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{{単一の出典|date=2017年6月}} '''二重収束型質量分析計'''(にじゅうしゅうそくがたしつりょうぶんせきけい、{{lang-en-short|double-focusing mass spectrometer}})とは、[[質量分析計]]の一形式。 == 原理 == {{Main|質量分析法}} 二重収束質量分析計は、一般的には速度収束をもたらす[[電場]]セクターと方向収束をもたらす[[磁場]]セクターの二つの分析場を持つ<ref name="MS01">{{citation|url=https://www.jaima.or.jp/jp/analytical/basic/mass/dfms/ |title=二重収束形質量分析計の原理と応用 |format= }}</ref>。 試料導入部より導入された[[原子]]あるいは[[分子]]は、[[イオン源]]で[[イオン化]]される。ここで生成した[[電荷]]数 ({{Mvar|z}})、質量 ({{Mvar|m}}) の[[荷電粒子]]は加速[[電圧]] ({{Mvar|V}}) で加速された後、垂直方向に一様な[[磁場]](磁場強度 {{Mvar|B}})が印加されている磁場セクターに導入される。一様磁場下では荷電粒子は[[ローレンツ力]]と[[遠心力]]が釣り合うような[[半径]] {{Mvar|r}} の[[円軌道]]上を[[等速円運動]]するので、以下の式が成り立つ<ref name="MS01" />。 {{Indent|<math>\frac m z = \frac{r^2B^2}{2V}</math>}} 加速電場および偏向磁場のどちらかを一定に保ったまま他方を変化させることにより、異なる[[質量電荷比]]({{Math|''m''/''z''}} 値)の荷電粒子を検出することが可能であるが、通常は磁場強度を変化させることで質量分析を行う。分析内容によっては電圧を変化させる手法も使用される場合がある<ref name="MS01" />。 === 収差補正 === {{節スタブ|date=2017年6月2日 (金) 01:02 (UTC)}} 各[[収差]]を打ち消すように磁場セクターと電場セクターを配置することで、二重収束が得られる<ref name="MS01" />。 ;方向収束 :入射された同じ質量電荷比と[[運動エネルギー]]を持っているものの、入射角度が異なる荷電粒子の流れを、再度一点に収束させる事象を方向収束と呼び、磁場セクターで収差補正する<ref name="MS01" />。 ;速度収束 :入射された同じ質量電荷比でありながら、少し異なる速度を有する荷電粒子の流れを収束させることを速度収束と呼び、電場セクターにより収差補正される<ref name="MS01" />。 検出感度は {{Val|e=-15|ul=g}} オーダーで極微量分析が可能<ref name="MS01" />。 == 質量範囲 == 磁場掃引法では広い範囲の質量電荷比の測定に適してはいるものの、磁場強度の直線性が低いので、高い質量[[正確度と精度|精度]]を求める場合には、多くの内部標準荷電粒子が必要なる。反面、電圧掃引法では質量電荷比範囲は限られるものの、電圧の直線性が高く高い質量精度を得られる<ref name="MS01"/>。 == 脚注 == <!--=== 注釈 === {{Reflist|group="注釈"}}--> === 出典 === {{Reflist}} == 関連項目 == * [[ローレンツ力]] *[[セクター型質量分析計]] {{質量分析法}} {{DEFAULTSORT:にしゆうしゆうそくかたしつりようふんせきけい}} [[Category:質量分析]]
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