リトル・ウィングのソースを表示

{{otheruses|ジミ・ヘンドリックスの楽曲|その他|リトル・ウイング}}
{{Infobox Song
| Name           = リトル・ウィング
| Artist         = [[ジミ・ヘンドリックス|ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス]]
| from Album     = [[アクシス:ボールド・アズ・ラヴ]]
| Released       = {{flagicon|UK}} [[1967年]][[12月1日]]<br />{{flagicon|USA}} [[1968年]][[1月15日]]
| track_no       = 
| Recorded       = [[ロンドン]]、[[オリンピック・スタジオ]]（1967年10月25日、28日）
| Genre          = [[ロック (音楽)|ロック]]
| Length         = 2分26秒
| Writer         = ジミ・ヘンドリックス
| Composer       = ジミ・ヘンドリックス
| Label          = {{flagicon|UK}} トラック・レコード<br />{{flagicon|USA}} [[リプリーズ・レコード]]
| Producer       = [[チャス・チャンドラー]]
| Misc           = {{Extra track listing
| Album    = [[アクシス:ボールド・アズ・ラヴ]]
| Type     = studio
| Tracks   = ;Side 1
#「放送局EXP」
#「[[空より高く]]」
#「スパニッシュ・キャッスル・マジック」
#「明日まで待って」
#「エイント・ノー・テリング」
#「'''リトル・ウィング'''」
#「もしも もしも」
;Side 2
#「フローティング」
#「砂のお城」
#「シーズ・ソー・ファイン」
#「雨を望めば」
#「可愛い恋人」
#「ボールド・アズ・ラヴ」
}}
{{External music video|{{YouTube|72ABomY0MmA|「Little Wing」}}}}
}}

「'''リトル・ウィング'''」（''Little Wing''）は、[[ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンス]]（以下エクスペリエンス）が1967年に発表した楽曲<ref>{{Cite Kotobank|word=リトル・ウイング|encyclopedia=小学館「デジタル大辞泉プラス」|accessdate=2021年9月26日}}</ref>。'''リトル・ウイング'''とも表記される。

スローテンポで、スタジオエフェクトを通したヘンドリックスの歌声、ギターに、ベース、ドラム、[[グロッケンシュピール]]による伴奏を特色とする[[リズム・アンド・ブルース|R&B]]に触発されたバラードである。歌詞的には、彼の曲でよく見られるように理想的な女性や[[守護天使]]のような存在を歌っている。ヘンドリックスの最も簡潔でメロディアスなフレーズが約2分30秒にこめられている。

「リトル・ウィング」の起源は、1966年の "(My Girl) She's a Fox"（[[カーティス・メイフィールド]]に影響を受けたヘンドリックスの伴奏を特色としたR＆Bの曲）の録音までさかのぼる。彼はプロデューサーの [[チャス・チャンドラー]]と関わるより前に、この曲をニューヨークの[[グリニッジ・ヴィレッジ]]での演奏の際に発展させた。1967年6月の[[モントレー・ポップ・フェスティバル]]に触発されたのち、ヘンドリックスは10月25日、28日に「リトル・ウィング」を録音した。

本作品を収録したセカンド・アルバム『[[アクシス:ボールド・アズ・ラヴ]]』（以下『アクシス』）は、英国で1967年12月1日に、アメリカでは翌1968年1月15日に発売された。エクスペリエンスの公演の曲目に必ず入る『アクシス』中のたった2曲のうちの1曲で、頻繁にこの曲をライブで演奏し、その録音がヘンドリックスの死後早くにアルバム『ヘンドリックス・イン・ザ・ウエスト』（1972年）『ジミ・ヘンドリックス・コンサート』（1982年）に収められた。さらに最近、デモ音源やライブ公演の音源も発売された。「リトル・ウィング」はヘンドリックスのもっとも人気のある曲のひとつで、様々な様式のミュージシャンによって解釈、演奏されている。『[[ローリング・ストーン]]』誌が選ぶ[[ローリング・ストーンの選ぶオールタイム・グレイテスト・ソング500|最も偉大な500曲]]において、188位にランクイン<ref>{{Cite web|url=https://www.rollingstone.com/music/music-lists/best-songs-of-all-time-1224767/jimi-hendrix-little-wing-1225150|title=The 500 Greatest Songs of All Time|date=2021-09-15|access-date=2021-12-21|website=Rolling Stone|language=en-US}}</ref>。

