ラクトースオペロンのソースを表示
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ラクトースオペロン
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[[File:Lac Operon.svg|thumb|400px|図1. ラクトースオペロンの概略図。上は負の制御、下は正の制御時。<br />'''1:RNAポリメラーゼ、2:''lac'' リプレッサー、3:プロモーター、''4'':オペレーター、5:ラクトース、6: ''lacZ''、7: l''acY''、8: ''lacA''.''']] '''ラクトースオペロン'''(lactose operon)とは、''' [[ラクトース]] '''(乳糖 lactose)分解に関与する一連の遺伝子の集合[[オペロン]]で、[[リプレッサー]]と[[オペレーター (生物学)|オペレーター]]により [[転写]]が支配されている。'''''lac'' オペロン''' ''lac'' operon とも表記する。''lac'' はラックと読む。 1961年の[[フランソワ・ジャコブ]]と[[ジャック・モノー]]による[[大腸菌]]のラクトースオペロンに関する研究と、その際に提唱された[[オペロン]]説は、遺伝子発現の調節に関する研究の大きな転換点となった。 ==ラクトースオペロンの構造== '''オペロン'''には、[[タンパク質]]をコードした'''[[構造遺伝子]]''' structural gene およびそれらの発現を制御する '''[[調節遺伝子]]''' regulator gene があるが、このページではその例の一つを解説する。ラクトースオペロンは''lacZYA''ともいわれるが、これはラクトースオペロンがラクトース[[代謝]]系の3つの構造遺伝子''lacZ''、''lacY''、''lacA''から構成されているためである。 *''lacZ'':'''[[β-ガラクトシダーゼ]]''' beta-galactosidase ([http://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?ec:3.2.1.23 EC 3.2.1.23], [http://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?reaction+R01100+R01105+R01678+R03355+R04633+R04783+R05112+R05994+R06010+R06098+R06099+R06114+R06144+R06202+R07807 反応])(LacZ)をコードする遺伝子である。β-ガラクトシダーゼの活性型は約500 [[kDa]]の[[二量体|四量体]]の酵素である。この酵素は二単糖の[[β-ガラクトシド]]を単糖に分解する。たとえば、ラクトースは[[グルコース]]と[[ガラクトース]]に分解される<ref group='注釈' name='sugar' />。{{main|LacZ}} *''lacY'':[[β-ガラクトシドパーミアーゼ]] galactoside permease (LacY)をコードする遺伝子である。β-ガラクトシドパーミアーゼは30 kDaの[[膜タンパク質#膜結合性たんぱく質|膜結合性タンパク質]]で、[[膜輸送体|膜輸送系]]を構成する。β-[[ガラクトシド]]を細胞内に取り込む。 *''lacA'':[[ガラクトシドアセチルトランスフェラーゼ]] galactoside transacetylase (トランスアセチラーゼとも)([http://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?ec:2.3.1.18 EC 2.3.1.18], [http://www.genome.jp/dbget-bin/www_bget?reaction+R02616 反応])(LacA)をコードする遺伝子である。ガラクトシドアセチルトランスフェラーゼは[[アセチルCoA]]からβ-ガラクトシドの6位の炭素に[[アセチル基]]を転移させる酵素である。ラクトース代謝における役割ははっきりしていないが、β-ガラクトシドパーミアーゼの運搬に紛れ込む別の物質を無毒化するらしい<ref name='stryer883' />。通常の遺伝子の[[開始コドン]]はAUGであるが、''lacA''の開始コドンはUUGである。ただし、通常の[[原核生物]]の開始コドンと同様に[[N-ホルミルメチオニン|''N''-ホルミルメチオニン]][[残基]]を指定している。 この3つの遺伝子はひとかたまりの転写単位であるオペロンとして丸ごと転写されるポリシストロニック・オペロンを形成しており、一つの[[伝令RNA]](mRNA)中に3つの遺伝子に由来する配列を含む。一本のmRNA中の[[コーディング領域]]はそれぞれ'''シストロン''' cistron と呼ばれ、ラクトースオペロン中のシストロンは(ほかのオペロン同様に)、別々に[[翻訳 (生物学)|翻訳]]される。 一方、転写頻度を決定する調節遺伝子は''lacP''([[プロモーター]]配列)、''lacO''([[オペレーター]]配列)とプロモータ上流に存在するCAP結合部位の三つである。一般に、オペロンの制御様式は2つに分けられる。転写されないようにする'''負の制御'''と転写を促進する'''正の制御'''で、関与するタンパク質もそれぞれ'''リプレッサー'''と'''アクチベーター'''と異なっている。