイヤーBが {{cards|3c|kc}} を持っていて、{{cards|4c|5d|6d|7s|th}} が共通のカードであるとする。このとき両者の役は '''3-4-5-6-7''' のストレートであり、引き分けとなる。プレイヤーBの手にあるクラブのキングはプレイヤーAの手にあるダイヤのクイーンより強いが、役に関係ないので無視される。 個々のカードの強弱は、A(最強), K, Q, J, 10, 9, 8, 7, 6, 5, 4, 3, 2(最弱)の順となる。ただし、Aは '''A-2-3-4-5''' の形の[[#ストレート|ストレート]]または[[#ストレートフラッシュ|ストレートフラッシュ]]の場合に限り1として扱われ、2よりも下の扱いとなる。個々のカードの強弱は、同じ役の強弱を決めるために使用される。 カードの[[スート]]は、[[#フラッシュ|フラッシュ]]や[[#ストレートフラッシュ|ストレートフラッシュ]]の役の条件となる以外には通常は意味を持たない。ただし、[[スタッド・ポーカー]]における行動順の決定に使用される場合にはスートに強弱がつけられる。 手の強弱は、まず役の強弱で決定される。たとえば、{{cards|2d|2s|3d|3c|4s}} は[[#ツーペア|ツーペア]]の中で最も弱い手であるが、下の役である[[#ワンペア|ワンペア]]や[[#ハイカード|ハイカード]]よりも強い。{{cards|as|ad|kd|qh|jc}} のように、ツーペアのペアよりも強いカードが入っていても関係ない。役が同一の場合は、個々のカードの強弱を見る。 役は、カードの並び順とは関係なく決定される。たとえば、{{cards|ts|8d|td|6c|tc}} は {{cards|tc|td|ts|8d|6c}} と同じ手であり、[[#スリー・オブ・ア・カインド|スリー・オブ・ア・カインド]]とみなされる。 52枚のカードから5枚のカードを選ぶ組み合わせは、2598960通りある。 <math> C_{52}^5={52 \choose 5} = \frac{52!}{5!(52-5)!} = \frac{52!}{5!47!} = \frac {52 \times 51 \times 50 \times 49 \times 48} { 5!} = 2{,}598{,}960</math> == 役の一覧 == ここでは、強い役から順に紹介する(そのため、詳細は弱い役を参照のこと。また弱い役と強い役の両方の条件を満たす場合は強い役とする。ローポーカーの場合で弱い役と強い役の両方を満たす場合は、弱い役とする。)。 === ストレートフラッシュ === {{Imageframe|width=250|content= {{card|club|7|50px}}{{card|club|6|50px}}{{card|club|5|50px}}{{card|club|4|50px}}{{card|club|3|50px}}<br>'''下がロイヤル(ストレート)フラッシュ'''<br />{{card|heart|A|50px}}{{card|heart|K|50px}}{{card|heart|Q|50px}}{{card|heart|J|50px}}{{card|heart|10|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|heart|7|50px}}{{card|heart|6|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|heart|4|50px}}{{card|heart|3|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|spade|5|50px}}{{card|spade|4|50px}}{{card|spade|3|50px}}{{card|spade|2|50px}}{{card|spade|A|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|club|J|50px}}{{card|club|10|50px}}{{card|club|9|50px}}{{card|club|8|50px}}{{card|club|7|50px}}<br>'''引き分け'''<br />{{card|diamond|J|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|diamond|9|50px}}{{card|diamond|8|50px}}{{card|diamond|7|50px}} |caption=ストレートフラッシュの例|align=left}} '''ストレートフラッシュ'''は、{{cards|qc|jc|tc|9c|8c}} のように同じ[[スート]]で数字が連続する5枚のカードで構成された役である。つまり、フラッシュの条件とストレートの条件を同時に満たしている。 ストレートフラッシュ同士の手の強弱は、ストレートと同じ方法で行う。 5からAまでのストレートフラッシュのことを "steel wheel" とも呼ぶ<ref>{{cite web|url=https://pokertips.org/en/term/steel-wheel/|accessdate=2011-08-21|title=Glossary|website=PokerTips.org}}</ref>。 {{cards|ad|kd|qd|jd|td}} のようなAから10までのストレートフラッシュのことを、「'''ロイヤルフラッシュ'''」とも呼ぶ。この役は、一般的なルールにおいて最も強い役である。日本では「'''ロイヤルストレートフラッシュ'''」と呼ぶことがある。ロイヤルフラッシュをストレートフラッシュの一種にするか、別として扱うかはゲームによって違い、ポーカー・ソリテールのイギリス式スコアではどちらも同じである。 ロイヤルフラッシュを含め、40通りのパターンがある。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである<ref group=Note>テキサス・ホールデムのように、5枚以上のカードから5枚を選ぶ場合この確率は上昇する。</ref>。 <math>\frac {4\cdot 10}{2{,}598{,}960} \approx 0.0015\% </math>. {{clear}} また、ロイヤルフラッシュの確率は以下の通り。 <math>\frac {4}{2{,}598{,}960} \approx 0.00015\% </math>. {{clear}} === フォー・オブ・ア・カインド === {{Imageframe|width=250|caption=フォー・オブ・ア・カインドの例 |align=right |content= {{card|club|10|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|heart|10|50px}}{{card|spade|10|50px}}{{card|diamond|5|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|diamond|6|50px}}{{card|heart|6|50px}}{{card|spade|6|50px}}{{card|club|6|50px}}{{card|spade|K|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|club|10|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|heart|10|50px}}{{card|spade|10|50px}}{{card|club|Q|50px}} <br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|club|10|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|heart|10|50px}}{{card|spade|10|50px}}{{card|diamond|5|50px}}}} フォー・オブ・ア・カインドは、{{cards|9c|9s|9d|9h|jh}} のように同じ数字のカードを4枚集めた役である。日本では'''フォーカード'''、[[新大陸]]などではクアッズ(Quads)と呼ばれることもある。 フォー・オブ・ア・カインド同士の強弱は、4枚あるカードの数字を比較する。各自が別のカードを持つ場合には同じ数になることはない。テキサス・ホールデムのように共有カードがある場合や[[ワイルドカード (トランプ)|ワイルドカード]]がある場合、4枚のカードが同じ数になることがある。この場合、残った1枚の強弱で最終的な強弱を決定する。残った1枚も同じ数の場合は引き分けである。たとえば、{{cards|7c|7s|7d|7h|jh}} と {{cards|7c|7s|7d|7h|tc}} では前者の勝ちである。 フォー・オブ・ア・カインドには624通りの組み合わせがある。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {C_{13}^1 \cdot C_{4}^4 \cdot C_{48}^1} {C_{52}^5} = \frac {13 \cdot 1 \cdot 48} {2{,}598{,}960} \approx 0.024\% </math> === フルハウス === {{Imageframe|width=250|caption=フルハウスの例 |align=left |content= {{card|spade|10|50px}}{{card|heart|10|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|spade|4|50px}}{{card|diamond|4|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|heart|9|50px}}{{card|club|9|50px}}{{card|spade|9|50px}}{{card|heart|A|50px}}{{card|club|A|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|spade|A|50px}}{{card|club|A|50px}}{{card|heart|A|50px}}{{card|diamond|4|50px}}{{card|club|4|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|spade|A|50px}}{{card|heart|A|50px}}{{card|diamond|A|50px}}{{card|spade|3|50px}}{{card|diamond|3|50px}} }} フルハウスは簡単に言えば、{{cards|3c|3s|3d|6c|6h|}} のように手札の5枚でワンペアとスリーカードを同時に成立させる役である。 