==背景==
ジミ・ヘンドリックスの経歴はR&Bのギタリストに始まり、[[アイズレー・ブラザーズ]]、[[ドン・コヴェイ]]、[[リトル・リチャード]]などの楽曲でレコーディング、[[カーティス・メイフィールド]]を含む他のR&Bギタリストなどから学んだ（[[カーティス・メイフィールド]]は渋いリズムのフィルやコードアレンジで知られていた）。{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|p=68}}{{efn|引っ張りだこのセッションギタリスト[[コーネル・デュプリー]]もR&Bギターの影響を与えた。ヘンドリックスは、1966年の[[キング・カーティス]] とのツアー中、彼とギターで共演した。{{sfn|Black|1999|p=39}} また、[[スタックス・レコード]]の[[スティーヴ・クロッパー]]も同様に影響があった{{sfn|Shadwick|2003|p=63}}}} 。ヘンドリックスは、メイフィールドのサポートメンバーとして1963年、ツアーに参加した。彼はこの経験を「[[カーティス・メイフィールド]]、[[インプレッションズ (音楽グループ)|インプレッションズ]]との最高の公演だった。カーティスは本当にいいギタリストだよ、あんなに少しの時間でたくさん学べたな。彼はきっと今まで一緒に演奏してきた誰よりも刺激をくれたね、あの柔らかい音でね」と語っている。{{sfn|Roby|Schreiber|2010|p=61}}  1966年に、ヘンドリックスは"(My Girl) She's a Fox"という曲をR&Bデュオの[[:en:The Icemen|The Icemen]]とともに収録した。{{efn|"(My Girl) She's a Fox"はリチャード、ロバートのポンデクスター兄弟によって作曲された。彼らは、のちに''Thin Line Between Love and Hate''を作った。{{sfn|McDermott|2010|p=11}}}} ヘンドリックスの伝記作者であるハリー・シャピロはこの曲を「カーティススタイルのノリとフレーズで、これこそ事実上「リトル・ウィング」の原型だね」と語っている。{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|p=77}}  のちにヘンドリックスのプロデューサーであるジョン・マクダーモットは、ヘンドリックスの"(My Girl) She's a Fox"への貢献を「エクスペリエンス以前の仕事では最も強力だったんじゃないかな。カーティスに影響を受けたヘンドリックスのギタースタイルが曲を傑作にしているね」と語っている {{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|pp=16–17}}。

ヘンドリックス曰く、この曲はもともと、1966年夏のJimmy James and the Blue Flames所属時、 [[グリニッジ・ヴィレッジ]]での演奏中に思いついた構想からなっている。{{sfn|McDermott|Cox|Kramer|1995|p=42}}  のちに、エクスペリエンスでの1967年の[[モントレー・ポップ・フェスティバル]]での演奏で自らがさらに刺激を受けたと語った{{efn|[[LSD (薬物)|LSD]]が違法になる前にその大量生産法を確立した闇化学者のオースリー・スタンリーはライブの舞台裏に現れ気ままにLSDをミュージシャンに渡していた。ヘンドリックスは、「[[パープル・ヘイズ]]」を世に出した後、紫の錠剤が「パープル・ヘイズ」という愛称で呼ばれていたことを知って驚いた{{sfn|Cross|2005|p=191}} {{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=224–225}}}}。