ラクトースオペロンの[[リプレッサー]]は'''''lac'' リプレッサー'''(LacI)で''lacI''にコードされており、オペレーター配列に結合する。転写を始めるRNAポリメラーゼはプロモーターに結合する必要があり、''lac'' リプレッサーはこれを妨害することで負の制御をおこなっている。一方、'''アクチベーター'''はCAP-cAMP複合体であり、プロモーター上流のCAP結合部位に結合することにより、RNAポリメラーゼのプロモーターへの結合を促進する。なお、通常の遺伝子の[[開始コドン]]はAUGであるが、''lacI''の開始コドンはGUGである。 [[Image:lac operon1.png]] 図2. 左のPromoter:''lacI'' のプロモーター、''lacI'' :''lac'' リプレッサーの遺伝子、左のTerminator:''lacI'' の[[ターミネーター (遺伝学)|ターミネーター]](転写を終了させる配列)、右のPromoter:ラクトースオペロンのプロモーター、Operator:ラクトースオペロンのオペレーター、''lacZ''、''lacY''、''lacA''、右のTerminator:ラクトースオペロンのターミネーター [[大腸菌]]の主な[[炭素源]]は[[グルコース]]である。しかし、グルコースが欠乏する場合は、普段代謝しないラクトースを利用する。そんな事態の対処として''lac''オペロンを[[転写]]・[[翻訳]]させるための負と正の制御系が存在する。 ==負の制御== [[Image:LacI Dimer Structure Annotated.png|thumb|right|300px|図3. LacI 二量体の結晶構造。2つの単量体(赤と青)は調節部位(Regulatory domain)を持ち、オペレーターに結合することで負の制御をする。それぞれDNA結合用(DNA-binding domain)とコアとなるドメインを持ち、互いに鎖部分(Linker)でつながっている。四量体化させるC末端[[二重らせん|ヘリックス]](Tetramerization region)は表示していない。''lac'' リプレッサーLacIはONPF(緑)とオペレーター(Operator DNA:金色)とで複合体を成している。]] [[File:Annotated Theoretical Model of Bound Tetrameric Lac Repressor.png|thumb|right|300px|図4. DNAに結合した四量体''lac'' リプレッサーLacIの構造予測。2つの二量体(赤と青および緑と橙)はそれぞれ異なるオペレーター(Two operator DNA sequences bound)に結合する。また、四量体化領域(Tetramerization region)により2つは組み合う。これにより、四量体''lac'' リプレッサーはDNAを歪め、[[ループ]]を形成する。]] '''負の制御''' negative control とは、遺伝子が転写されないよう'''抑制''' repress する機構である。ラクトースオペロンの場合、'''''lacI'' 遺伝子''' ''lacI'' gene のコードする'''''lac'' リプレッサー''' ''lac'' repressor (LacI)というタンパク質が担う。また、ラクトースとその変異体といった種々の[[糖質]]も'''カタボライト抑制'''を行う。 ===''lac'' リプレッサー=== ''lac'' リプレッサー(LacI)は38 kDaの同じポリペプチドからなる[[四量体]]<ref name='ben260' />で、機能的には2つの二量体である。構成単位の[[単量体]]については、1~59番のアミノ酸は'''ヘッドピース''' headpiece と呼ばれるDNA結合ドメインであり、残りの部分は'''コア'''という。ヘッドピースは[[トリプシン]][[消化]]で切り離すことができる<ref name='ben268' />。N末端([[アミノ末端]])のDNA結合[[モチーフ]]は[[ヘリックスターンヘリックス]]だ。コアはコアドメイン1と2に分かれ、どちらも共通の構造を持つ。それは、両側を2つずつの[[αヘリックス]]に挟まれた、6枚の並んだ[[βシート]]である<ref name='ben268' />。この領域はコアドメイン1と2で活性化因子を挟み込むためのくぼみを作る。結合の意味は[[#アロステリック調節]]の項で紹介する。C末端([[カルボキシル末端]])には7[[アミノ酸|残基]]離れた2つの[[ロイシン反復配列]]を含むαヘスがある<ref name='ben268' />。これは[[オリゴマー]]形成ドメインで、4つの単量体が集結する際に結合させ合う。 二量体について説明する。コアのN末端側部分、活性化因子がはまり込むくぼみの縁部分、疎水性コアドメインの各結合で接触を保つ<ref name='ben268' />。互いのC末端領域は平行になるよう突き出す<ref name='ben268' />。反対側でヘッドピースは集まっている<ref name='ben268' />。二量体が2つ出会い、四量体を形成するが、そのとき結合させるのがC末端のαヘリックスの束だ。 ''lac'' リプレッサーLacIは[[プロモーター]]の下流すぐにある'''''lac'' オペレーター''' operator (''lac''O)に結合する。オペレーターには主力と補助が存在し、2つの[[サブユニット]]が同時に結合することでDNAをより強力に捉える。抑制がより効果的なものにする。間のDNA領域は'''ループ形成''' DNA looping する<ref name='horton522' /><ref name='cell437' />。