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{{出典の明記|date=2018年12月}} [[ファイル:World map 2004 CIA large 1.7m whitespace removed.jpg|thumb|350px|世界地図]] '''世界地図'''(せかいちず)は、[[地球]]全体、あるいは大部分を表現した[[地図]]である。 主に以下の事柄が、シンボル化した[[記号]]・[[文字]]・[[図形]]・各種[[色彩]]などによって[[平面]]上に表現される。 * [[自然地理学]]に関する事柄 - [[大陸]]・[[半島]]・[[海|海洋]]・[[山脈]]・[[河川]]・[[湖沼]]の形状・標高・深度など * [[地政学]]に関する事柄 - [[国境]]・[[国名]]・[[植民地]]・[[行政区分]]・[[都市]]など * [[日常生活]]に関する事柄 - [[経線]]・[[緯線]]・[[国際日付変更線|日付変更線]]・[[鉄道]]・[[道路]]など == 世界各国の世界地図 == [[ファイル:1875 Meiji 8 Japanese Map of the World - Geographicus - World-meiji8-1875.jpg|サムネイル|[[1875年]]、[[明治]]に描かれた世界地図]] * 大陸の多くが[[北半球]]に位置することから、ほとんどの世界地図は地図の上辺方向を[[北]]にしている。 * [[日本]]など[[東アジア]]諸国や[[オセアニア]]諸国、[[アメリカ合衆国|米国]]の[[ハワイ州]]で日常的に用いられる世界地図は、[[太平洋]]中心にして[[大西洋]]で切り分けるものが多い。この太平洋中心地図は、人類史におけるヒトの移動が描きやすいため、人類学などでも用いられる。 * [[英国]]の[[グリニッジ天文台]]を通る[[グリニッジ子午線]]を[[本初子午線]]([[経度]]0度)としていることから[[ヨーロッパ]]では経度0を地図の中央に配置しているものが多い。 * [[米大陸]]でも[[大西洋]]を中心とする地図が多く用いられる。 * [[南半球]]の国([[オーストラリア連邦|オーストラリア]]など)では地図の上辺を[[南]](つまり上下が逆転した世界地図)にしているものがある<ref>1979年に[[オーストラリア人]]の[[スチュアート・マッカーサー]] (Stuart McArthur) が作成した「マッカーサーの世界地図」がよく知られる。</ref>。ただし日常的に使われるものではない。 * [[イスラーム]]世界の地図では、四方のうち南を正面と考えることに起因して南を上にしているものが多かった。 * [[仏教]]世界では[[西方浄土]]の考えから西が上になっているものが多い、また、日本の古地図[[行基図]]等では上辺方向は、まちまちである。江戸時代の日本では、畳に広げて周りから取り囲んで見る事が多かったため、最寄りの辺の側から読めるように中心から放射状に文字が配置されている事も多い。 * 多くの世界地図で[[北]]が上となったことは、近代的な[[測量法]]の確立後に[[磁石]]の指針が北を向くこととの関連があるといわれる。 * [[陸]]の輪郭は[[満潮]]の時のもので、地図上の大きさは、地球が丸いため[[図法]]([[投影法 (地図)|投影法]])によっては正確ではない。 === 領土範囲の違い === * [[中華民国]]([[台湾]])で発行された世界地図には、[[中国大陸]]及び[[モンゴル]]・[[尖閣諸島]]が自国領になっているものがある([[中華人民共和国]]と[[モンゴル国]]が存在しない)。 * 日本で発行された世界地図では、[[樺太#南樺太|南樺太]]、[[千島列島#分類|北千島]]、中国と[[インド]]の国境周辺、[[西サハラ]]、[[カシミール地方]]が所属未決定状態となっている。但し、南樺太の[[豊原市|豊原]](ロシア名:[[ユジノサハリンスク]])には日本国[[総領事館]]があり、日系企業も進出している。[[北方地域|北方領土]]、[[竹島 (島根県)|竹島]]、[[尖閣諸島]]は日本領となっている。[[台北]]には[[首都]]マークがあったりなかったりする。 * [[中華人民共和国]]が発行している地図では北方領土は日本領、尖閣諸島・台湾は中国領となっており、北方領土については「[[ロシア]]が占領」と併記されている。