==曲の構成==
[[File:Jimi Hendrix experience 1968.jpg|thumb|left|200px|エクスペリエンスのプロモーション写真 1968年ごろ]]
1967年10月、エクスペリエンスのセカンド・アルバム『[[アクシス:ボールド・アズ・ラヴ]]』のレコーディングが、ロンドンの[[オリンピック・スタジオ]]で行われた。10月25日、R&B志向の強い曲"Wait Until Tomorrow"のレコーディング後、エクスペリエンスは「リトル・ウィング」の[[オフヴォーカル]]バージョンのレコーディングをした{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=71}}。のちの完成音源と同じコード展開だったが、この時点ではより力強いロックを感じさせるものであった{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2000|p=28}}{{efn|1967年10月14日、もしくは15日、ヘンドリックスとドラマーの[[ミッチ・ミッチェル]]は[[オフヴォーカル]]の試聴盤をつくった。テープボックスにはっきりと「リトル・ウィング」とラベルが貼られたが、キース・シャドウィックは、ヘンドリックスの他の曲"[[:en:Angel (Jimi Hendrix song)|Angel]]"に酷似していたため、これは間違っていると指摘した。{{sfn|Shadwick|2003|p=127}}}}。 同じ調子で他に録音した後、チャンドラーは異なる取り組み方を求めた。レコーディングエンジニアの[[エディ・クレイマー]]は「チャスは何が必要かすぐ分かったんだ。彼はジミにテンポを落とさせ、再びレコーディングをした」{{sfn|McDermott|2000|p=28}} と説明している。基本的なパートが完成したのち、ヘンドリックスとクレイマーは1967年10月28日に[[オーバー・ダビング]]を施した。{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=74}}このレコーディングのためにヘンドリックスは、自身が弾くギターの音色を最適なものにしようとかなり努力した{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=72}}。リズムギターにおいては、ピックアップセレクターをフロントとミドルの間という常識破りの位置に留めることで[[ハーフトーン]]を出した。これは時たま「逆位相で配線されたピックアップ」と間違えて説明されることがあった{{sfn|Shadwick|2003|p=247}}。しかし、リードギターにおいてクレイマーは、ギターの電気信号を増幅させるのにその場しのぎにロータリースピーカーを用いたのだ。これは、通常電子オルガンに使われるものである。{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=74}} 音をうねらすことによって、ロータリースピーカーは[[ビブラート]]や[[トレモロ]]のようなエフェクトを生み出すことができ、結果として揺れや震えをギターサウンドに付け足すこととなった（ヘンドリックスはのちにユニヴァイブフェイザーエフェクツペダルという方向性の似ているエフェクトを大衆化させた）{{sfn|Ogunjobi|2008|pp=110–111}}。次に、ヘンドリックスは純粋な（乾いていて、なおかつエフェクトを通していない）[[グロッケン]]を用いて歌とギターを際立たせた{{sfn|McDermott|Kramer|1992|p=95}}。クレイマーいわく、「ジミはスタジオに寝転がっていた奇妙な楽器にいつも目を光らせていたよ」{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=74}} 。そして、Aスタジオでグロッケンを発見した。最後に歌が録音され、音声加工によって優美さが与えられた。これらは[[ADT (音響機器)]]、[[フェイザー]]、[[イコライザー]]、[[ロータリースピーカー]]による加工など、さまざまな手法で表現された{{sfn|McDermott|Kramer|1992|p=95}}{{sfn|Shaprio|Glebbeek|1990|p=531}}。

曲のアレンジ面では、シャピロはこうコメントしている。「音楽的に「リトル・ウィング」は、引きつけられるようなイントロやつきまとうようなグロッケンから、ロータリースピーカーのキャビネットをギターに用いたところまで繊細に曲作りがなされているよ」{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=224–225}}。[[オールミュージック]]のマシュー・グリーンワルドによると、「柔らかで情熱的なコード展開であり、それがメロディーを導き、かつ曲名や歌詞を正確に反映しているね」<ref name="Greenwald">{{cite web
| url = https://www.allmusic.com/song/little-wing-mt0004402125
| title = Jimi Hendrix: Little Wing – Song Review
| last = Greenwald
| first = Matthew
| work = [[AllMusic]]
| publisher = Rovi Corp.
| accessdate = March 25, 2014
}}</ref> 。基本的には4/4拍子で1小節だけスローテンポ（70〜72 bpm）で2/4拍子となっていて、Bメロのないコード展開である。{{sfn|Experience Hendrix|1998|pp=133–142}}{{efn|ヘンドリックスの大半の曲では、ギターを半音下げチューニングにしているため、結果として音程が下がっている。 {{sfn|Experience Hendrix|1998|p=133}}}}
{|class="wikitable" style="text-align:center; width:650px;"
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|width=11%|Am–C
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|}
[[オフヴォーカル]]のイントロの後、2ブロックの詩に続いてギターソロがある。このソロは「豊かで心地よいメロディー」と伝記作家のキース・シャドウィックは語った{{sfn|Shadwick|2003|p=128}}。シャピロはこの曲の簡潔さに注目した。「この曲はたった2分25秒ののちに神秘的なソロでフェードアウトしていく。たとえライブ演奏であろうとも、「リトル・ウィング」はこれ以上長くならなかった―彼は言いたいことを言いきった」{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=224–225}}。