この状態が負の制御で、RNAポリメラーゼがDNAを解くのを妨げる<ref name='stryer883' />。 ''lac'' リプレッサーLacIはどのようにオペレーターを探し出すのだろうか。答えは強力な特異的結合能で、ほかのDNA部位に比べてオペレーター部位には4×10<sup>6</sup>倍強く結合する<ref name='stryer884' />。結合の[[速度定数]]も約10<sup>10</sup> M<sup>-1</sup> s<sup>-1</sup>と極めて速く、対して[[解離定数]]は約10<sup>-13</sup> Mと低い<ref name='stryer884' />。まず適当にDNAへ漂着したあと、それに沿って移動しながら強く引きつくオペレーター部位を探す。 オペレーターは3つで、転写開始部位付近の主力'''''O''<sup>1</sup>'''(+11位付近)とそれの上流下流に一つずつ補助'''''O''<sup>2</sup>'''(+412位付近)、'''''O''<sup>3</sup>'''(-82位付近)がある。O<sup>2</sup>の位置は''lacZ'' 内だ<ref name='horton522' />。これらにしかない[[塩基配列]]があり、上記のように''lac'' リプレッサーは特定の配列への選択制だけでオペレーターを識別できる<ref name='stryer884' />。Benno Müller-Hillらは3つをあらゆる組み合わせで[[失活]]させ、補助プロモーターの重要性を明らかにした<ref name='weaver194' />。図1に実験結果を示す。 組み合わせ 抑制効果の比率 --O3-----O1-----O2-- 1300 --O3-----O1-----//-- 440 --//-----O1-----O2-- 700 --//-----O1-----//-- 18 --O3-----//-----O2-- 1.9 --O3-----//-----//-- 1.0 --//-----//-----O1-- 1.0 --//-----//-----//-- 1.0 図1. 3つの''lac''オペレーターの全組み合わせにおける失活時の影響 === カタボライト抑制 === ラクトースのみがラクトースオペロンの[[インデューサー]](リプレッサーをDNAから引き離し、負の制御を解除するタンパク質)として機能するのではなく、ラクトースの代謝産物である'''グルコースもインデューサーとして機能する'''。ラクトースおよびグルコースが大量に存在する場合、ラクトースを分解する反応は大腸菌にとっては不必要である。そのため、ラクトースリプレッサーとは別の発現調節がなされる。 グルコースの存在下では'''カタボライト抑制''' catabolite repression と言われる発現調節機能が働く。''lac''プロモーター''lacP''の5'上流側はCAP結合部位(またはCRP結合部位)と重なっており、下流側はRNAポリメラーゼ結合部位となっている。CAP(あるいはCRP)とは、'''カタボライト遺伝子活性化蛋白質'''のことで、CAPは[[環状アデノシン一リン酸|cAMP]](環状AMP)と結合することにより活性化する。''lac''オペロンの構造遺伝子の転写を促進するためには、CAP-cAMP複合体がCAP結合部位に結合している必要がある。 グルコースの存在下においてEIIA酵素は非リン酸化状態で存在し、これによって[[アデニル酸シクラーゼ]]([[EC番号 (酵素番号)|EC 4.6.1.1]])やラクトースパーミアーゼは不活性化する。それゆえ、アデニル酸シクラーゼによりATPから合成されるcAMPは低濃度となり、同時にラクトースは外部から細胞内に取り込まれることはなくなる。通常のグルコースが十分にある条件下では、cAMPの細胞内の濃度は、CAP-cAMP複合体が形成できるほどにはならず、グルコースは優先して消費される。 グルコースが減少してくると、リン酸化されたEIIA酵素が蓄積し、アデニル酸シクラーゼが活性化してcAMPが盛んに生産される。それゆえCAP-cAMP複合体が形成されるようになる。 結果として、ラクトースオペロンは、ラクトースが存在し、グルコースが不足した条件下にあるとき、初めて発現することとなる。ラクトースとグルコースが豊富に存在する場合では、カタボライト抑制によりまずグルコースが消費され、その後にラクトースが消費される。こうした培地で育てた大腸菌は、'''二段階増殖'''(2度の対数増殖期を迎える)の[[増殖曲線]]を描く。 ==正の制御== '''正の制御''' positive control とは、遺伝子の発現を促進する機構である。ラクトースオペロンはラクトースの[[濃度]]により調節されるので、正の制御はラクトースの存在を示す物質に委ねられねばならない。このような物質を'''誘導物質'''(インデューサー inducer)というが、その一つはラクトースの[[異性体]]である。負の制御を担う''lac'' リプレッサーはラクトースの存在により不活性化する。代表的なもう一つの例はcAMPで、ラクトース[[代謝]]産物である[[グルコース]]の濃度に[[反比例]]して増加する。前者は[[#アロステリック抑制]]の項で、後者は[[#誘引]]の項で紹介する。 ===アロステリック調節=== 負の制御を担う''lac'' リプレッサーは'''[[アロステリック効果|アロステリック調節]]''' allosteric regulation を受け<ref group='注釈' name='al' />、一部のβ-ガラクトシドが結合することでオペレーターから離れる。