フルハウス同士の強弱は、まず3枚組の強弱を比較する。たとえば、{{cards|7s|7h|7d|4s|4c}} は {{cards|6s|6h|6d|As|Ac}} より強い。共通カードも[[ワイルドカード (トランプ)|ワイルドカード]]もなければここで決まる。3枚組が同じ数だった場合、残ったペアを比較する。たとえば、{{cards|5h|5d|5s|qh|qc}} は {{cards|5c|5d|5s|Js|jd}}よりも強い。これも同じだった場合は引き分けである。 フルハウスの手札は、"''3枚組の数'' full of ''ペアの数''" または "''3枚組の数'' over ''ペアの数''" という形で呼ばれることがある。たとえば、{{cards|qc|qd|qs|9h|9c}} という手は "Queens full of nines", "Queens over nines" またはもっと簡単に "Queens full" と呼ばれる。 フルハウスには、3744通りの組み合わせがある。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {C_{13}^1 C_4^3 \cdot C_{12}^1 C_4^2} {2{,}598{,}960} = \frac{13 \cdot 4 \times 12 \cdot 6}{2{,}598{,}960} \approx 0.14\% </math>. {{clear}} === フラッシュ === {{Imageframe|width=250|caption=フラッシュの例|align=right |content= {{card|heart|A|50px}}{{card|heart|Q|50px}}{{card|heart|10|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|heart|3|50px}}<br/>'''上が勝ち'''<br/>{{card|spade|K|50px}}{{card|spade|Q|50px}}{{card|spade|J|50px}}{{card|spade|9|50px}}{{card|spade|6|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|diamond|A|50px}}{{card|diamond|K|50px}}{{card|diamond|7|50px}}{{card|diamond|6|50px}}{{card|diamond|2|50px}}<br/>'''上が勝ち'''<br/>{{card|heart|A|50px}}{{card|heart|Q|50px}}{{card|heart|10|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|heart|3|50px}} }} フラッシュは、{{cards|qc|tc|7c|6c|4c}} のように同じ[[スート]]のカード5枚で構成される役である。もし5枚のカードが連続していた場合、[[#ストレートフラッシュ|ストレートフラッシュ]]という上位の役になる。 フラッシュ同士の強弱の決め方は[[#ハイカード|ハイカード]]と同じである。すなわち、それぞれのもっとも強い札が強い方が強い。1番強いカードが同じだった場合、2番目・3番目と順に強弱が決まるまでくらべる。全て同じ数だったら引き分けである。スートの種類は強弱には関係ない。 フラッシュの手は、その最大のカードを追加して呼ぶこともある。たとえば、{{cards|qd|9d|7d|4d|3d}} という手は「クイーン-ハイ フラッシュ」と呼ばれる。2枚目も重要なときには、{{cards|ks|ts|5s|3s|2s}} を「キング-10-ハイ フラッシュ」または「キング-10 フラッシュ」、{{cards|kh|qh|9h|5h|4h}} を「キング-クイーン-ハイ フラッシュ」のように、2枚目のカードを含めて呼ぶこともある。共通カードを使用する場合には、手札のカードを言う場合もある。たとえば、共通カードが {{cards|ac|10c|7h|6c|2c}} で、手札が {{cards|qc|jd}} の場合「クイーン-ハイ フラッシュ<!--最大のカードを言う場合はエース-ハイ フラッシュ-->」という。 フラッシュには5148通りの組み合わせがある(ストレートフラッシュの40通りは含まない)。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {4 \cdot C_{13}^5 - 40} {2{,}598{,}960} = \frac {4 \cdot 1{,}287 - 40} {2{,}598{,}960} = \frac {5{,}108} {2{,}598{,}960} \approx 0.20\% </math> {{clear}} === ストレート === {{Imageframe|width=250|caption=ストレートの例|align=left |content= {{card|spade|8|50px}}{{card|spade|7|50px}}{{card|heart|6|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|spade|4|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|diamond|6|50px}}{{card|spade|5|50px}}{{card|diamond|4|50px}}{{card|heart|3|50px}}{{card|club|2|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|spade|8|50px}}{{card|spade|7|50px}}{{card|heart|6|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|spade|4|50px}}<br/>'''引き分け'''<br/>{{card|heart|8|50px}}{{card|diamond|7|50px}}{{card|club|6|50px}}{{card|club|5|50px}}{{card|heart|4|50px}} }} ストレートは、{{cards|Qc|Js|Ts|9h|8h}} のように数字が連続した5枚のカードによって構成される役である。5枚の[[スート]]がすべて同じ場合は、[[#ストレートフラッシュ|ストレートフラッシュ]]という上位の役となる。 ストレート同士の強弱は、最上位のカードの強弱で決まる。同じ数で始まる場合は引き分けである。スートの強弱や枚数は考慮しない。 ストレートは、最上位のカードを添えて呼ばれる場合がある。たとえば、{{cards|tc|9d|8h|7c|6s}} は「10-ハイ ストレート」などと呼ばれる。 {{cards|Ac|Kc|Qd|Js|Ts}} のような「A-ハイ ストレート」(Broadway とも呼ばれる<ref>{{cite web|url=https://pokertips.org/en/term/broadway/|accessdate=2011-08-21|title=Glossary|website=PokerTips.org}}</ref>)は、{{cards|kh|qs|jh|th|9c}} のような「K-ハイ ストレート」よりも上位であり、ストレートの中で最も強い。同じAを含むストレートでも {{cards|5s|4d|3d|2s|Ah}} は「5-ハイ ストレート」(Wheelとも呼ばれる<ref>{{cite web|url=https://pokertips.org/en/term/wheel/|accessdate=2011-08-21|title=Glossary|publisher=PokerTips.org}}</ref>)は、ストレートの中で最も弱い。Aが使用できるのはこの2種類のみであり、{{cards|3c|2d|ah|ks|qc}} のように 2-A-K の組み合わせを含むものはストレートとみなされない。 ストレートには10200通りの組み合わせがある(ストレートフラッシュの40通りは含まない)。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {10 \cdot 4^5 - 40} {2{,}598{,}960} = \frac {10{,}200} {2{,}598{,}960} \approx 0.39\% </math> なお確率をフラッシュと比べた場合、上記の場合ではストレートはフラッシュより倍近く確率が高いが、すでに4枚揃っていて後1枚で役が完成するという状況では、フラッシュの方が揃う確率は高い。 {{clear}} === スリー・オブ・ア・カインド === {{Imageframe|width=250|caption=スリー・オブ・ア・カインドの例|align=right |content= {{card|spade|Q|50px}}{{card|club|Q|50px}}{{card|diamond|Q|50px}}{{card|spade|5|50px}}{{card|club|3|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|club|5|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|diamond|5|50px}}{{card|diamond|Q|50px}}{{card|club|10|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|club|8|50px}}{{card|heart|8|50px}}{{card|diamond|8|50px}}{{card|club|A|50px}}{{card|diamond|2|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|spade|8|50px}}{{card|heart|8|50px}}{{card|diamond|8|50px}}{{card|spade|5|50px}}{{card|club|3|50px}} }} スリー・オブ・ア・カインドは、{{cards|2d|2s|2c|ks|6h}} のように、同じ数字の札3枚と数字の違う2枚の札から構成される役である。残りの2枚が同じ数の場合は[[#フルハウス|フルハウス]]という上位の役になる。日本では'''スリーカード'''、[[新大陸]]ではトリップス(trips)・セット(set)とも呼ばれる。