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{{出典の明記|date=2012年10月}} '''光ソリトン'''({{lang-en-short|optical soliton}})は、[[光ファイバ]]などの[[光導波路]]の[[分散 (光学)|分散性]]と[[非線形光学|非線形性]]がつりあうことによって生じる[[孤立波]]であり、[[ソリトン]]の一種である。この結果、光ソリトンは次の条件を満たす。 #[[伝播]]している光ソリトンの形状、[[速度]]などが不変。←粒子の「[[エネルギー保存の法則|エネルギー]]および[[運動量保存の法則]]」に相当する #光ソリトン同士が衝突しても、衝突の前後でそれらの波形や速度には変化は生じない(衝突する光ソリトンが二つより多くてもよい)。←波の個別性の保持、衝突前後の運動量保存 光ソリトンは、1973年に米国[[ベル研究所]]在職中の[[長谷川晃 (物理学者)|長谷川晃]](現大阪大学名誉教授)とF. D. タッパートにより、その存在が理論的に予測され、1980年に同じくベル研究所のリン・F・モレナウアーによって初の実験的観測がなされた。その後、長谷川とモレナウアーにより、ファイバの[[ラマン効果]]を使った[[光増幅器]]を用いた全光長距離ファイバ通信システムの提案と実験的検証がベル研究所内で行われ、成功した。 1980年代後半のエルビウム添加光ファイバ光増幅器(EDFA)の出現に刺激を受け、全光長距離ファイバ通信システムに光ソリトンを用いる研究が1990年代を通して、全世界で活発化した。 ==非線形シュレディンガー方程式のソリトン解== ファイバ中での光パルスの伝播を記述する方程式である[[非線形シュレディンガー方程式]]を以下に示す。ここで、位置座標は<math>Z</math>はファイバの長手方向に測った伝播距離、<math>T</math>は[[群速度]]で運動する座標系で測った時間、<math>q</math>は電場の複素包絡線振幅であり、これらの量は[[規格化]]されている。 {{indent|<math>i \frac{\partial q }{\partial Z} + \frac{1}{2} \frac{\partial^2 q }{\partial T^2} + |q|^2q = 0 </math>}} 上の式はソリトン解 {{indent|<math> q(Z, T) = \eta \mbox{sech} (T - \kappa Z - T_0) \exp \{ - i \kappa T + \frac{1}{2} (\eta^2 + \kappa^2) Z + i \theta_0 \} </math>}} を持つ。 ==光ソリトンの種類== *時間ソリトン(ブライトソリトン):異常分散性と[[カー効果]]のつりあいで生じるソリトン *時間ソリトン(ダークソリトン):正常分散性とカー効果のつりあいで生じるソリトン *分散マネージメントソリトン *空間ソリトン *ブラッグソリトン ==関連項目== *[[ソリトン]] {{DEFAULTSORT:ひかりそりとん}} [[Category:光学]] [[Category:振動と波動]] [[Category:微分方程式]] [[Category:数学に関する記事]]
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