その一つの'''[[アロラクトース]]''' allolactose はラクトースの異性体で、ラクトースの[[グルコース]]と[[ガラクトース]]の結合がβ-1,4結合に対して、β-1,6結合である。ラクトースの異性化によって生じる。ほかにも'''[[イソプロピルチオガラクトシド]]''' isopropylthiogalactoside:'''IPTG''' なども誘導物質である。これらはリプレッサーの大きいドメインの中央部に結合し、構造変化を引き起こす<ref name='stryer884' />。2つの単量体の各DNA結合ドメインによる結びつきが変化し、2つが同時に結合できなくなってしまう。これにより、オペレーターへの親和性は著しく下がる。 ''lac'' リプレッサー存在下で''lacZYA'' は抑制されているが、負の制御は完全ではない。低い濃度ではあるがβ-ガラクトシダーゼとラクトースパーミアーゼは常に[[細胞]]内に存在する<ref name='horton523' />。細胞あたりの''lac''リプレッサーLacIは10個だけ<ref name='weaver188' />であり、[[#''lac'' リプレッサー]]で紹介した優秀な探索法があるとはいえ、オペレーターを発見するまでの短い間に1回だけ転写されてしまうためだ<ref name='horton522' />。このごく低頻度の転写を'''エスケープ合成''' escape synthesis という。さらに、オペロンが転写されればされるほどその数は増すうえに。負の制御の解除は[[雪だるま]]式に進む。 ラクトースオペロンの[[伝令RNA|mRNA]]が現れてから最初の酵素分子が完成するまでには2分の時間が要る<ref name='ben261' />。各量が最高値に達するのにも差はあり<ref name='ben261' />、mRNA出現からラクトースオペロン由来の酵素合成には時間的隔たりがあるといえる。このため、誘導物質が取り除かれるとmRNAは速やかに分解されるが、それで酵素の合成は直ちに止まってしまう。しかし、β-ガラクトシダーゼは残るので、酵素活性は誘導時のレベルのまま長く続く。 ===誘引=== ラクトースオペロンのアクチベーターである'''[[環状アデノシン一リン酸|サイクリックAMP]]''' cyclic-AMP:'''cAMP''' は[[ガラクトース]]や[[アラニン]]など、他のオペロンでも正の制御をおこなう。この効果はほかのタンパク質と[[複合体]]と結合することで発揮される。このタンパク質の一つは'''カタボライト活性化タンパク質''' catabolite activator protein:'''CAP''' ('''サイクリック-AMP受容体タンパク質''' cyclic-AMP receptor protein:'''CRP''' とも呼ばれる<ref group='注釈' name='CAPorCRP' />)。 CAPとcAMPはどのようにラクトースオペロンを活性化させるのだろうか。これらは、[[プロモーター#-35ボックスと-10ボックス|プロモーターの-35ボックス]]すぐ上流にある'''アクチベーター結合部位''' activator-binding site であるCAP結合部位にCAP-cAMP複合体が結合する<ref name='horton525' />ことで、転写を実行する[[RNAポリメラーゼ]]をプロモーターに引き寄せる。これを'''誘引''' recruitment という。[[ラクトース]]、[[ガラクトース]]、および[[アラニン]]オペロンのアクチベーター結合部位は全てTGTGA配列を含む。[[硫酸ジメチル]]にさらす実験で、結合したCAP-cAMP複合体は[[グアニン]]を[[メチル化]]から保護するためこの重要性がうかがえる。すなわち、特に配列中のグアニンに強く結合するのだ。 誘引には次の2つの段階がある。(1)閉鎖型複合体の形成補助。(2)開放型複合体への移行補助。[[ウィリアム・マクルーア]] William McClure はこの過程を以下の[[化学反応式|式]]にまとめた。 :<math>R + P \leftrightarrows RP_c \longrightarrow RP_0</math> RはRNAポリメラーゼ、Pはプロモーター、RP<sub>c</sub>は閉鎖型複合体、RP<sub>0</sub>は開放型複合体である。前反応の[[平衡定数]]はK<sub>B</sub>、後反応の[[反応速度定数]]はk<sub>2</sub>だ。マクルーアは各反応速度を識別する測定法を開発し、結果、CAP-cAMP複合体はK<sub>B</sub>を増大させることを確認した。 誘引の際、CAP-cAMP複合体はRNAポリメラーゼと結合する。直接の連結部位はCAPの'''活性化領域I''' activation region I:'''ARI''' とRNAポリメラーゼ[[RNAポリメラーゼ#αサブユニット|αサブユニット]]の'''カルボキシ末端ドメイン''' αCTD だ。転写を開始する段のRNAポリメラーゼ([[ホロ酵素]])はαサブユニットを2分子含むが、一つはDNAにのみ、もう一つはDNAとCAPの両方に結合する。前者をαCTD<sub>DNA</sub>と、後者をαCTD<sub>CAP,DNA</sub>と書き表す。CAP-cAMP複合体は(単独でも)DNAを約100°折り曲げる。おそらく、タンパク質とDNAとの最適な[[相互作用]]に欠かせないのだろう。 誘引の開始は大腸菌において[[グルコース]]濃度の低下で決まるが、グルコースを細胞内に輸送する[[ホスホエノールピルビン酸依存性糖リン酸基転移酵素系]]の酵素IIIがその命令を下す<ref name='horton525' />。