また、[[南シナ海]]で中国が領土を造成して地政学的な目的から世界地図を変えている行為は国際問題([[南沙諸島海域における中華人民共和国の人工島建設]])となっている<ref>{{Cite web|和書|url=https://www.technologyreview.jp/s/119377/aboard-the-giant-sand-sucking-ships-that-china-uses-to-reshape-the-world/ |title=世界地図を更新し続ける中国の巨大浚渫船|date=2019-05-21|work=[[MITテクノロジーレビュー]]|publisher=MIT Tech Review|accessdate=2019-05-21}}</ref>。 * [[ロシア連邦|ロシア]]、[[アメリカ合衆国|アメリカ]]、[[イギリス]]、[[オーストラリア]]などが発行している地図では南樺太・千島列島・北方領土は全てロシア領となっている。但しアメリカは、[[北方領土問題]]に関する日本の妥協を、恫喝によって阻止したとされている<ref>{{Cite news|title=戦後70年・北方領土交渉 過去と展望|url=http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/100/209209.html|newspaper=[[時論公論]]|publisher=[[日本放送協会]]|date=2015-02-11|accessdate=2018-02-13}}</ref>(詳細は「[[ジョン・フォスター・ダレス#国務長官]]」を参照)。 * [[大韓民国]]及び[[朝鮮民主主義人民共和国]]が発行している地図では朝鮮半島が統一されており、韓国では北朝鮮、北朝鮮では韓国が存在しない。また、竹島が自国領となっている。 * [[アルゼンチン]]と[[イギリス]]の地図では[[フォークランド諸島]]([[マルビナス諸島]])は自国領となっている(イギリスの実効支配であるため、世界的にはイギリス領となっているが日本の地図では、どちらの領土か明記せず所属未定となっていたり、未定扱いでは無いがどこの国の領土か明記していない場合がある)。 === 呼称の違い === * 韓国や北朝鮮の地図では、[[日本海]]を「東海」(国際的に日本海と表記されるが併記するものもある。この問題の詳細は[[日本海呼称問題]]を参照)・[[黄海]]を「西海」・竹島を「独島」と表記している。 * アルゼンチンの地図では、[[フォークランド諸島]]を[[マルビナス諸島]]と明記している(国際的には[[フォークランド諸島]]だが、日本の地図では両方書かれている)。 * 中国と台湾の地図では、[[尖閣諸島]]の[[魚釣島]]を「釣魚島」と表記しており、更に台湾の地図では尖閣諸島そのものを「釣魚台列嶼」と表記している。 * [[ベトナム]]の地図では、[[南シナ海]]を「東海」もしくは「東ベトナム海」と表記している。 == 図法 == [[File:Projection_AuthaGraph.png|400px|thumb|オーサグラフにより描画された世界地図。[[縦横比]]は <math>\sqrt{3}:4</math>。]] {{Main|投影法 (地図)}} 図法とは、球体である[[地球]]上にある地形を平面の地図に射影する際に用いる手法である。目的に応じた地図の[[投影法 (地図)|投影法]]を用いる。世界地図では地球表面のほぼ全てを1枚の平面に投影するためどうしても歪みが大きくなるが、それ故に様々な工夫がなされてきた。 [[赤道]]を基準線とした[[円筒図法]]が、同[[緯度]]・同[[経度]]の関係を一目で把握しやすく、もっとも多く使われている。その中でも[[等角写像|正角]](狭い範囲で見れば形が正しい)であり、大洋航海に用いられてきた[[メルカトル図法]]が世界地図の代表的存在である。しかしメルカトル図法は縮尺の変化が大きいため、厳密な正角性を必要としない用途では他の円筒図法や擬円筒図法もよく用いられる。その中でも正積性(面積の比が正しい)が求められる場合のために、擬円筒図法の[[サンソン図法]]や[[モルワイデ図法]]が考案された。一方、擬方位図法である[[エイトフ図法]]や[[ハンメル図法]]は、形状がモルワイデ図法に似ており歪みはモルワイデ図法よりも小さいが、19世紀末の考案で歴史が浅く、緯線が平行直線でなく[[経緯度]]を取りにくいせいか、モルワイデ図法ほど利用されていない。