ローパスフィルタのソースを表示
←
ローパスフィルタ
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[ファイル:Filtercircuit.png|thumb|right|300px|理想的なフィルタ回路の周波数特性<br>(実際にはこのような周波数特性は取れない)]] '''ローパスフィルタ'''({{Lang-en|Low-pass filter: LPF}}、低域通過濾波器)とは、フィルタの一種で、なんらかの信号のうち、[[遮断周波数]]より低い周波数の成分はほとんど減衰させず、遮断周波数より高い周波数の成分を逓減させるフィルタである。ハイカットフィルタ等と呼ぶ場合もある。 言い換えると、高い方の周波数を遮断して、低い周波数を通すフィルターのことである<ref>{{Cite book|language=ja|author=松武秀樹|author-link=松武秀樹|title=たった1人のフルバンド YMOとシンセサイザーの秘密|publisher=勁文社|date=1981年|page=218|isbn=978-4766900132}}</ref>。 [[電気回路]]・[[電子回路]]では、[[フィルタ回路]]の一種である。「ロー・パス・フィルター」(Low Pass Filter)とも呼ばれる(参考書籍:「たった1人のフルバンド YMOとシンセサイザーの秘密」松武秀樹、勁文社、1981年、p218)。 ローパスフィルタは[[ハイパスフィルタ]]と対称の関係にある。こういったフィルタには他に[[バンドパスフィルタ]]と[[バンドストップフィルタ]]がある。 == 伝達関数 == 連続時間のフィルタは、入出力の利得と位相の特性を[[ラプラス変換]]を使用して[[伝達関数]]で表すことができる。伝達関数は通常有理関数であり、分母の次数が分子の次数よりも大きい。分母がn次であるとき、n次ローパスフィルタという。 1次ローパスフィルタの伝達関数は、 {{Indent|<math>H(s) = \frac{V_{out}}{V_{in}} = K \frac{1}{1 + s \tau}</math>}} となる。ここで、<math> s = j \omega </math>は[[ラプラス変換]]の変数であり、''τ''はフィルタの[[時定数]]、''K''は[[通過域]]での[[利得]]である。このとき、遮断角周波数ωc(rad/s)は、<math>\omega_{\text{c}} = \frac{1}{\tau}</math>となる。 == 回路例 == === CとRを用いた回路 === [[ファイル:Low pass filter.svg|thumb|right|300px|コンデンサと抵抗器によるローパスフィルタ]] {{main|RC回路}} 最も簡単なローパスフィルタは、入力信号に並列する[[コンデンサ]]と入力信号と直列する[[抵抗器]]から成る1次ローパスフィルタである。抵抗値と容量値の積(R×C)は[[時定数]](τ)といい、遮断周波数に逆比例する、またこのときの出力電圧は入力電圧の<math>\frac{ 1 } { \sqrt{ 2 } }</math>になる(−3[[デシベル|dB]])。 {{Indent|<math>f_c ={1 \over 2 \pi \tau} = {1 \over 2 \pi R C}</math>}} ここで、''f<sub>c</sub>''は[[遮断周波数]][Hz]、''τ''は[[時定数]][s]、''R''は[[電気抵抗|抵抗]]値[Ω]、''C''は[[静電容量|容量]]値[F]。 入力電圧と出力電圧の利得と位相の関係について、入力電圧値を|''V<sub>in</sub>''|[V]、出力電圧値を|''V<sub>out</sub>''|[V]、角周波数をω[rad](=2π''f'')、並列キャパシタ容量値を''C''[F]、直列抵抗値を''R''[Ω]とした場合、電圧利得の周波数特性は {{Indent|<math>\frac{|V_{out}|}{|V_{in}|} = \frac{ 1 } { \sqrt{ 1 + \left( \omega R C \right)^2} }</math>}} となる。ただし、<math>20 \log \frac{|V_{out}|}{|V_{in}|}</math>[dB]として表すのが一般的である。また、位相のずれの周波数特性は {{Indent|<math>\theta = - \tan^{-1}\left(\omega R C \right) </math>}} となる。なお、この場合、θの単位は[rad]([[ラジアン]])である。 === オペアンプを用いた回路 === [[ファイル:Active lowpass filter.svg|thumb|240px|オペアンプによるローパスフィルタ]] [[オペアンプ]]を用いて、''アクティブ''ローパスフィルタを構成することが可能である。