不足時にこの酵素は[[ホスホエノールピルビン酸]]由来の[[リン酸]]基を [[転移]]させる。受け取った[[アデニル酸シクラーゼ]]は[[アデノシン三リン酸]]をcAMPに変換し、CAPと複合体を成すようその細胞内濃度を高める。真核生物ではこれと似た[[シグナル伝達]]機構の[[アデニル酸シクラーゼシグナル伝達経路]]を持つ<ref name='horton224' />。そこではcAMPなどが[[セカンドメッセンジャー]]として活躍する。 [[Image:adenylate kinase.png|class=skin-invert-image|thumb|500px|center|アデニル酸シクラーゼによる [[アデノシン三リン酸|ATP]](左)から[[環状アデノシン一リン酸|cAMP]](右)の合成]] CAP-cAMP複合体が正の制御を行うことを証明したのは[[アイラ・パスタン]]だった。複合体の[[解離定数]]を1~2×10<sup>-6</sup> [[モル濃度|M]]と測定したが、この実験でcAMPへの結合が約10分の1であるCAP変異体を[[単離]]した<ref name='weaver196' />。この変異体[[細胞]]にcAMPを与えた結果では、βガラクトシダーゼの産生が野生型に比べ、明らかに劣っている。しかし、この変異体の抽出物に野生型CAPを添加してところ、約3倍促進されたため正の制御機能は断定された。 CAPおよびcAMPが働くオペロンでは一般にプロモーターは非常に弱い。-35ボックスは[[プロモーター#-35ボックスと-10ボックス|共通配列]]に似ていなく、ほとんどは共通配列として認識できない。これは活性化因子の役割を維持するためで、もし強いプロモーターがあるなら十分な[[グルコース]]存在下でも無意味な転写を引き起こすだろう。そのような[[変異|変異体]]は実際にあり(例えばラクトースUV5プロモーター)、負の制御を無視する。 ===その他の正の制御=== ウィリアム・マクルーアは[[フィリップ・マラン]] Philip Malan とともに、別の活性化の過程を発見した。[[ウィリアム・レズニコフ]] William Resnikoff は主要の上流に別のプロモーターを発見したが、マクルーアはP<sub>1</sub>、P<sub>2</sub>と呼び分けた。マクルーアとマランは、CAP-cAMP複合体がP<sub>2</sub>での転写を減少させる一方、主要なP<sub>1</sub> は促進することを見出した。P<sub>2</sub>に結合するRNAポリメラーゼの量を制限することで結果的にP<sub>1</sub>に誘導できる。優秀なプロモーターを選ぶことで、転写をより効率よくすると考えられている。 ==ラクトースオペロンの変異== 遺伝子の正常な塩基配列を変えると本来起こりえない異常な現象が現れる。これを[[変異]]と呼ぶが、ラクトースオペロンにおける変異由来の異常現象をまとめる。 オペレーターの変異は構造遺伝子を全く発現させないか、さもなくば負の制御を受け付けなくして常に引き起こす。前者を'''非誘導型変異''' uninducible mutation、後者を'''構成的変異''' constitutive mutation という。オペレーターの構成的変異は''lac'' リプレッサーが結合できなくなるのが原因だ。直接つながっている遺伝子に働きかける('''シスに働く''' ''cis''-acting)ため、オペレーターは細胞内に[[対立遺伝子]]が存在していても影響されない。このような遺伝子の変異を'''シス優性''' ''cis''-dominant であるといい、ほかにいくつかラクトースオペロンがあってもそこでの正常・異常に左右されない<ref name='ben264' />。オペレーターの変異はあくまで隣の構造遺伝子にのみ及ぶ。 構成的変異は''lac'' リプレッサーを生み出す''lacI'' 遺伝子の変異('''''lacI'' <sup>-</sup>''')でも起こるが、こちらは細胞内にあるすべてのラクトースオペロンに影響する。それゆえ'''トランスに働く''' ''trans''-acting といわれるが、シスに劣性であり、正常な遺伝子(''lacI'' <sup>+</sup>)を導入すれば負の制御は回復する<ref name='ben264' />。対してシス優性のオペレーター変異は無効にならない。このことはラクトースオペロンの構成的変異がどの遺伝子によるものかを調べるのに役立つ。 ラクトースオペロンの非誘導型変異は遺伝学的に2つに分類される。一つは[[プロモーター]]に対してのもので、シス優性である<ref name='ben264' />。もう一つは、''lac'' リプレッサーが誘導因子と結合しなくなることによるもので、'''''lacI'' <sup>S</sup>'''と表記する<ref name='ben264' />。この変質リプレッサーは正の制御を無視し、オペレーターと常に結合する。活性因子も正常な''lac'' リプレッサーもこれを引き離すことはできない。 このように、''lac'' リプレッサーは変異によりさまざまな派生型が存在するが、四量体であるため異なる種類のサブユニットが会合することもある。このようなヘテロ(異種)多量体はしばしば独自の性質を持つ。この特性を'''対立遺伝子間相補性''' interallelic complementation と呼ぶ。