また、[[平面充填]]が可能であり、地図上のどの箇所からも全方位的な全体図を切り出すことができる[[オーサグラフ]]が日本の[[鳴川肇]]により考案されている。 一つにまとまった地図として描く事をあきらめれば、歪みを小さくできる。19世紀初頭までは、[[正角図法]]である[[ステレオ投影|平射図法]]により、世界を西半球と東半球の「二つの円」に分けて描く方法が多用された。[[グード図法]]では、複数の正積擬円筒図法を切り裂いてつなぎ合わせている。さらに[[ダイマクション地図]]では、多面体に心射投影して切り開いている。 逆に[[国連旗]]では世界を「切り裂く」事を避けて、南極以外を連続して描く[[正距方位図法]]を用いている。 == 世界地図から辿る世界観 == {{main|初期の世界地図}} === 古代 === [[ファイル:Baylonianmaps.JPG|right|thumb|200px|バビロニアの地図(紀元前600年頃)]] [[古代]]では、自分達が生活する[[土地]]の周りの世界観を描いていた。例えば、古代に作られた世界最古の地図に、「[[初期の世界地図#バビロニアの世界地図(紀元前7世紀)|バビロニアの地図]]」がある。このバビロニアの地図では、世界の中心地を「バビロニア」とし、そこから見渡すことの出来る部分を円盤状に描いており、一番周りの部分を海が取り囲んでいる、という見方をしていた。 === 中世 === [[中世]]では、「[[教義]]」によって世界観が左右されていた。例えば、中世のヨーロッパでは、[[キリスト教]]の教義によって世界観が強制されていた。その教義によって、キリストの生誕地である[[イスラエル]]の[[エルサレム|イェルサレム]]が世界の中心とされた。また、東方に存在する楽園を地図上では上に描き、[[アジア]]・[[アフリカ]]・[[ヨーロッパ]]の三大陸を描いていた。 →[[TO図]] === 近代 === [[近代]]になると、[[植民地]]の分割の必要性などにより、より今までの世界地図よりもさらに正確な地図が必要とされるようになった。その一つの[[ゲラルドゥス・メルカトル|メルカトル]]の地図がある。メルカトルの地図では、[[等角航路]]が直線で表されているため、目的地にも正確に辿り着ける。ただし、北アメリカ・南アメリカ大陸に関しては、多少不正確な点がある。 ==符号位置== [[絵文字]]として[[Unicode]] 7.0 から収録。 {| class="wikitable" style="text-align:center;" !記号!![[Unicode]]!![[JIS X 0213]]!![[文字参照]]!!名称 {{CharCode|128506|1F5FA|-|世界地図|font=絵文字フォント}} |} == 脚注 == {{脚注ヘルプ}} === 注釈 === {{Reflist|group="注"}} === 出典 === {{Reflist|2}} == 関連項目 == {{ウィキプロジェクトリンク|地図}} {{Commonscat|Maps of the world}} * [[地図]] * [[地図学]] * [[四色定理|四色問題]] * [[投影法 (地図)|投影法]] * [[地球儀]] * [[マッパ・ムンディ]] * [[TO図]] * [[混一疆理歴代国都之図]] * [[地球地図]] * [[初期の世界地図]] == 外部リンク == * [http://www.freemapviewer.com/ja/ パブリックドメインの世界地図]{{リンク切れ|date=2020年8月}} * [https://www.stat.go.jp/data/sekai/pdf/worldmap.pdf 総務省統計局 - 世界地図 (PDF)] * [http://www.sekaichizu.jp/ 【世界地図|SEKAICHIZU】] * [http://www.mapnall.com/ja/ 世界地図 (MAP-N-ALL)] {{World-stub}} {{Normdaten}} {{DEFAULTSORT:せかいちす}} [[Category:地図]] [[Category:世界地図|*]] [[fi:Maa#Maailmankartta]]
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