原始環のソースを表示
←
原始環
ナビゲーションに移動
検索に移動
あなたには「このページの編集」を行う権限がありません。理由は以下の通りです:
この操作は、次のグループに属する利用者のみが実行できます:
登録利用者
。
このページのソースの閲覧やコピーができます。
[[環論]]において、'''左原始環'''(ひだりげんしかん、{{lang-en-short|left primitive ring}})とは、[[忠実]]な[[単純加群|単純]]左[[加群]]をもつ[[環 (数学)|環]]である。よく知られた例として、[[ベクトル空間]]の[[自己準同型環]]や、[[標数]]0の体上の[[ワイル代数]]がある。 == 定義 == [[環 (数学)|環]] ''R'' が[[忠実]]な[[単純加群|単純]]左 ''R''-[[加群]]をもつとき、'''左原始環'''という。'''右原始環'''も同様に定義される。左原始環であって右原始環でない環、また右原始環であって左原始環でない環が存在する。最初の例はGeorge M. Bergman {{harv|Bergman|1964}} によって構成された。また、Jategaonkar による例が{{harv|Rowen|1988, p.159}}にある。 環 ''R'' が左原始的であることと、{0}でない両側[[イデアル]]を含まない[[極大イデアル|極大左イデアル]]が存在することは同値である。また、左イデアル ''A''≠''R'' であって任意の両側イデアル A'≠0 に対して A+A'=R となるようなものが存在することとも同値である。右原始環についても同様のことが成り立つ。 左原始環の構造は{{仮リンク|ジャコブソンの稠密性定理|en|Jacobson density theorem}}によって完全に決定される。すなわち、環が左原始的であることと[[可除環]]上の左加群の自己準同型環の稠密な部分環に同型であることは同値である。 == 性質 == 左(右)原始環は[[半原始環]]であり[[素環]]である。素環の直積環は素環ではないので、原始環の直積も原始環ではない。 左[[アルティン環]]においては、"左原始的"、"右原始的"、"[[素環|素]]"、"[[単純環|単純]]"はすべて同値であることが知られており、このとき可除環上の行列環に同型な[[半単純環]]になる。一般に、極小片側イデアルをもつ任意の環において、左原始環であること、右原始環であること,素環であることは同値である。 [[可換環]]が左原始的であることと体であることは同値である。 左原始的であることは[[森田同値#同値不変な性質|森田不変]]である。 == 例 == 単位元をもつ任意の[[単純環]] ''R'' は左原始的かつ右原始的である。(単位元をもたない場合にはそうなるとは限らない。)このことは、''R'' が極大左イデアル ''M'' をもつことと剰余加群 ''R''/''M'' が単純左 ''R''-加群であること、そしてその[[零化イデアル]]が ''R'' の真の両側イデアルであることから従う。''R'' は単純環なので零化イデアルは{0}であり、それゆえ ''R''/''M'' は忠実左 ''R''-加群である。 [[標数]]0の体上の[[ワイル代数]]は原始的であり、かつ[[非可換整域]]であるので、これは極小片側イデアルを持たない例になる。 === 全線型環 === 原始環の特別な場合は''全線型環'' (full linear ring) である。'''左全線型環''' (left full linear ring) とは可除環上の無限次元左ベクトル空間の''すべての''線型変換からなる環である。('''右全線型環'''は代わりに右ベクトル空間を使う。)記号で書けば、<math>R=\operatorname{End}({}_D V)\,</math> ただし ''V'' は可除環 ''D'' 上の左ベクトル空間。''R'' が左全線型環であることと、''R'' が[[フォン・ノイマン正則]]、[[自己移入環|左自己移入的]]で、[[socle]] が soc(<sub>''R''</sub>''R'') ≠ {0} であることが同値であることが知られている {{harv|Goodearl|1991|p=100}}。線型代数の議論を通じて、<math>R=\operatorname{End}({}_D V)\,</math> は[[行列環#例|行有限行列]]の環 <math>\mathbb{RFM}_I(D)\,</math> に同型であることを示すことができる。ここで ''I'' はサイズが ''V'' の ''D'' 上の次元である添え字集合である。同様にして右全線型環は ''D'' 上の列有限行列環として実現できる。 これを用いて単純でない左原始環が存在することがわかる。ジャコブソンの稠密性の特徴づけによって、左全線型環 ''R'' は常に左原始的である。dim<sub>''D''</sub> ''V'' が有限であれば ''R'' は ''D'' 上の正方行列の環であるが、dim<sub>''D''</sub> ''V'' が無限であれば、有限ランクの線型変換全体からなる集合は ''R'' の非自明な両側イデアルであり、したがって ''R'' は単純でない。 == 参考文献 == *{{Citation | doi=10.1090/S0002-9939-1964-0167497-4 | last1=Bergman | first1=G. M. | title=A ring primitive on the right but not on the left | jstor=2034527 | mr=0167497 | year=1964 | journal=Proceedings of the American Mathematical Society | issn=0002-9939 | volume=15 | pages=473–475 | issue=3 | publisher=American Mathematical Society}} [http://www.jstor.org/stable/2034929 p. 1000 errata] *{{citation |author=Goodearl, K. R. |title=von Neumann regular rings |edition=2 |publisher=Robert E. Krieger Publishing Co. Inc. |place=Malabar, FL |date=1991 |pages=xviii+412 |isbn=0-89464-632-X |mr=1150975 (93m:16006)} }} *{{Citation | last1=Lam | first1=Tsit-Yuen | title=A First Course in Noncommutative Rings | publisher=[[Springer-Verlag]] | location=Berlin, New York | edition=2nd | isbn=978-0-387-95325-0 | mr=1838439 | year=2001}} *{{citation |author=Rowen, Louis H. |title=Ring theory. Vol. I |series=Pure and Applied Mathematics |volume=127 |publisher=Academic Press Inc. |place=Boston, MA |year=1988 |pages=xxiv+538 |isbn=0-12-599841-4 |mr=940245 (89h:16001) }} {{DEFAULTSORT:けんしかん}} [[Category:環論]] [[Category:数学に関する記事]]
このページで使用されているテンプレート:
テンプレート:Citation
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Harv
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:Lang-en-short
(
ソースを閲覧
)
テンプレート:仮リンク
(
ソースを閲覧
)
原始環
に戻る。
ナビゲーション メニュー
個人用ツール
ログイン
名前空間
ページ
議論
日本語
表示
閲覧
ソースを閲覧
履歴表示
その他
検索
案内
メインページ
最近の更新
おまかせ表示
MediaWiki についてのヘルプ
特別ページ
ツール
リンク元
関連ページの更新状況
ページ情報