ある種のリプレッサー変異では'''負の相補性''' negative complementation を起こし、例えば''lacI<sup>-d</sup>''と''lacI<sup>+</sup>''遺伝子の組み合わせで見られる<ref name='ben265' />。''lacI<sup>-d</sup>''はオペレーターに結合できない''lac'' リプレッサーを生産し、''lacI<sup>-</sup>と''同じく負の制御に役立たない。前述したように本来トランスに働く遺伝子の変異は劣性であるが、''lacI<sup>-d</sup>''は正常な''lacI'' 遺伝子があっても負の制御を喪失させる。原因は、産生された「悪い」サブユニットは自身だけでなく、四量体の一部として「良い」サブユニットがオペレーターに結合することも妨げるためだ<ref name='ben265' />。このような、トランスに働く遺伝子における、野生型に対して優性な変異を'''ドミナントネガティブ''' dominant negative 変異と呼ぶ。 ==歴史== オペロンの歴史は、1940年に[[ジャック・モノー]]が[[β-ガラクトシダーゼ]] の[[転写 (生物学)|発現]]について研究し始めたときから始まる。[[ラクトース]]を[[代謝]]するこの酵素はラクトースやほかの[[ガラクトース|ガラクトシド]]の存在で増えることを発見した。モノーと[[メルビン・コーン]] (Melvin Cohn) らは[[抗体]]を用いてこのことを確認し、[[遺伝子]]が誘導されることが原因と知った<ref name='weaver188' />。 モノーはβ-ガラクトシダーゼを産生できるのにラクトースを[[栄養]]に[[増殖]]できない[[変異]]についての研究から、同時に転写される遺伝子群の存在を知る。野生型と変異型に[[放射性]]ガラクトシドを与えたところ、β-ガラクトシダーゼ遺伝子が誘導されていないとどちらも摂取することができなかった。誘導すると野生型はできるが、変異型はしなかった。このことは、変異型はガラクトシドを取り込むのに必要な物質が欠けており、そしてそれはβ-ガラクトシダーゼとともに発現することを意味する。この仮想物質をモノーは[[ガラクトシドパーミアーゼ]]と名付けた。しかし、[[単離]]して存在を確認する前に[[タンパク質]]を命名したことは共同研究者の非難を招いた。モノーは後に「伝統的な二人の[[ジェントルマン|英国紳士]]は、名前や評判を互いによく知っていたとしても、正式に紹介されるまでは互いに話しかけたりしないという話を思い出した」と述べる<ref name='weaver189' />。実験後にガラクトシドパーミアーゼの精製は行ったが、その過程で[[ガラクトシドトランスアセチラーゼ]]も得た。このタンパク質はβ-ガラクトシダーゼとガラクトシドパーミアーゼとともに発現するためだ。 こうして、1950年代までにモノーは、3つの[[酵素]]をガラクシドは同時に誘導することを確かめた。また、誘導を必要としない'''構成性変異体''' constitutive mutation も発見していた。これは常に3つの遺伝子を覚醒させている。そこで、[[遺伝学]]が研究を大いに推し進めると考え、[[パスツール研究所]]で廊下のちょうど向こうで働いていた[[フランソワ・ジャコブ]] François Jacob と共同研究することにした<ref name='weaver189' />。[[アーサー・パルディー]] Arthur Pardee の協力もあり、誘導を必要とする('''誘導性''' inductive )野生型の[[対立遺伝子]]と構成性変異体のとの両方を持つ'''部分二倍体''' merodiploid の作製に成功した<ref name='weaver189' />。誘導性対立遺伝子が[[メンデルの法則|優性]]であることは証明され、誘導前に発現を防ぐのは遺伝子ではなく別の物質であると判明する。構成性変異体は''lac'' リプレッサーの遺伝子(''lacI'' )が欠損していることはすぐに確認された。 ''lac'' リプレッサーLacIはDNAの特定領域に結合すると予想するのはたやすい。ジャコブとモノーはこれをオペレーターと名付け、変異の影響に大きな影響を受けると考えた。これもまた構成性変異の一つだ。存在を確かめるために2人は、''lacI'' とは別の個所での変異が構成性変異を引き起こすことを証明することにした。区別の方法は、''lacI'' の変異が優性であるのに対し、オペレーターのそれは劣性であるという理論だ。ジャコブはこの理論を次のように譬えた<ref name='weaver189' />。細菌の部分二倍体における誘導性と構成性変異の両オペレーターを、1つの[[家屋|家]]に入る[[扉|ドア]]を制御する二つの[[ラジオ]][[受信機]]に、また二つのリプレッサー遺伝子を、ドアを閉じた状態にする同じ[[信号 (電気工学)|信号]]を送る[[送信機]]とする。一つのリプレッサー遺伝子が変異することは、送信機の一つが壊れることと同じである。しかし、もう一つの送信機は生きているので、両方のドアは閉ざされてしまう。すなわち両方の遺伝子群は抑制されるので、この変異は劣性だ。一方で、構成性変異の異常がオペレーターでのこととすると、受信機の一つは壊れることを意味する。閉鎖命令を受け付けないのでドアは開きっ放しになる。対してもう一つの機能する受信機のドアは閉ざされたままだ。すなわち、遺伝子の発現は行えるのでこの変異は優性のはずだ。このような、同じ遺伝子についてのみ優性で、部分二倍体のもう一つのDNA上では劣性な変異を、'''シス優性''' ''cis''-dominant という。ジャコブとモノーはシス優性('''構成性オペレーター''' operator constitutive からO<sup>c</sup>で表す)を発見し、オペレーター存在の証明を果たした。 