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[[File:Wired AND (TTL).png|thumb|400px|オープンコレクタ出力を使ったワイヤードAND]] '''ワイヤード論理接続'''(wired logic connection)は、[[ダイオード]]と[[抵抗器]]のような[[能動素子]]と[[受動素子]]だけを使って[[ブール代数]]を実装する[[論理ゲート]]である(ダイオードの代わりに[[Transistor-transistor logic|TTL]]ゲートの[[オープンコレクタ]]出力を使うこともできる)。 ワイヤード論理接続は、[[ANDゲート]]と[[ORゲート]]を作ることができる。 しかし、[[NOTゲート]]を作ることができず、電圧レベルの回復もできないという制約がある。 == ワイヤードAND接続 == [[Image:WiredAND.svg|thumb|right|ダイオードと抵抗器を使ったワイヤードAND接続]] ワイヤードAND接続は、[[ANDゲート]]の一種である。この機能を実現するために1つの[[プルアップ抵抗]]と1入力毎に1個のダイオードを使用している。 電源から供給される正電圧は、出力''C''から離れて行く方向へ向けられる。そして、入力に向かって接続されたダイオードを経由して''A''と''B''へ向かう。 H(電源電圧と同じあるいはより高い電圧)が全ての入力に適用されたとき、電源電圧は出力へ向かう。 ワイヤードANDゲートは、任意の数の入力が可能である。 出力''C''は、[[真理値表]]に従って、入力AとBによって決定される<ref>M. Morris Mano, ''Digital Logic and Computer Design'', Prentice-Hall, 1979 {{ISBN2|0-13-214510-3}}, page 571 </ref>。 {| class="wikitable" style="text-align: center" |+ ANDゲート真理値表 !colspan=2|入力 !! 出力 |- | A || B || A AND B |- |0 || 0 || 0 |- |0 || 1 || 0 |- |1 || 0 || 0 |- |1 || 1 || 1 |} ダイオードの代わりに複数の[[Transistor-transistor logic|TTL]]ゲートの[[オープンコレクタ]]出力を結合してもワイヤードANDと同じ機能を実現できる。 ワイヤードANDの機能は、TTLゲート出力を共通のコレクタプルアップ抵抗と単純に結合することによって実現できる。 == ワイヤードOR接続 == [[File:Wired OR connection.png|thumb|ダイオードと抵抗器を使ったワイヤードOR接続]] <!-- [[Image:SquareWaveOR.JPG|thumb|right|入力A,Bと出力Cの関係を時間軸(横軸)に沿って表したもの]] --> ワイヤードOR接続([https://en.wikipedia.org/wiki/File:WiredOR.JPG ワイヤードOR接続の図])は、1つのプルダウン抵抗と入力毎に1つのダイオードを使って、[[ORゲート]]の[[ブール代数]]演算を電気的に実行する。 各入力電圧は対応するダイオードを通過して直接出力''C''に向かう。 全ての入力電圧がLならば、出力もLになる。 AND接続で登場した正電圧の電源は、OR接続において[[接地|グラウンド]]に置き換わる。 さらにANDゲートと比べてダイオードの位置関係に注意すること。 AND接続と同様にOR接続は、任意の数の入力と1つだけの出力が可能である。 出力''C''は、[[真理値表]]<!-- と[[矩形波]] -->に従って、入力AとBによって決定される。 {| class="wikitable" style="text-align: center" |+ Truth table for OR !colspan=2|INPUT !! OUTPUT |- | A || B || A OR B |- |0 || 0 || 0 |- |0 || 1 || 1 |- |1 || 0 || 1 |- |1 || 1 || 1 |} ==ワイヤードANDとワイヤードORの相互変換== ワイヤードANDは、入力と出力を全て負論理にすることによって負論理のワイヤードORに変換できる。その逆も可能である。 例えば、 #<math>C = A and B</math><br> #<math>\overline{C} = \overline{A and B}</math>(両辺を否定)<br> #<math>\overline{C} = \overline{A} or \overline{B}</math>([[ド・モルガンの法則]]による) このため、ワイヤードANDをワイヤードORに変換できたことになる。 ==ダイオードを使ったワイヤードANDとワイヤードORの互換性== ダイオードを使ったワイヤードANDとワイヤードORに関して、出力電圧がダイオードの電圧降下によってずれることに注意するべきである。そのため、主要な[[ロジック・ファミリ]]とおそらく互換性がない。 ==出典== <references/> * Digital Techniques, Heathkit Educational Systems,1990 * Fundamental Physics, K.L Gomber and K.L Gogia,Pradeep Publications, 2005 ==外部リンク== * [http://zone.ni.com/devzone/cda/tut/p/id/3544 Introduction to Wired-OR Outputs and Open-Collector Circuits] {{DEFAULTSORT:わいやあとろんりせつそく}} [[Category:ロジック・ファミリ]] [[Category:デジタル回路]]
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