この曲で用いているギターコードは、常識破りな指使いや指板の押さえ方によって演奏されている{{sfn|Shadwick|2003|p=128}}。ハル・レオナルドによる参考資料では、ヘンドリックスの奏法をピアニストのピアノへの取り組み方と比較している。親指でベース音をおさえる様はピアニストの左手とほぼ同じ奏法であり、残りの左手の指はピアニストの右手にあたる、というものである{{sfn|Experience Hendrix|1998|p=133}}。レオナルドは、[[エイドリアン・ブリュー]]がこの奏法を「忘れ去られた技術だ」と表現したとも付け加えている{{sfn|Experience Hendrix|1998|p=133}}。

==アルバムの発売==
「リトル・ウィング」をはじめ、アルバム『アクシス』中の曲は1967年10月31日に[[ミキシング]]された。完成した曲のいくつかが消失したせいで、再びステレオ[[ミキシング]]されたものが11月1日に用意された（「リトル・ウィング」が再びミキシングされたかどうかは定かではない）{{sfn|McDermott|2009|p=76}}。1967年11月2日、モノラル[[ミキシング]]の用意ができ、また、『アクシス』はモノラルでミキシングされたヘンドリックスの最後のアルバムとなった（以降のモノラルのアルバムは電子的にステレオのミキシングに折り重ねられている）{{sfn|McDermott|2009|p=76}}。レコーディングエンジニアのクレイマーがこのアルバムを新たにモノラルにして再発売する準備をしていた時に、その違いについて言及している。「きっと最も個性的なのは「リトル・ウィング」だろうな。ドラムのリバーブがとても強くかかっているのと対照的にジミのギターと歌がより乾いた音になるんだ。実験的なサウンドといえるね&nbsp;... すべての曲がたった一日にしてミキシングされたんだ！」{{sfn|Roby|2002|p=80}}。

このアルバムは1967年12月1日にイギリスでトラックレコードから発売され、{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=79}}1968年1月15日にアメリカで[[リプリーズ・レコード]]から発売された。{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=86}}{{efn|[[キャピトル・レコード]]からカーティス・ナイトのアルバム''Get That Feeling''の発売が12月にあり、ヘンドリックスのアルバムに似た方向性であったため、[[リプリーズ・レコード]]は『アクシス』のアメリカでの発売を長く続けた。{{sfn|McDermott|Kramer|Cox|2009|p=86}}}} 今でも最も売れているヘンドリックスのアルバムである『アクシス』の復刻版にこの曲は含まれている。<ref>{{cite web
| url = {{Allmusic|class=artist|id=p85934/charts-awards|pure_url=yes}}
| title = Jimi Hendrix – Awards
| website = [[Allmusic]]
| publisher = Rovi Corp.
| accessdate = February 25, 2014
}}</ref>この曲は多くのヘンドリックスのコンピレーションアルバムに収録された（''The Essential Jimi Hendrix'', ''Stone Free'', ''The Ultimate Experience'', ''Experience Hendrix: The Best of Jimi Hendrix'', ''Voodoo Child: The Jimi Hendrix Collection''）。<ref name="AllMusic">{{cite web
| url = https://www.allmusic.com/song/little-wing-mt0005443284
| title = Jimi Hendrix: Little Wing – Appears On
| work = [[AllMusic]]
| publisher = Rovi Corp.
| accessdate = March 30, 2014
}}</ref>