右図の回路は1次アクティブ・ローパスフィルタであり、[[遮断周波数]]([[Hz]])は、 {{Indent|<math>f_{\text{c}} = \frac{1}{2 \pi R_2 C}</math>}} となり、遮断角周波数(rad/s)は、 {{Indent|<math>\omega_{\text{c}} = \frac{1}{R_2 C}</math>}} で表される。[[通過域]]での利得は<math>\frac{-R_2}{R_1}</math>であり、[[減衰域]]での[[減衰傾度]]は1次の[[フィルタ回路]]で−6dB/oct=-20dB/dec となる。 === LCローパスフィルタ === [[コイル]](L)と[[コンデンサ]](C)により2次以上のローパスフィルタを構成できる。[[受動素子]]のみであり、理想的なコイルとコンデンサのみであれば電力消費がない。そのため信号のフィルタリングの他、[[電源回路]]や電力増幅、特に[[スイッチング電源]]や[[アンプ (音響機器)#デジタルアンプ|デジタルアンプ]]の出力から高調波成分を除去する目的でも使用される。 さらにオペアンプを加えたアクティブなLC(またはRLC)ローパスフィルタも作る事が出来る。しかしLCのみの場合の利点である「電力消費がない」が無くなり、入出力(特に出力電流)はオペアンプの動作範囲に限られる。また、RCとオペアンプの組合せだけでも高次フィルタを構成可能である([[バターワースフィルタ#フィルタ設計]]等を参照のこと)。特別な理由がなければコイル無しの回路設計が行われる。 [[復調]]、高周波・雑音の除去、[[アナログ-デジタル変換回路|アナログ-デジタル変換]]の際の[[アンチエイリアス]]フィルタなどに利用されている。 == 画像処理 == 画像処理においては、[[空間周波数]]、つまり画像中の模様の粗い細かいによるフィルタリングを指す。要するに「細かい模様をぼかす」という事である。なお、[[デジタルカメラ]]や[[ビデオカメラ]]では、画像の[[標本化]]で起こる[[エイリアス]]([[モアレ]])を防ぐために、撮像素子の前、すなわち標本化以前に、光学的に「ローパスフィルタ」を[[アンチエイリアス]]のために入れている<ref>トランジスタ技術2005年2月号p.159</ref>。<!--音声信号等におけるデジタル処理の用語(AD変換の手前にアンチエイリアスのためのローパスフィルタを入れる)をそのまま2次元処理に使った形である。--><!-- ← どっちに優位があるもんでもない。どちらも信号処理技術の応用という目から見たら同等--> == 光学 == [[光学フィルター]]では、ローパスフィルタに相当する長波長側を透過するものをロングパスフィルタと呼び、ハイパスフィルタに相当する短波長側を透過するものをショートパスフィルタと呼んでいる。デジタルカメラにおいて、前節のアンチエイリアスフィルタとは別に、不自然な画になるのを防ぐため赤外領域をカットするフィルタを入れているが、これはショートパス(すなわちハイパス)フィルタである。人体に有害などといった理由で紫外領域をカットするフィルタは同様にロングパス(すなわちローパス)フィルタ、可視領域のみを通すフィルタはバンドパスフィルタである。 == 変調 == [[パルス符号変調]]において複合化回路で複合した出力からアナログ信号を復調するための補間フィルタとして用いられる<ref>第一級陸上特殊無線技士無線工学試験 JZ16B</ref>。また、[[同期検波]]による[[位相偏移変調]]の復調器にも用いられる<ref>第一級陸上特殊無線技士無線工学試験 JZ12B</ref>。 == 脚注・参考文献 == <references/> == 関連項目 == *[[電気回路]] - [[RC回路]]、[[LC回路]]、[[RLC回路]] *[[フィルタ回路]] {{フィルタ回路}} {{DEFAULTSORT:ろおはすふいるた}} [[Category:アナログ回路]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Cite book
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Indent
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Main
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:フィルタ回路
(
ソースを閲覧
)
ローパスフィルタ
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報