リン化アルミニウムのソースを表示

{{Chembox
|   Name = リン化アルミニウム
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|   ImageSize = 200px
|   ImageName = リン化アルミニウム
|   OtherNames = リン化アルミニウム(III)
| Section1 = {{Chembox Identifiers
|   CASNo = 20859-73-8
|   CASNo_Ref = {{cascite}}
  }}
| Section2 = {{Chembox Properties
|   Formula = AlP
|   MolarMass = 58.00 g/mol
|   Appearance = 暗黄色または暗灰色の結晶
|   Density = 2.42 g/cm<sup>3</sup>, 固体
|   Solubility = 反応
|   MeltingPt = >1000 ℃
|   BoilingPt =
  }}
| Section7 = {{Chembox Hazards
|   ExternalMSDS = [http://physchem.ox.ac.uk/MSDS/AL/aluminium_phosphide.html External MSDS]
|   FlashPt = >800 ℃
|   EUClass = {{Hazchem T}} <br/> {{Hazchem N}}
|   NFPA-H = 4
|   NFPA-F = 4
|   NFPA-R = 2
|   NFPA-O = W
  }}
}}
'''リン化アルミニウム'''（燐化アルミニウム、リンかアルミニウム、[[英語|英文名称]] '''Aluminium phosphide'''）は、[[リン]]と[[アルミニウム]]からなり、[[化学式]]AlPで表される[[無機化合物]]。大気中の水分と反応して[[毒|毒性]]の強い[[ホスフィン]](リン化水素)を生じるため、[[殺虫剤]]の成分として用いられる。

== 反応式 ==
アルミニウムとリンを反応させることで製造できる<ref>{{ cite journal | author = White, W. E.; Bushey, A. H.; Holtzclaw, H. F.; Hengeveld, F. W. | editor = Bailar, J. C. | title = Aluminum Phosphide | journal = Inorganic Syntheses | year = 1953 | volume = 4 | pages = 23–25 | doi = 10.1002/9780470132357.ch7 }}</ref>。
: <chem>4Al\ + P4 -> 4AlP</chem>

リン化アルミニウムは[[水]]と反応して[[気体]]の[[ホスフィン|リン化水素]]と[[水酸化アルミニウム]]に分解する。
: <chem>AlP\ + 3H2O -> Al(OH)3\ + PH3{\uparrow}</chem>
: <chem>AlP\ + 3H^+\ -> Al^{3+}\ + PH3{\uparrow}</chem>

== 農薬 ==
ドイツのデゲシュ社（[[:de:Deutsche Gesellschaft für Schädlingsbekämpfung]]）によって開発された。[[タバコシバンムシ]]や[[コクゾウムシ]]に対する[[殺虫剤]]として、分解促進剤（[[炭酸アンモニウム]]）との反応により[[ホスフィン]]を発生させ、[[タバコ|葉たばこ]]や[[穀物]]・[[飼料]]倉庫、輸入農産物の燻蒸処理に用いられる。

日本では[[1959年]][[12月25日]]に農薬登録を受け、[[デゲシュジャパン]]（商品名：ティベック、ホストキシン）、[[昭和電工]]（フミトキシン）、[[帝人化成]]（エピヒューム）などから発売されている。

== 毒性 ==
リン化アルミニウムとその分解促進剤とを含有する製剤は、日本の[[毒物及び劇物取締法]]及び[[毒物及び劇物指定令]]により特定毒物に指定されているが、純粋なリン化アルミニウムそのものは普通物である。

リン化アルミニウムは[[特定化学物質の環境への排出量の把握等及び管理の改善の促進に関する法律]]（[[PRTR制度|PRTR]]法）で、第一種指定化学物質に指定されている。

経口摂取した場合は、[[胃酸]]によって分解し、直後には[[嘔吐]]・[[胸部圧迫]]感・[[昏睡]]などの症状が見られ、1日後頃からは肝・腎・心臓障害、[[アシドーシスとアルカローシス#代謝性アシドーシス|代謝性アシドーシス]]などの症状が現れる。

アルミニウムリン中毒は[[インド亜大陸]]で大規模な問題がある。農薬としての使用を停止する[[イラン]]の法医学機関によるキャンペーンがあった。

== 脚注 ==
{{reflist}}

== 参考文献 ==
* 『農薬毒性の事典（改訂版）』、2002年 三省堂 ISBN 978-4-385-35604-4

== 関連項目 ==
* [[リン化亜鉛]]

{{アルミニウムの化合物}}
{{リン化物}}
{{Chem-stub}}
{{Normdaten}}
{{DEFAULTSORT:りんかあるみにうむ}}
[[Category:アルミニウムの化合物]]
[[Category:リン化物|あるみにうむ]]
[[Category:農薬]]
[[Category:殺虫剤]]
[[Category:特定毒物]]