==ライブパフォーマンス==
「リトル・ウィング」はエクスペリエンスが定期的にコンサートで演奏する『アクシス』中のたった2曲のうちの1つである（もう一つは「スパニッシュ・キャッスル・マジック」）。{{sfn|Shadwick|2003|p=129}}[[グロッケンシュピール]]と曲の終わりを除いて、彼らのライブパフォーマンスは大概スタジオのアレンジに従っている。 {{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=224–225}} 『アクシス』でフェードアウトする曲を作ったため、ヘンドリックスはライブ用の異なるエンディングを考え直さなければならなかった。{{sfn|Shadwick|2003|p=140}} 元々はオープン・コードでの展開だったのに対してのちには、曲の最後のコードを鳴らすまで[[ワウペダル]]といったエフェクトとともに、より手のこんだリードギターの即興演奏がされるようになった。{{sfn|Shadwick|2003|p=140}}  1968年のサンフランシスコでの公演では、ヘンドリックスはギターを[[ロータリースピーカー]]を通じて鳴らした。{{sfn|Rubin|Whitehill|1992|p=22}} 作家のデイブ・ルビンは「このように屋外で演奏された本物の[[ロータリースピーカー]]が、とても繊細でやわらかなうねりをコードに与えていて、イントロのコードの潤色を助けているよ」と言っている。{{sfn|Rubin|Whitehill|1992|p=22}}  このバージョンもスローテンポ（56　bpm）{{sfn|Rubin|Whitehill|1992|p=22}}でいくらか曲の秒数を長くしている。（4:01） <ref>{{cite web
| url = https://www.allmusic.com/album/winterland-box-set-mw0002173150
| title = Winterland [Box Set]
| last = Westergaard
| first = Sean
| work = [[AllMusic]]
| publisher = Rovi Corp.
| accessdate = May 14, 2014
}}</ref>

1968年1月8日、エクスペリエンスはスウェーデンのストックホルムにある[[ストックホルム・コンサートホール]]でこの曲を初めて披露した（その録音が海賊版音源に収録されている）。{{sfn|Belmo|Loveless|1998|p=359}}他のライブは''[[:en:Stages (Jimi Hendrix album)|Stages: Paris 68]]'',（[[:en:Olympia (Paris)|L'Olympia]] 　パリ　1968年1月29日）, ''[[:en:The Jimi Hendrix Concerts|The Jimi Hendrix Concerts]]''（[[:en:Winterland Ballroom|Winterland Ballroom]]　サンフランシスコ　10月12日）, ''[[:en:Hendrix in the West|Hendrix in the West]]'' （[[:en:Royal Albert Hall|Royal Albert Hall]]{{efn|正規の''[[:en:Hendrix in the West|Hendrix in the West]]''の [[ライナーノーツ]]では、開催地は「[[:en:Valley View Casino Center|San Diego Sports Arena]]」と記されている。<ref>{{cite AV media notes
| title = [[Hendrix in the West]]
| others = [[Jimi Hendrix]]
| year = 1971
| type = Album liner notes
| publisher = Reprise Records
| id = MS 2049
| page = 2
}}</ref>}} ロンドン　1969年2月24日）。{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=523–562}} これらの音源は''[[:en:Live in Paris & Ottawa 1968|Live in Paris & Ottawa 1968]]'', ''[[:en:Winterland (album)|Winterland]]'', ''[[:en:The Jimi Hendrix Experience (album)|The Jimi Hendrix Experience]]''で 再発売された。1969年のロイヤルアルバートホールでのライブ音源は1972年にイギリス、アメリカで発売されたシングル曲に含まれている。{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=523–562}} 1968年3月17日、ヘンドリックスや[[ポール・バターフィールド]]、エレクトリック・フラッグのメンバーとのジャムセッションが、「リトル・ウィング」を題材として行われた。{{sfn|Shapiro|Glebbeek|1990|pp=596–597}}  ヘンドリックスは、ニューヨークの[[レコード・プラント・スタジオ]] で「[[エレクトリック・レディランド]]」の曲のレコーディングを始めたあたりに、個人的に使うためにそれを録音した。Cafe au Go Goにあるこの[[Lo-Fi]]なテープはのちに彼のアパートから盗まれ、数年後いくつかの[[海賊版|ブートレグ]]アルバムにあらわれた。{{sfn|Shadwick|2003|pp=144–146}}

