三酸化テルルのソースを表示

{{chembox
| verifiedrevid = 414397405
|   ImageFile =
| ImageSize = 
|   ImageName = 
|   OtherNames = 酸化テルル(VI)
| Section1 = {{Chembox Identifiers
|   ChemSpiderID_Ref = {{chemspidercite|correct|chemspider}}
| ChemSpiderID = 75319
| PubChem = 83481
| InChI = 1/O3Te/c1-4(2)3
| InChIKey = IIXQANVWKBCLEB-UHFFFAOYAH
| SMILES = O=[Te](=O)=O
| StdInChI_Ref = {{stdinchicite|correct|chemspider}}
| StdInChI = 1S/O3Te/c1-4(2)3
| StdInChIKey_Ref = {{stdinchicite|correct|chemspider}}
| StdInChIKey = IIXQANVWKBCLEB-UHFFFAOYSA-N
| CASNo = 13451-18-8
  }}
| Section2 = {{Chembox Properties
|   Formula = TeO<sub>3</sub>
|   MolarMass = 175.6 g/mol
|   Appearance = 黄橙色結晶 (α-TeO<sub>3</sub>)
|   Density = 5.07 g/cm<sup>3</sup>、固体
|   MeltingPtC = 430
|   BoilingPt = 
  }}
| Section7 = {{Chembox Hazards
|   EUClass = 記載なし
  }}
}}

'''三酸化テルル'''（さんさんか&mdash;、tellurium trioxide）は、[[テルル]]の[[酸化物]]の一種で、[[組成式]] TeO<sub>3</sub> で表される[[無機化合物]]である。

==合成==
三酸化テルルは通常、[[テルル酸]] (telluric acid, Te(OH)<sub>6</sub>) を 300 ℃近辺に加熱し、脱水することで得られる。濃硫酸中で加熱を行うこともある。原料となるテルル酸は市販品が入手可能であるが、[[二酸化テルル]]に[[塩素酸]]、[[過マンガン酸カリウム]]、あるいは[[酸化クロム]](III) などの酸化剤の水溶液を作用させても得られる。

== 物性 ==
三酸化テルルは常温、常圧で固体であるが、調製法の違いによりさまざまな[[多形]] (polymorphism) をとる。比較的以前より知られているのは、α体（黄色）、β体（あるいはB体、灰色、斜方晶）である<ref>総説：Dutton, W. A.; Cooper, W. C. ''Chem. Rev.'' '''1966''', 657.</ref>。ほかにもγ体（あるいはA体）や、六方晶、アモルファス状の形態<!--変態、あるいは多形、と訳してもよいのでしょうか？ --><!--modification の訳語ではないのですが、とりあえず-->の存在も報告されている<ref>Ahmed, M. A. K.; Fjellvag, H.; Kjekshus, A. ''J. Chem. Soc. Dalton Trans.'' '''2000''', 4542.</ref>。
水には基本的に不溶であるが、大量の沸騰水中では、6日間で部分的に溶けたとの報告がある。アルカリ水溶液には急速に溶けてテルル酸塩となる。<ref>pp.529,F.A.Cotton, G.Wilkinson,『無機化学』, 4th Ed., 培風館（1987）.　ISBN 4-563-04192-0</ref>三酸化テルルの固体を加熱すると[[熱分解]]を起こす。β体に関する昇温実験<!--Ahmedら。TGを測ってます-->の報告によれば、475 ℃から 615 ℃までの間に
: <chem>2 TeO3 -> Te2O5\ + \tfrac{1}{2}O2</chem>
: <chem>Te2O5 -> 2 TeO2\ + \tfrac{1}{2}O2</chem>
: <chem>TeO3 -> TeO2\ + \tfrac{1}{2}O2</chem>
と表される3通りの反応が起こり、二酸化テルルと[[酸素]]に変わる。

==反応性==
三酸化テルルには酸化剤としての性質が知られる。濃塩酸中で加熱すると塩素ガスが生じる。また、硫黄、リン、炭素などの単体やさまざまな金属を、それらの酸化物に変える。[[ヒドラジン]]などとの還元剤を反応させると、単体テルルまで還元される。

==関連項目==
*[[二酸化テルル]]
*[[テルル酸]]

==参考文献==
<references />

{{テルルの化合物}}
{{デフォルトソート:さんさんかてるる}}
[[Category:酸化物]]
[[Category:テルルの化合物]]