ジャコブとモノーの先駆的な研究ののち、1960年代に[[ウォルター・ギルバート]] Walter Gilbert とBenno Muller-Hillは''lac'' リプレッサーの部分的な精製に成功した<ref name='weaver192' />。当時、[[遺伝子クローニング]]はまだ開発されておらず、最も[[感受性]]の強い[[バイオアッセイ]]は特異的に結合する'''イソプロピルチオガラクトシド''' isopropylthiogalactoside:'''IPTG''' だった。しかし、そのままでは[[細胞]]をすり潰して得る粗抽出液の''lac'' リプレッサー濃度は低すぎて検出できない。そこで、通常よりもIPTGに強く結合する変異 ''lacI<sup>t</sup>'' を持つ[[大腸菌]]を使用した。 DNAと結合した''lac'' リプレッサーLacIを[[ニトロセルロースフィルター結合法]]で検出できる。このことを利用し、ギルバートの方法で精製した''lac'' リプレッサーを[[濃度]]ごとに分けて、メルビン・コーンは人工の誘導因子であるIPTGがあるかないかで結合する割合を調べた<ref name='weaver192' />。この結果は誘導因子がオペレーターへの接近を[[阻害剤|阻害]]することを示す。コーンらは別の実験で、構成性変異オペレーター(''lacO<sup>c</sup>'')を含むDNAは、同程度結合されるために野生型のそれよりも高濃度を要求することも明らかにした。このことから、ジャコブとモノーがオペレーターとして定義したDNA領域はリプレッサーに結合されることを確かめられる。 オペレーターの占有がなぜ負の制御につながるかは諸説あるが、少なくとも転写を実行する酵素 '''[[RNAポリメラーゼ]]''' RNA polymerase を妨害すると考えられている。RNAポリメラーゼは転写を開始するためにプロモーターへ結合する必要があるが、それはちょうどオペレーターの隣だ。負の制御の解明は紆余曲折を経てきた。当初、''lac'' リプレッサーはプロモーターに近づけさせない障害物だと考えられた。しかし、1971年にIra Pastanは''lac'' リプレッサー存在下でも強固な結合は起きることを明らかにした<ref name='weaver192' />。2つはDNAに同時に結合できることも、1987年にSusan StraneyとDonald Crothersらにより確認された<ref name='weaver193' />。これらにより、以降しばらく''lac'' リプレッサーは、DNAに結合した後のRNAポリメラーゼに影響すると考えられることになる。Barbara KrummelとMichael Chamberlinらは初期転写複合体の脱出を阻害すると考えた<ref name='weaver193' />。この仮説が正しければ、アボーティブ転写産物<ref group='注釈' name='abo' />は作られることになるが、Jookyung LeeとAlex Goldfarbらは''lac'' リプレッサー存在下で6ntのRNAを得た<ref name='weaver193' />。しかしながらLeeとGoldfarbらの実験と引用したほかの実験の条件は、RNAポリメラーゼと''lac'' リプレッサーの濃度がはるかに大きいなど生体条件からかけ離れたものだった。そこで、Thomas Recordらは生体に近い条件でアボーティブ転写産物の[[反応速度|合成速度]]を計測した<ref name='weaver194' />。RNAポリメラーゼとラクトースオペロンプロモーターの複合体を作成し、(1)単独の場合(2)転写[[阻害剤]]の[[ヘパリン]]を加えた場合(3) ''lac'' リプレッサーを加えた場合(4)複合体がない場合の4つを行った。(1)ではアボーティブ転写産物は問題なく合成されたが、(2)と(3)の結果は同様の阻害が起こったことを示す。ヘパリンは遊離しているときに結合し、DNAと結合しないようにするタンパク質であり、すなわちDNAとの間でどちらが先にRNAポリメラーゼに出会うか競合する。このような阻害様式は[[競合阻害]]といい、''lac'' リプレッサーがこの形式の[[阻害剤]]であることは明らかだ。現在ではDNA結合をRNAポリメラーゼと競合するという初期の仮説が有力だ。 1978年に[[ウィリアム・レズニコフ]]はラクトースオペロンの主要なプロモーターの22 bp上流に別のプロモーターがあることを発見する。 1984年にWing Wuと[[ドナルド・クラザーズ]] (Donald Crothers) はCAP-cAMPによる'''DNAの屈曲''' DNA bending を[[電気泳動]]により測定した。DNAは曲がると移動度が小さくなり、折れた部分が中央に近いほど顕著になる。クラザーズはこれを利用した。まず、アクチベーター結合部位が異なる同じ長さのDNA断片を複数用意し、全てCAP-cAMP複合体に結合させた。電気泳動にかけ、測定した移動度の差から屈曲の角度を90°と見積もった。これは1991年に修正され、[[トマス・A・スタイツ|トーマス・アーサー・スタイツ]] Thomas Arthur Steitz により約100度であると決定された。 1996年に[[ミッチェル・ルイス]] (Mitchell Lewis) は''lac'' リプレッサーおよびオペレーターを含む21 bpのDNA断片との複合体を[[X線結晶構造解析]]した<ref name='weaver195' />。この結果、''lac'' リプレッサー四量体の2つの二量体はそれぞれDNAの異なる部位に結合することは明らかになった。 