[[テキサス・ホールデム]]などの[[フロップ・ポーカー]]において「セット」と呼ばれるのは、手札2枚と場札1枚で同じ数字が3枚そろう場合に限られる<ref>{{cite book|first=David|last=Sklansky|title=Small Stakes Hold 'Em|edition=1|page=127}}</ref>。 スリー・オブ・ア・カインドの強弱は、3枚そろっている札の強弱で決まる。たとえば、{{cards|qs|qh|qd|7s|4c}} は {{cards|js|jc|jd|ad|kc}} よりも強い。もし3枚のカードが同じ場合、残った2枚を強い順に比較する。たとえば、{{cards|4d|4c|4s|9d|2c}} は {{cards|4d|4c|4s|8c|7d}} よりも強い。これらも同じ数だった場合は引き分けである。 スリー・オブ・ア・カインドには54912通りの組み合わせがある。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {C_{13}^1 C_4^3 \cdot C_{12}^2 C_4^1 C_4^1} {C_{52}^5} = \frac {13 \cdot 4 \cdot 66 \cdot 4 \cdot 4} {2{,}598{,}960} = \frac {54{,}912} {2{,}598{,}960} \approx 2.1\% </math> {{clear}} === ツーペア === {{Imageframe|width=250|caption=ツーペアの例|align=left |content= {{card|heart|K|50px}}{{card|diamond|K|50px}}{{card|club|2|50px}}{{card|diamond|2|50px}}{{card|heart|J|50px}}<br/>'''上が勝ち'''<br/>{{card|diamond|J|50px}}{{card|spade|J|50px}}{{card|spade|10|50px}}{{card|club|10|50px}}{{card|spade|9|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|club|9|50px}}{{card|diamond|9|50px}}{{card|diamond|7|50px}}{{card|spade|7|50px}}{{card|heart|6|50px}}<br/>'''上が勝ち'''<br/>{{card|heart|9|50px}}{{card|spade|9|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|diamond|5|50px}}{{card|club|K|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|spade|4|50px}}{{card|club|4|50px}}{{card|spade|3|50px}}{{card|heart|3|50px}}{{card|diamond|K|50px}}<br/>'''上が勝ち'''<br/>{{card|heart|4|50px}}{{card|diamond|4|50px}}{{card|diamond|3|50px}}{{card|club|3|50px}}{{card|spade|10|50px}} }} ツーペアは、{{cards|jh|jc|4c|4s|9h}} のように、同じ数の2枚組を2組と他のカード1枚で構成された手札の5枚でワンペアを2組成立させる役である。 ツーペア同士の強弱は、大きい方のペアの数字・小さいペアの数字・残り1枚の順に比べる。たとえば、{{cards|ts|tc|8h|8c|4s}} は {{cards|8h|8c|4s|4c|10s}} よりも強く、{{cards|ts|tc|8h|8c|4s}} は {{cards|ts|tc|4s|4h|8h}} よりも強く、{{cards|ts|tc|8h|8c|ad}} は {{cards|ts|tc|8h|8c|4s}} よりも強い。全て同じの場合は引き分けになる。 ツーペアをペアの数字で呼ぶことがある。この場合、強い数字を先に言う。たとえば、{{cards|kc|kd|9s|9h|5h}} を "Kings over nines", "Kings and nines" などと呼ぶ。9のペアが重要でないときには単に "Kings up" という場合もある。 ツーペアには123,552通りの組み合わせがある。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {C_{13}^2 \cdot C_4^2 C_4^2 \cdot C_{44}^1} {C_{52}^5} = \frac {78 \cdot 6 \cdot 6 \cdot 44} {2{,}598{,}960} = \frac {123{,}552} {2{,}598{,}960} \approx 4.75\% </math> {{clear}} === ワンペア === {{Imageframe|width=250|caption=ワンペアの例|align=right |content= {{card|club|10|50px}}{{card|spade|10|50px}}{{card|spade|6|50px}}{{card|heart|4|50px}}{{card|heart|2|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|heart|9|50px}}{{card|club|9|50px}}{{card|heart|A|50px}}{{card|diamond|Q|50px}}{{card|diamond|10|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|diamond|2|50px}}{{card|heart|2|50px}}{{card|spade|8|50px}}{{card|club|5|50px}}{{card|club|4|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|club|2|50px}}{{card|spade|2|50px}}{{card|club|8|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|heart|3|50px}} }} ワンペアは、{{cards|4h|4s|ks|td|5s}} のように、同じ数字の2枚組とそれぞれ異なった数字の札3枚によって構成される役である。 ワンペア同士の強弱は、まずペアの数字を比較する。同じだった場合には残ったカードを順に比較する。全て同じなら引き分けとなる。 ワンペアには1098240通りの組み合わせがある。ランダムに選んだ5枚のカードでこの役ができる確率は以下の通りである。 <math>\frac {C_{13}^1 C_4^2 \cdot (C_{12}^3 \cdot 4^3)} {C_{52}^5} = \frac {13 \cdot 6 \cdot (220 \cdot 64)} {2{,}598{,}960} = \frac {1{,}098{,}240} {2{,}598{,}960} \approx 42.25\% </math> {{clear}} === ハイカード === {{Imageframe|width=250|caption=ハイカードの例|align=left |content= {{card|diamond|A|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|spade|9|50px}}{{card|club|5|50px}}{{card|club|4|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|club|K|50px}}{{card|diamond|Q|50px}}{{card|club|J|50px}}{{card|heart|8|50px}}{{card|heart|7|50px}} <hr style="margin-top:0.7em;"/><hr style="margin-bottom:0.7em;"/> {{card|club|A|50px}}{{card|club|Q|50px}}{{card|diamond|7|50px}}{{card|heart|5|50px}}{{card|club|2|50px}}<br/>'''上の勝ち'''<br/>{{card|diamond|A|50px}}{{card|diamond|10|50px}}{{card|spade|9|50px}}{{card|club|5|50px}}{{card|club|4|50px}} }} ハイカードまたは'''ノーペア'''は、{{cards|kh|jc|8c|7d|3s}} のように上述の役が1つも成立しない手である。 ハイカード同士の強弱は、個々のカードを強い順に比較することで決定される。 ハイカードは、「K-ハイ」「A-Q-ハイ」のように上位のカードによって呼ばれることがある。また、"garbage"・「ブタ」といった否定的な言葉で呼ばれることもある。 ルール上最も弱い手は、{{cards|7s|5c|4d|3d|2c}} のような 7-5-4-3-2 の組み合わせである。6以下のみの組み合わせの場合、{{cards|6d|5c|4s|3d|2h}} のようなストレートになるか {{cards|6d|5c|4s|3d|ah}} のようなAを含む手になる。 52枚から5枚を選ぶ2598960通りの組み合わせのうち、1302540通りがハイカードになる。この確率は以下のようになる。 <math>\frac {1{,}302{,}540} {2{,}598{,}960} \approx 50\% </math> {{clear}} == 確率 == === 5枚のときの確率 === 各項であげた確率を再掲する。 {| class="wikitable" |- !役!!組み合わせ!!