==知名度と影響==
2004年、『[[ローリング・ストーン]]』誌は、同誌が選ぶ最も偉大な500曲第366位に「リトル・ウィング」を位置付けた。<ref>{{cite journal
| date = December 9, 2004
| title = The 500 Greatest Songs of All Time
| journal = [[Rolling Stone]]
| issue = 963
| url = https://www.rollingstone.com/music/music-lists/500-greatest-songs-of-all-time-151127/
| accessdate = April 7, 2014
}}</ref>
ヘンドリックスのもっとも有名でカバーされている曲として「リトル・ウィング」は定番曲となった。{{sfn|McDermott|1997|p=4}}{{sfn|Fahey|1997|p=11}} 以下のアーティストたちがこの曲をカバーしている。<ref>{{cite web
| title = Song Search Results for Little Wing
| work = [[AllMusic]]
| publisher = Rovi Corp.
| url = https://www.allmusic.com/search/songs/little+wing
| accessdate = March 25, 2014
}}</ref>
<!--DO NOT ADD ARTISTS WITHOUT ARTICLES-->
{{Col-begin}}
{{Col-3}}
*コンクリート・ブロンド
*[[ザ・コアーズ]]
*[[ジョシュ・チャールズ]]
*ポッパ・チャビー
*[[エリック・クラプトン]], [[シェリル・クロウ]], [[スティーヴ・ウィンウッド]]
*[[デレク・アンド・ザ・ドミノス]]
*[[デフ・レパード]]
*[[ギル・エヴァンス]]
*[[G3 (ツアーコンサート)]]
{{Col-3}}
*ガンクラブ
*[[チャカ・カーン]]
*[[ナイジェル・ケネディ]]
*オットマー・リーバート
*[[スティーヴ・ルカサー]], [[スティーヴ・モーズ]]
*[[ジョン・メイヤー]]
*モンティ・モントゴメリー
*パッポ
*[[コリーヌ・ベイリー・レイ]]
{{Col-3}}
*[[サンタナ (バンド)]]
*[[スキッド・ロウ (バンド)]]
*[[スティング (ミュージシャン)]]
*クイン・サリヴァン
*[[TOTO (バンド)]]
*[[タック&パティ]]
*[[スティーヴィー・レイ・ヴォーン]]
*[[スノウィー・ホワイト]]
*[[ジェフ・ベック]]
*[[竹田和夫]]
*[[松本孝弘]]
*[[テデスキ・トラックス・バンド]]<ref>[https://nme-jp.com/news/103427/ テデスキ・トラックス・バンド、『いとしのレイラ』再現ライヴ盤より“Little Wing”の音源が公開 | NME Japan]. 2021年6月11日記事. 2021年9月26日閲覧</ref>

