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ヨウ素価
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'''ヨウ素価'''(ヨウそか)は、[[化学物質]]を評価する数値のひとつ。対象となる物質100グラムと反応する[[ハロゲン]]の量を、[[ヨウ素]]のグラム数に換算してあらわす。[[油脂]]や[[バイオディーゼル]]などの性状評価に用いられる。 == 概要 == [[有機化合物]]中の炭素炭素二重結合(C=C結合)は反応性が高く、[[空気]]によって[[酸化]]され変質しやすいため、その含有量は化学製品の性質に大きな影響を与える。ヨウ素価は、主に天然由来の複雑な[[混合物]]に含まれるC=C結合の数を比較するために使用される。 [[ヨウ素]]は化学物質中のC=C結合に容易に[[付加反応]]するため、試料と混合して消費される量を調べれば、その試料に含まれるC=C結合のおよその割合を知ることができる。ヨウ素価は化学的な構造や組成のわからない[[混合物]]であっても簡単に求められるため、化学品の評価手法として工業的によく用いられており、なかでも[[油脂]]はヨウ素価の値によって[[乾性油]]・[[半乾性油]]・[[不乾性油]]に分類されている。乾性油はヨウ素価130以上、半乾性油は100-130、不乾性油は100以下のものを指す。 [[純物質]]のヨウ素価は[[分子構造]]から計算して求めることができる。例えば、オレイン酸メチル([[モル質量]] 296.49 g/mol)は構造中にひとつのC=C結合をもつため、1分子あたり1つのヨウ素分子(モル質量 253.81 g/mol)が結合できる。したがって、100グラム = 0.337 mol のオレイン酸メチルには、0.337 mol = 85.5グラムのヨウ素が付加でき、これがオレイン酸メチルのヨウ素価となる。 == 方法 == ヨウ素価は、測定試料に対して過剰のヨウ素を加えて完全に反応させ、残ったヨウ素の量を酸化還元滴定によって定量すれば求められる。ただし、実際にはヨウ素単体では反応性が十分ではないため、試薬として[[一塩化ヨウ素]]を用いる'''ウィイス法''' (Wijs method) または[[臭化ヨウ素]]を用いる'''ハヌス法''' (Hanus method) が広く採用されている。ヨウ素価の標準試験方法は、[[ASTM]]<ref>ASTM D1959-97 Standard Test Method for Iodine Value of Drying Oils and Fatty Acids (Withdrawn 2006) [http://www.astm.org/cgi-bin/SoftCart.exe/DATABASE.CART/WITHDRAWN/D1959.htm?E+mystore]</ref><ref> ASTM D2075-92(1998) Standard Test Method for Iodine Value of Fatty Amines, Amidoamines, and Diamines (Withdrawn 2007)[http://www.astm.org/cgi-bin/SoftCart.exe/DATABASE.CART/WITHDRAWN/D2075.htm?E+mystore] </ref><ref>ASTM D5768-02 Standard Test Method for Determination of Iodine Value of Tall Oil Fatty Acids [http://www.astm.org/cgi-bin/SoftCart.exe/DATABASE.CART/HISTORICAL/D5768-02.htm?E+mystore]</ref><ref>ASTM D5902-96(2001) Standard Test Method for Rubber-Determination of Residual Unsaturation in Hydrogenated Nitrile Rubber (HNBR) by Iodine Value [http://www.astm.org/cgi-bin/SoftCart.exe/DATABASE.CART/HISTORICAL/D5902-96R01.htm?L+mystore+fdbp4657+1174737013] </ref>、[[ドイツ工業規格|DIN]]<ref>DIN 53241-1:1995, "Determination of iodine value by methods using Wijs solution (FOREIGN STANDARD)"</ref>、[[日本工業規格|JIS]]<ref>JIS K 0070:1992, "化学製品の酸価,けん化価,エステル価,よう素価,水酸基価及び不けん化物の試験方法" [http://www.webstore.jsa.or.jp/webstore/Com/FlowControl.jsp?lang=jp&bunsyoId=JIS+K+0070%3A1992&dantaiCd=JIS&status=1&pageNo=0] </ref>などで規定されている。 おおまかな測定手順は次のようになる<ref>第十四改正日本薬局方 一般試験法 65. 油脂試験法 [https://jpdb.nihs.go.jp/jp14/pdf/0099-1.pdf]</ref>。まず測定試料を正確に秤量し、[[シクロヘキサン]]のようなヨウ素と反応しない有機溶媒を加えて希釈する。次に'''ウィイス試薬'''(一塩化ヨウ素の[[酢酸]]溶液)または'''ハヌス試薬'''(臭化ヨウ素の酢酸溶液)を加えてよく振り混ぜ、30分から1時間程度放置して反応を進行させる。ここに過剰量の[[ヨウ化カリウム]]水溶液を加えると、未反応のヨウ素が遊離して[[三ヨウ化物イオン]]を形成し水相へ移動する。微量の[[デンプン]]を加えて[[ヨウ素デンプン反応]]によって[[藍色]]に呈色させ、色が消失するまで[[チオ硫酸ナトリウム]]水溶液を徐々に滴下する。当量を越えると下記の[[酸化還元反応]]によってヨウ素がなくなり藍色が消失する。 :<math> \rm Na_2S_2O_3 + 4I_2 + 5H_2O \longrightarrow 2NaI + 2H_2SO_4 + 6HI </math> 当量点に達するまでに使用したチオ硫酸ナトリウムの量から、反応に使われなかったヨウ素量を算出する。同様にして試料が無い系で[[対照実験]]を行ってウィイス試薬またはハヌス試薬に元々含まれていたヨウ素量を求め、試料の有無による差分から反応に使われたヨウ素量を求める。 C=C結合が[[赤外活性]]であることを利用して、[[赤外分光法]]によってもヨウ素価を概算することができる<ref>"Determination of the Iodine Value of Selected Oils: An Experiment Combining FTIR Spectroscopy with Iodometric Titrations", E. Eugene Gooch, ''Chem. Educator'' '''2001''', 6, 79. [http://www.springerlink.com/content/r714x5r73hl4207r/]</ref>。ただし、同試料であっても適用する方法によって結果に差が生じることがある。 == 参考文献 == {{reflist}} <!--Wanted! == 歴史 == --> == 外部リンク == * {{Kotobank}} {{DEFAULTSORT:ようそか}} [[Category:油脂]] [[Category:分析化学]] [[Category:ヨウ素]]
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