確率 |- |([[#ストレートフラッシュ|ロイヤルストレートフラッシュ]]) |align=right|4||{{0}}{{0}}0.00015% |- |[[#ストレートフラッシュ|ストレートフラッシュ]] |align=right|36+4||{{0}}{{0}}0.0015% |- |[[#フォー・オブ・ア・カインド|フォー・オブ・ア・カインド]] |align=right|624||{{0}}{{0}}0.024% |- |[[#フルハウス|フルハウス]] |align=right|3744||{{0}}{{0}}0.14% |- |[[#フラッシュ|フラッシュ]] |align=right|5108||{{0}}{{0}}0.20% |- |[[#ストレート|ストレート]] |align=right|10200||{{0}}{{0}}0.39% |- |[[#スリー・オブ・ア・カインド|スリー・オブ・ア・カインド]] |align=right|54912||{{0}}{{0}}2.1% |- |[[#ツーペア|ツーペア]] |align=right|123552||{{0}}{{0}}4.75% |- |[[#ワンペア|ワンペア]] |align=right|1098240||{{0}}42.25% |- |[[#ハイカード|ハイカード]] |align=right|1302540||{{0}}50% |- |合計 |align=right|2598960||100% |} === ワイルドカードを含む場合の確率 === ワイルドカードを含む場合、高い手ができる確率が上がる。 ここでは、ジョーカーをワイルドカードとして使用したときの確率を2つあげる。 ジョーカー1枚を含む53枚から5枚を取る組み合わせは2869685通りである。 ファイブ・オブ・ア・カインドは、同じ数字4枚とワイルドカードで構成される役である。この役の組み合わせ総数は13通りであり、ストレートフラッシュよりも難度が高い。この役ができる確率は 0.00045% である。この役はストレートフラッシュより上位の役となるが、ジョーカー抜きのロイヤルストレートフラッシュをその上に設定することもある。 ジョーカーの入ったツーペアは、通常存在しない。「ペア2組+ジョーカー」はフルハウスであり、「ペアと異なった数字2枚+ジョーカー」はスリー・オブ・ア・カインドとみなされるからである。後者の組み合わせ総数は82368通りあり、これを加味するとスリー・オブ・ア・カインドができる確率(4.8%)がツーペアができる確率(4.3%)を上回ってしまう。 === 7枚のときの確率 === [[セブンカード・スタッド]]や[[テキサス・ホールデム]]のように、7枚のカードから5枚を選ぶ場合の確率は以下のようになる。 {| class="wikitable" |- !役!!組み合わせ!!確率 |- |[[#ストレートフラッシュ|ストレートフラッシュ]] |align=right|4324+37260||{{0}}{{0}}0.031% |- |[[#フォー・オブ・ア・カインド|フォー・オブ・ア・カインド]] |align=right|224848||{{0}}{{0}}0.17% |- |[[#フルハウス|フルハウス]] |align=right|3473184||{{0}}{{0}}2.6% |- |[[#フラッシュ|フラッシュ]] |align=right|4047644||{{0}}{{0}}3.0% |- |[[#ストレート|ストレート]] |align=right|6180020||{{0}}{{0}}4.6% |- |[[#スリー・オブ・ア・カインド|スリー・オブ・ア・カインド]] |align=right|6461620||{{0}}{{0}}4.8% |- |[[#ツーペア|ツーペア]] |align=right|31433400||{{0}}23.5% |- |[[#ワンペア|ワンペア]] |align=right|58627800||{{0}}43.8% |- |[[#ハイカード|ハイカード]] |align=right|23294460||{{0}}17.4% |- style="background-color:#e6e6e6;" | 合計 |align=right|133784560||100% |} == 脚注 == {{reflist|group=Note}} {{reflist}} <!-- {{refbegin}} * {{cite book|title=The Poker Encyclopedia|author = Elkan Allan & Hannah Mackay|publisher=Anova|date=2007-10-18|isbn=1906032092}} * {{cite book | title = The Poker Player's Bible | first = Lou | last = Krieger | publisher = Struik | year = 2006 | isbn = 9781770074699 | page = 249 }} *{{cite book | title = The Rules of Neighborhood Poker According to Hoyle | last = Wolpin | first = Stewart | publisher = New Chapter Press | year = 1990 | isbn = 9780942257199 | page = 335 }} {{refend}} --> == 関連項目 == *[[ポーカー]] ==外部リンク== <!-- *[[commons:Image:PokerHandRankings.pdf|Printable chart of poker hand rankings]] ([[.pdf]] format) --> * [https://poker-lab.jp/hands-ranking/ ポーカーの役について] {{デフォルトソート:ほおかあはんとのいちらん}} [[Category:ポーカー]] [[Category:カードゲーム関連の一覧]]
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