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'''ランダウ反磁性'''(-はんじせい、Landau diamagnetism)とは[[反磁性]]のひとつであり、[[金属]]中の[[自由電子]]による反磁性である。[[1930年]]に[[レフ・ランダウ]]によって量子論的な理論により求められた<ref>L. Landau, Diamagnetismus der Metalle. Z. Physik 64:629–637, (1930)</ref>。古典論ではランダウ反磁性は生じず([[ボーア=ファン・リューエンの定理]]: 古典論ではいかなる反磁性・強磁性も説明できない)、ランダウ反磁性を説明するには量子論が必要である。 [[フェルミ縮退]]している[[自由電子]]の磁化率は以下と表される。 {{Indent|<math>\chi_{\rm Landau} = -\frac{n\mu_B^2}{2F_E} = -\frac{\mu_B^2mk_F}{3\hbar^2\pi^2} = -\frac{e^2k_F}{12\pi^2mc^2}</math>}} ここで *<math>n = k_F^3/3\pi^2</math>は[[電荷密度|電子密度]](単位体積あたりの電子の数) *<math>\mu_B = e\hbar /2mc</math>は[[ボーア磁子]] *<math>F_E = \hbar^2k_F^2/2m</math>は[[フェルミエネルギー]] *<math>k_F</math>は[[フェルミ波数]]。 これは[[パウリ常磁性]]磁化率の<math>-1/3</math>倍の値である。これは理想的な自由電子気体の場合の磁化率であるが、実際の金属では電子状態が複雑であるため、磁化率もこれほど単純な式では表せない。 == 古典論での扱い == 古典論ではランダウ反磁性が生じないことは以下のように説明できる。 自由電子気体に磁場Bがかかると、それぞれの電子には[[ローレンツ力]] {{Indent|<math>\boldsymbol{F} = -\frac{e}{c}\boldsymbol{v}\times\boldsymbol{B}</math>}} がかかるが、磁場のローレンツ力による仕事は {{Indent|<math>dW_{\rm m} = -\frac{e}{c}(\boldsymbol{v} \times \boldsymbol{B})\cdot d\boldsymbol{r}</math> {{Indent|<math> = q \boldsymbol{v} \cdot (\boldsymbol{v} \times \boldsymbol{B})dt = 0</math> }}}} であり、磁場は仕事をしない。ここで<math>\boldsymbol{v} = d\boldsymbol{r}/dt</math>を用いた。 よって電子のエネルギーは磁場によって変化せず、<math>E, N, T</math>にのみ依存する[[分布関数]]も変化しない。 よって古典論では誘導電流も反磁性も生じない。 また、円運動する粒子のイメージから考えると以下のようになる。 磁場に垂直な面を考えると、面内での複数の電子の円運動は[[ストークスの定理]]のように磁場に垂直な面内で互いに打ち消しあい、最も外側の円運動だけが残る。更にその外側においても、金属の表面に衝突してしまう電子は円運動をすることができず、逆回転の運動が残り、円運動が打ち消される。よって円運動による磁場は残らず、反磁性も生じない。 == ランダウ=パイエルス公式 == [[ルドルフ・パイエルス]]は強結合の[[ブロッホの定理|ブロッホ電子]](周期的なポテンシャル下の自由電子)の場合についてランダウの理論を拡張した<ref>R. Peierls, "Zur Theorie des Diamagnetismus von Leitungselectronen", ''Z. Physik'' 80:763-791 (1933)</ref>。 特に単純なバンド構造をした金属では、パイエルスの求めた磁化率は単純な'''ランダウ=パイエルス公式''' (Landau-Peierls formula) {{Indent|<math>\chi_{\rm LP} = -\frac{e^2k_F}{12\pi^2m^\ast c^2}</math>}} によって表すことができる。ここで<math>m^\ast</math>は電子の有効質量である。 ランダウやパイエルスが求めた磁化率は特定の条件におけるものであり、更に異なる条件やより一般化された磁化率はWilson<ref>A. H. Wilson, "The diamagnetism of quasi-bound conduction electrons", ''Proc. Cambridge Phil. Soc.'' 49:292-298 (1953)</ref>やAdams<ref>E. N. Adams, II, "Magnetic Susceptibility of a Diamagnetic Electron Gas—The Role of Small Effective Electron Mass", ''Phys. Rev.'' 89:633-648 (1953)</ref>など、多くの研究者によって求められている。しかしそれらの多くに共通することは、実際の金属では電子状態が複雑であるため、磁化率の計算は複雑になってしまうということである。 == 関連項目 == * [[反磁性]] ** [[ラーモア反磁性]] ** ランダウ反磁性 * [[常磁性]] ** [[キュリー常磁性]] ** [[パウリ常磁性]] ** [[ヴァン・ヴレック常磁性]] * [[強磁性]] == 脚注 == {{Reflist}} {{DEFAULTSORT:らんたうはんしせい}} [[Category:磁気]] [[Category:固体物理学]] [[Category:物理学のエポニム]]
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