{{Col-end}}

==注釈==
; 脚注
{{Notelist|30em}}
;引用
{{Reflist|20em}}
; 参考文献
*{{cite book
| last1 = Belmo
| last2 = Loveless
| first2 = Steve
| title = Jimi Hendrix: Experience the Music
| year = 1998
| publisher = Collector's Guide Publishing Inc
| isbn = 1-896522-45-9
| ref = harv}}
*{{cite book
| last = Black
| first = Johnny
| title = Jimi Hendrix: The Ultimate Experience
| publisher = Thunder's Mouth Press
| year = 1999
| isbn = 1-56025-240-5
| ref = harv}}
*{{cite book
| last = Brown
| first = Tony
| authorlink = Tony Brown (journalist)
| title = Jimi Hendrix: A Visual Documentary – His Life, Loves and Music
| year = 1992
| publisher = Omnibus Press
| isbn = 978-0-7119-2761-2
| ref = harv}}
*{{cite book
| title = Jimi Hendrix: 'Talking'
| last = Brown
| first = Tony
| authorlink = Tony Brown (journalist)
| year = 2003
| publisher =Omnibus Press
| isbn = 978-1-84449-006-6
| ref = harv}}
*{{cite book
| last = Cross
| first = Charles R.
| authorlink = Charles R. Cross
| title = [[Room Full of Mirrors: A Biography of Jimi Hendrix]]
| publisher = Hyperion Books
| year = 2005
| isbn = 0-7868-8841-5
| ref = harv}}
*{{cite AV media notes
| title = [[Axis: Bold as Love]]
| others = [[Jimi Hendrix Experience]]
| year = 1997
| last = Fahey
| first = Jym
| type = CD reissue notes
| publisher = MCA Records
| id = MCAD-11601
}}
*{{cite AV media notes
| title = [[Stages (Jimi Hendrix album)|Stages]]: Stockholm 1967
| others = [[Jimi Hendrix]]
| year = 1991
| last = Fairchild
| first = Michael
| type = Album notes
| publisher = Reprise Records
| id = 9 26732-2
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*{{cite book
| title = Experience Hendrix: The Best of Jimi Hendrix Transcribed Scorres
| year = 1998
| publisher = [[Hal Leonard Corporation]]
| isbn = 978-0-7935-9144-2
| ref = harv}}
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| last = Henderson
| first = David
| authorlink = David Henderson (poet)
| title = 'Scuse Me While I Kiss the Sky: The Life of Jimi Hendrix
| year = 1981
| publisher = Bantam Book
| isbn = 0-553-01334-3
| ref = harv}}
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| last1 = Hendrix
| first1 = Leon
| authorlink1 = Leon Hendrix
| last2 = Mitchell
| first2 = Adam
| title = Jimi Hendrix: A Brother's Story
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| publisher = Thomas Dunne Books
| isbn = 978-0-312-66881-5
| ref = harv}}
*{{cite book
| last1 = McDermott
| first1 = John
| last2 = Kramer
| first2 = Eddie
| authorlink2 = Eddie Kramer
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| year = 1992
| publisher = Warner Books
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| ref = harv}}
*{{cite book
| last1 = McDermott
| first1 = John
| last2 = Cox
| first2 = Billy
| authorlink2 = Billy Cox
| last3 = Kramer
| first3 = Eddie
| authorlink3 = Eddie Kramer
| title = Jimi Hendrix: Sessions
| year = 1995
| publisher = Little, Brown and Company
| isbn = 0-316-55549-5
| ref = harv}}
*{{cite AV media notes
| title = [[South Saturn Delta]]
| others = [[Jimi Hendrix]]
| year = 1997
| last = McDermott
| first = John
| type = CD booklet
| publisher = MCA Records
| id = MCAD-11684
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*{{cite AV media notes
| title = [[The Jimi Hendrix Experience (album)|The Jimi Hendrix Experience]]
| others = [[Jimi Hendrix Experience]]
| year = 2000
| last = McDermott
| first = John
| type = Box set booklet
| publisher = MCA Records
| id = 08811 23162
}}
*{{cite book
| last1 = McDermott
| first1 = John
| last2 = Kramer
| first2 = Eddie
| authorlink2 = Eddie Kramer
| last3 = Cox
| first3 = Billy
| authorlink3 = Billy Cox
| title = Ultimate Hendrix
| publisher = Backbeat Books
| year = 2009
| isbn = 0-87930-938-5
| ref = harv}}
*{{cite AV media notes
| title = [[West Coast Seattle Boy: The Jimi Hendrix Anthology]]
| others = [[Jimi Hendrix]]
| year = 2010
| first  = John
| last = McDermott
| type = CD set booklet
| publisher = Legacy
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*{{cite book
| last = Murray
| first = Charles Shaar
| authorlink = Charles Shaar Murray
| title = Crosstown Traffic
| publisher = St. Marten's Press
| year = 1991
| isbn = 0-312-06324-5
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*{{cite book
| title = The Essential Jimi Hendrix
| last = Ogunjobi
| first = Rotimi
| publisher = Lulu.com
| year = 2008
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*{{cite book
| last = Roby
| first = Steven
| title = Black Gold: The Lost Archives of Jimi Hendrix
| publisher = Billboard Books
| year = 2002
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*{{cite book
| last1 = Roby
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| title = Becoming Jimi Hendrix
| publisher = Da Capo Press
| year = 2010
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*{{cite book
| last1 = Rubin
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*{{cite book
| last = Shadwick
| first = Keith
| title = Jimi Hendrix: Musician
| publisher = Backbeat Books
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*{{cite book
| last1 = Shapiro
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| title = Jimi Hendrix: Electric Gypsy
| publisher = St. Martin's Press
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[[Category:1967年の楽曲]]
[[Category:ザ・ジミ・ヘンドリックス・エクスペリエンスの楽曲]]
[[Category:ジミ・ヘンドリックスが作詞作曲した楽曲]]
[[Category:デレク・アンド・ザ・ドミノスの楽曲]]
[[Category:エリック・クラプトンの楽曲]]
[[Category:ザ・コアーズの楽曲]]
[[Category:楽曲 り|とるういんく]]