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'''分離作業量''' (Separative Work Unit, '''SWU''') は、分離プロセスの処理能力を示す尺度。特に[[ウラン濃縮]]プラントの処理能力を表すときに多く用いられる。 == 概要 == 一般に分離プロセスは、原料を製品と廃品に分離する役割を持つ。製品中に混入する廃品成分を減らそうとするならば、より設備を増強しなければならず、設備を変えないならば製品の生産量は減らさなければならない。廃品中に混入する製品成分を減らす場合も同様である。したがって、プロセスの処理能力を総合的に評価するためには、単に製品の生産量だけではなく、製品と廃品の品質(価値と言い換えてもよい)を加味しなければならない。そこで、製品と廃品の価値を加味した総合尺度が、分離作業量である。 == 定義式 == 分離作業量δUは次の式で定義される。 : <math>\delta U=G_p V(X_p) + G_w V(X_w) - G_f V(X_f)</math> ただし、Gp、Gw、Gfはそれぞれ製品、廃品、原料の流量、Xp、Xw、Xfはそれぞれ製品、廃品、原料中の濃度である。δUは重量の次元を持つため'''トンSWU'''で表す。 [[Image:Value function.svg|300px|thumb|right|価値関数のプロット。製品あるいは廃品に混入物が少ないほど価値は高くなり、50:50の混合物の価値はゼロである。]] ここで価値関数Vは : <math>V(x) = (2x-1)\ln\left(\frac{x}{1-x}\right)</math> と定義する。 0.7%の[[転換ウラン]]8トンから[[濃縮度]]3.5%の[[低濃縮ウラン]]1トンと、濃縮度0.3%の[[劣化ウラン]]7トンを生産するには、およそ4.4トンSWUが必要である。型的な[[軽水炉]]では1年に約27トン(金属ウラン換算)のウランを使用するので、これをまかなうにはおよそ120トンSWUの能力のウラン濃縮工場が必要となる。 {{-}} == 参考文献 == * ''Nuclear Chemical Engineering'' Manson Benedict {{Nuclear-stub}} {{DEFAULTSORT:ふんりさきようりよう}} [[Category:原子力]] [[カテゴリ:作業]]
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