吸収係数のソースを表示

{{Expand English|Attenuation coefficient|date=2024年5月}}
'''吸収係数'''（きゅうしゅうけいすう、{{lang-en-short|absorption coefficient}}）または'''吸光係数'''（きゅうこうけいすう）とは[[光]]がある[[媒質]]に[[入射]]したとき、その媒質がどれくらいの光を吸収するのかを示す定数。[[長さの逆数]]の[[量の次元|次元]]を持つ。[[ランベルト・ベールの法則]]に従えば、媒質をある距離通過した光の強度と入射した光の強度の比の対数（[[吸光度]]）は、通過距離と比例関係にあり、その比例係数を吸収係数と呼ぶ。

記号としては[[自然対数]]の形式では&alpha;、[[常用対数]]の形式では&beta;を用いる場合が多い。また、[[溶液]]などの吸収を観測する場合、&alpha;または&beta;を溶液の単位[[モル濃度]]で[[規格化]]した'''モル吸光係数'''&epsilon;が用いられる。

[[音波]]についても同様に、'''音波吸収係数'''などの概念が用いられる<ref>{{Cite journal|和書|title=ゴム状物質の音波吸収係数測定に関する一方法|author=菊池年晃|coauthors=高橋純夫、中西俊之|journal=海洋音響研究会報|volume=12|issue=3|pages=118-124|year=1985}} {{NAID|130004101319}}</ref>。

== 定義 ==
媒質に入射する前の光の[[放射照度|強度]]を''I''<sub>0</sub> としたとき、入射後の光の強度''I'' はランベルト・ベールの法則から吸収係数&alpha;、&beta;および&epsilon;を用いて以下の式で示される。

:<math>I = I_0 e^{-\alpha x} = I_0 10^{-\beta x} = I_0 10^{-\epsilon cx}</math>

ここで''x''は媒質の距離、''c'' は溶液のモル濃度である。したがって、
:<math>\alpha = -\frac{1}{x}\ln\frac{I}{I_0},\quad
\beta = -\frac{1}{x}\log_{10}\frac{I}{I_0},\quad
\epsilon= -\frac{1}{cx}\log_{10}\frac{I}{I_0}</math>
となる。

== 吸光度との関係 ==
[[吸光度]]''A'' = -log<sub>10</sub>(''I'' /''I''<sub>0</sub> ) をこれらの式を用いて表すと、

:<math>A = 0.434\alpha x = \beta x = \epsilon cx</math>

となる。ここで、0.434 = log<sub>10</sub>''e'' である。

== 脚注 ==
{{Reflist}}

==関連項目==
*[[吸収率]]
*[[吸光度]]
*[[ランベルト・ベールの法則]]
*[[指数関数的減衰]]

{{デフォルトソート:きゆうしゆうけいすう}}
[[Category:光学]]
[[Category:分析化学]]