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亜硝酸アミル
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{{chembox | 出典=<!-- bp: en:Amyl nitrite--> | Name = 亜硝酸イソアミル | ImageFile1 = Amyl nitrite.svg | ImageSize1 = 200px | ImageFile2 = Amyl nitrite-3D-balls.jpg | ImageSize2 = 200px | ImageAlt = [[亜硝酸イソアミルの構造式]] | OtherNames = 亜硝酸アミル<br />亜硝酸イソペンチル | Section1 = {{Chembox Identifiers | CASNo = 110-46-3 | KEGG = D00517 }} | Section2 = {{Chembox Properties | Formula =C<sub>5</sub>H<sub>11</sub>NO<sub>2</sub> | MolarMass = 117.15 | Appearance = 無色または淡黄色の液体 | Density = 0.872, 液体 (25 ℃) | 相対蒸気密度= | MeltingPt = | BoilingPtC = 99 | 比旋光度= }} }} '''亜硝酸アミル'''(あしょうさんアミル)は、主に[[狭心症]]等の[[心臓疾患]]に使われる[[薬品]]であり、薬理効果としては同じ[[強心剤]]の[[ニトログリセリン]]や[[亜硝酸ナトリウム]]とほぼ同じとされている。また[[シアン化合物]]([[シアン化カリウム]]など)の解毒剤としても使用される。単に亜硝酸アミルといった場合、化学的には分子式 C<sub>5</sub>H<sub>11</sub>NO<sub>2</sub> で表される[[亜硝酸エステル]]の異性体群を意味するが、医薬品として用いられるのは'''亜硝酸イソアミル'''(示性式 (CH<sub>3</sub>)<sub>2</sub>CHCH<sub>2</sub>CH<sub>2</sub>ONO)である。これは、'''亜硝酸イソペンチル''' (isopentyl nitrite) とも別称される。毒物及び劇物取締法により劇物に指定されている<ref>[http://wwwhourei.mhlw.go.jp/cgi-bin/t_docframe2.cgi?MODE=hourei&DMODE=SEARCH&SMODE=NORMAL&KEYWORD=%93%c5%95%a8%8b%79%82%d1%8c%80%95%a8%8e%77%92%e8%97%df&EFSNO=741&FILE=FIRST&POS=0&HITSU=16 毒物及び劇物指定令 昭和四十年一月四日 政令第二号 第二条 一の六]</ref>。平成19年に指定薬物に指定されている<ref>[https://www.mhlw.go.jp/bunya/iyakuhin/yakubuturanyou/dl/meisho.pdf 厚生労働省指定薬物一覧]</ref>。 == 解毒剤としての使用 == [[シアン化物]]の解毒剤としては、この薬品が[[気化]]しやすいことを利用して吸い込ませる方法が主にとられる。15秒おきに15秒間かがせることを、5回繰り返すことにより、亜硝酸アミルが[[ヘモグロビン]]の[[ヘム]]鉄のFe<sup>2+</sup>を酸化させてFe<sup>3+</sup>の[[メトヘモグロビン]]となり、さらに[[シアン]]がメトヘモグロビンのFe<sup>3+</sup>と配位結合し[[シアンメトヘモグロビン]]となることによって、[[動物]][[ミトコンドリア]]の酸化型の[[シトクロム]]酸化[[酵素]][[複合体]](COX)のFe<sup>3+</sup>へのシアンの配位結合を防いで無毒化される。さらに、シアンメトヘモグロビンから徐々に解離するシアンと別に投与した[[チオ硫酸ナトリウム]]が結合して[[チオシアン酸]]になる<ref>[http://www.j-poison-ic.or.jp/homepage.nsf/7bf3955830f37ccf49256502001b614f/dd539c05c5be67a3492567e700306ed7?OpenDocument シアンおよびシアン化物による中毒について―概要情報―(1998年 7月29日、日本中毒情報センター]</ref>。しかしながら、心筋梗塞急性期の場合に投与すると急激な血圧低下を招くことになる場合があるので使用することはできない。気化しやすい液体であるため、[[アンプル]]瓶に入れて保存される。また、[[引火性]]が強いため火気厳禁であり、[[毒劇物取締法]]上で劇物に指定されている。 [[硫化水素]]もシアン化物と同様のメカニズムの毒性を有するので、硫化水素の解毒剤として使用されることがある<ref>http://www.j-poison-ic.or.jp/kagaku/gedokuzai/Nitrite.pdf {{リンク切れ|date=2012年11月}} 日本中毒情報センター</ref>。 == 有機合成への使用 == [[疎水性|脂溶性]]を利用して、第一級[[アミン]]を有機溶媒系で[[ジアゾ化]]、第二級アミンを[[ニトロソ化合物|''N''-ニトロソ化]]するために用いられる<ref name="suzuki191">{{Cite book|和書 |author = 鈴木仁美 |year = 2008 |title = 窒素酸化物の事典 |publisher = [[丸善]] |isbn = 978-4-621-08048-1 |page = 191 }}</ref>。 : <chem>R-NH2\ + iso-C5H11ONO -> R-N2^+</chem> 比較的安価な試薬であり、[[エステル交換反応]]により他の亜硝酸エステルの製造にも用いられる。亜硝酸アミルを[[メタノール]]に溶かして加温すると、気体の[[亜硝酸メチル]]が得られる<ref name="suzuki191"/>。 ==出典== <references /> == 関連項目 == * [[亜硝酸エステル]] {{デフォルトソート:あしようさんあみる}} [[Category:血管拡張薬]] [[Category:解毒剤]] [[Category:亜硝酸エステル]] [[Category:有機反応試剤]] [[Category:劇物]]
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