2002年に[[リチャード・エブライト]]が、DNAとCAP-cAMP複合体とRNAポリメラーゼのαCTDとの複合体をX線結晶構造解析した。αCTDが結合しやすいよう、CAP結合部位に隣接する配列を親和性の大きいA-T高含有配列(5’-AAAAAA-3’)に変えた。 ==注釈== <references group="注釈"> <ref name="sugar">ラクトースは、グルコースとガラクトースの二種類が[[βガラクトシド結合]]で連結した化合物である。このように、[[糖質]]は環状の化合物([[単糖]])が[[鎖]]のように連なった[[重合体]]だ。二種類から成るものは[[二糖]]という。</ref> <ref name="al">アロステリック調節とは、タンパク質を分解することなく機能を喪失させる阻害様式の一つ。特定の分子Aに結合されると、そこから離れた部位が構造変化し、別の分子Bとの相互作用が変化する。この変化でBとの結合能力を失う。</ref> <ref name="abo">'''アボーティブ転写産物''' abortive transcript とは、転写が始まったばかりの時期に合成される短いRNAである(アボーティブ:早産)。転写開始部位から数ヌクレオチドしか転写されずに放棄された失敗作であり、転写初期にしばしばいくつか合成される。10ヌクレオチド以上の転写に成功したとき、RNAポリメラーゼはようやく転写を本格的に実行でき、このことをプロモーターからの'''脱出''' escape という(プロモーター内の転写開始部位から10ヌクレオチド合成した先がプロモーターの外)。</ref> <ref name="CAPorCRP">CAPと名付けたのは[[ジェフリー・ズベイ]] (Geoffry Zubay) で、CRPは[[アイラ・パスタン]] (Ira Pastan) だ。ズベイは、[[大腸菌]]の細胞を破壊して得た抽出物にcAMPを加えるとβガラクトシダーゼが産生されることを確認した。このことはcAMPのペアの発見につながり、命名した。後にパスタンのグループも同じタンパク質を見出し、CRPと呼んだ。本稿では先に出たCAPで統一するが、コードする遺伝子の名称は''crp'' と公認されている。</ref> </references> ==出典== {{Reflist|refs= <ref name='stryer883'>『ストライヤー生化学(第6版)』、東京化学同人、著者:Lubert Stryerほか、監訳者:入村達郎ほか、2008、p883</ref> <ref name='stryer884'>『ストライヤー生化学(第6版)』、p884</ref> <ref name='ben260'>『遺伝子第8版』、著者:Benjamin Lewin、訳者:菊池菊池韶彦(あきひこ)、東京化学同人、2006、p260</ref> <ref name='ben261'>『遺伝子第8版』、p261</ref> <ref name='ben264'>『遺伝子第8版』、p264</ref> <ref name='ben265'>『遺伝子第8版』、p265</ref> <ref name='ben268'>『遺伝子第8版』、p268</ref> <ref name='cell437'>『細胞の分子生物学第5版』、著者:Bruce Albertsほか、監訳:中村桂子・松原謙一、発行:ニュートンプレス、2010、p437</ref> <ref name='weaver188'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p188</ref> <ref name='weaver189'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p189</ref> <ref name='weaver192'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p192</ref> <ref name='weaver193'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p193</ref> <ref name='weaver194'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p194</ref> <ref name='weaver195'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p195</ref> <ref name='weaver196'>『ウィーバー分子生物学第4版』、p196</ref> <ref name='horton224'>『ホートン生化学(第4版)』、p224</ref> <ref name='horton522'>『ホートン生化学(第4版)』、著者:H. Robert Hortonほか、監訳者:鈴木紘一ほか、発行:東京化学同人、2008、p522</ref> <ref name='horton523'>『ホートン生化学(第4版)』、p523</ref> <ref name='horton525'>『ホートン生化学(第4版)』、p525</ref> |2}} == 関連項目 == * [[オペロン]] * [[遺伝子]] * [[転写 (生物学)|転写]] * [[翻訳 (生物学)|翻訳]] {{デフォルトソート:らくとすおへろん}} [[Category:遺伝子発現]] [[Category:遺伝学]]
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