マッハメーターのソースを表示

[[File:Machmeter.SVG|thumb|right|マッハ数0.83を読み取るマッハメーターのイラスト。]]
[[File:FAA-8083-3A_Fig_15-8.PNG|thumb|right|一般的なジェット機では、対気速度計とマッハメーターを1つの計器にまとめ、対気速度およびマッハ数を示す同心円状のインジケータを搭載している。]]
'''マッハメーター'''（まっはめーたー、{{lang-en|Machmeter}}）は、[[航空機]]の[[ピトー管|ピトー]]静圧系統（{{lang-en|pitot-static system}}）に連なる[[航空計器]]。航空機の場所の[[音速]]に対する{{仮リンク|真の対気速度|en|True airspeed}}の[[比]]、すなわち[[マッハ数]]と呼ばれる[[無次元量]]を示す。
マッハメーターでは、これを[[十進法|小数]]で表示し、マッハ数1の音速で飛行する航空機は、「''Mach&nbsp;1''」と表示される。

== 使用方法 ==
[[遷音速]]飛行中の航空機が音速に近づくと、最初に[[臨界マッハ数]]に到達する。このときに機体表面の低圧領域を流れる空気が局所的に音速に達し、[[衝撃波]]が形成される。この状態で[[対気速度#指示対気速度（IAS）|指示対気速度]]は、周囲温度によって変化し、さらに高度によっても変化する。したがって、指示対気速度は、差し迫った問題をパイロットに警告するには十分ではないが、マッハ数は有用であり、ほとんどの高速航空機は最大動作マッハ数（'''M<sub>MO</sub>''' とも呼ばれる）に制限されている。

たとえば、'''M<sub>MO</sub>''' がマッハ 0.83の場合、高度{{cvt|30000|ft|m|sigfig=2|order=flip}}では、[[国際標準大気]]での音速は{{convert|590|kn|km/h|0|order=flip}}であり、M<sub>MO</sub>での真の対気速度は {{convert|489|kn|km/h|0|order=flip}}である。音速は気温とともに増加するため、空気が{{cvt|30000|ft|m|sigfig=2|order=flip}}よりもはるかに暖かい{{cvt|10000|ft|m|sigfig=1|order=flip}} でのマッハ 0.83では、M<sub>MO</sub>での真の対気速度は{{cvt|530|kn|km/h|0|order=flip}}となる。

== 動作 ==
最新の電子マッハメーターは、ピトー管からの入力を使用して計算を行う[[エア・データ・コンピュータ]]システムからの情報を使用する。一部の古い機械式マッハメーターは、高度[[アネロイド気圧計|アネロイド]]と対気速度カプセルを使用しており、ピトー静圧をマッハ数に変換するが、計器誤差と位置誤差がある。

== 較正 ==
亜音速流では、マッハメーターは以下に従って[[較正]]できる。

:<math>
{M}=\sqrt{5\left[\left(\frac{q_c}{p}+1\right)^\frac{2}{7}-1\right]}\,
or, 
{M}=\sqrt{5\left[\left(\frac{p_t}{p}\right)^\frac{2}{7}-1\right]}\,
</math>
ここで:
:<math>\ M\,</math> は、[[マッハ数]]
:''q<sub>c</sub>'' は、衝撃圧([[動圧]])
:<math>\ p</math> は、[[静圧]]
:[[比熱比|比熱の比率]]と仮定すると

ピトー管に衝撃波が発生した場合、必要な式はレイリーの超音速ピトー公式から導き出され反復的に解かれる。

:<math>{M}=0.88128485\sqrt{\frac{p_t}{p}\left(1-\frac{1}{[7M^2]}\right)^\frac{5}{2}}</math>
ここで:
:<math>\ p_t</math>は、通常の衝撃の後方で計測された全圧（{{仮リンク|停滞圧力|en|Stagnation pressure}}）。

必要な入力は全圧と静圧。気温の入力は不要。

== 関連項目 ==
* [[航空計器]]
* [[対気速度計]]
* [[マッハ数]]

== 脚注 ==
{{Reflist}}
*{{cite book
 | title = Instrument Flying Handbook
 | date = 2005-11-25
 | publisher = U.S. Federal Aviation Administration
 | location = U.S. Government Printing Office, Washington D.C.
 | id = FAA-H-8083-15
 | pages = 3–8 <!--  | url = http://www.faa.gov/library/manuals/aviation/instrument_flying_handbook/ -->
 }}
*{{cite book
 |title       = Instrument Flying Handbook
 |date        = 2007
 |publisher   = U.S. Federal Aviation Administration
 |location    = U.S. Government Printing Office, Washington D.C.
 |id          = FAA-H-8083-15A
 |pages       = 3–10
 |url         = http://www.faa.gov/library/manuals/aviation/instrument_flying_handbook/
 |url-status     = dead
 |archive-url  = https://web.archive.org/web/20080422015034/http://www.faa.gov/library/manuals/aviation/instrument_flying_handbook/
 |archive-date = 2008-04-22
 }}

{{USGovernment|url=http://www.faa.gov/library/manuals/aviation/instrument_flying_handbook/|title=Instrument Flying Handbook}}

== 外部リンク ==
* [https://www.skybrary.aero/articles/machmeter マッハメーター（skybrary）]{{en icon}}

{{航空計器}}
{{航空機部品および航空機システム}}

{{DEFAULTSORT:めえたあ}}
[[Category:航空計器]]
[[Category:計測機器]]
[[Category:航空スタブ]]